鉛蓄電池
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鉛蓄電池は繰り返し充放電が可能な2次電池です。鉛蓄電池は鉛の酸化還元反応を活かして、充放電を行っています。鉛蓄電池は、UPSなどの非常用電源装置のバッテリーや自動車の電装品の電源となるバッテリーなどに使用されていますよ。
リチウムイオン電池やニッケル水素電池は高価であるため、安価で大容量な鉛蓄電池がいまだに多くの場所で活用されているのです。ただし、鉛蓄電池の電解液には希硫酸が使われているので、安全性には課題も残っていますよ。
有鉛はんだ
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有鉛はんだは鉛とスズの合金であり、電気部品・電子部品を回路基板に固定する際に使用されます。ほとんどすべての家電製品や工業機器には回路が含まれていますよね。それゆえ、はんだはこのような機器の製造を行う上で、必要不可欠なものなのです。
また、ステンドグラスを作る時にもはんだが必要になります。ガラスとステンドグラスの枠をつなぎ合わせるときに、はんだが使用されるのです。はんだは私たちにとって最も身近な鉛材料だと言えるでしょう。
放射線遮蔽材
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鉛は放射線遮蔽材としても使用されます。放射線は、放射性物質などから放出される高エネルギーの粒子や電磁波のことです。鉛は密度が非常に高いため、透過力の強い放射線を遮ることができます。
放射線は人体に悪影響を与えるので遮蔽を行う必要があり、その遮蔽材として鉛が活用されているのですね。鉛の放射線遮蔽材の最も身近な例は、歯のレントゲン写真撮影時に装着する「鉛エプロン」などが挙げられます。
鉛と環境問題
先ほどは鉛がいかに便利な物質であり、どのようなところで使われているかということを詳しく学びました。これは光と影で表せば、光の部分です。ここからは、鉛の影とも言える部分について学びます。
具体的には、鉛と環境問題の関係性について述べますよ。鉛に起因する環境汚染の影響とその解決策について考えてみましょう。
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