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可溶化とはどんな現象?原理やどんなものに利用されているか理系出身ライターが5分でわかりやすく解説!

よぉ、桜木建二だ。皆は可溶化という現象を知っているか?少し馴染みのない言葉かもしれないが、実は自然界や身の回りのいろいろな製品で見ることができる身近な現象なんだ。
今回は可溶化の原理やその利用について、理系出身でさまざまな材料の性質に詳しいライターふっくらブラウスと一緒に解説していくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/ふっくらブラウス

機械系出身WEBライター。力学や制御工学といった分野のほか、材料の物性などの化学分野についても大学で学んだ。塾講師として理系文系問わず各教科を教えていた経験から、各種雑学を収集するのが趣味。

可溶化って何?

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皆さんは可溶化という現象について耳にしたことはあるでしょうか。おそらくあまり馴染みのない言葉かもしれません。しかし、私たちは可溶化を利用した商品に日常的に触れているんです。

可溶化というのは、本来分離して混ざり合わない二つの液体が完全に溶解する現象のことをいいます。一般的には水と油が分離せず一つの液体として溶け込んでいる状態を指すことが多いです。

そんなことありえるの?と思う方もいるかもしれませんが、可溶化の知識は私たちの生活に広く活用されています。それでは、可溶化はどんなメカニズムで起きているのか、どのように利用されているのか解説しましょう。

可溶化の原理とは?

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水と油はどれだけ撹拌しても分離したままで、そのままでは溶け合うことはありません。水に油を溶かす、もしくは油に水を溶かし可溶化させるためには、界面活性剤の手助けが必要です。

界面活性剤という言葉は聞いたことがあっても、どのようなものなのかはよく知らない方もいるのではないかと思います。まずは界面活性剤という物質について見ていきましょう。

可溶化のカギを握る界面活性剤

そもそも、水と油のように物質が分離している状況とはどのような状態なのでしょうか。

混ざらず分離している物質には2つの物質の間に境界があり、その境界のことを界面と呼びます。そして、界面にはその表面積を小さくしようとする性質があることが特徴です。身近な例では、空気中の水滴が表面張力で丸くなる現象が一番わかりやすいと思います。

界面活性剤は、これらの界面に吸着し、層を形作る物質の張力を低下させる物質の総称です。界面活性剤は水分と結合しやすい親水基と油分と結合しやすい親油基(疎水基とも呼ぶ)がくっついた分子構造をしています。

界面活性剤が水に入ると、条件によってミセルと言う粒子を形成することがあるのですが、実はこのミセル粒子が可溶化において重要な要素となっているのです。

それでは、界面活性剤が水に入るとどのように反応するのか解説していきます。

\次のページで「可溶化を引き起こすミセル粒子とは?」を解説!/

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