
端的に言えば正面切るの意味は「直接はっきりと行動する」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
国立大学の国文科を卒業したあおやぎを呼んです。一緒に「正面切る」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/あおやぎ
幼い頃から本を数えきれないほど読んできた活字中毒。国立大学の文学部国文科に入学し、日本語について学ぶ。2人の子育て経験を生かし、分かりやすく言葉の使い方について解説する。
「正面切る」の意味や語源・使い方まとめ

「正面切る(しょうめんきる)」という慣用句をご存知でしょうか。「正面切って」と活用形で使われているのを目にすることが多いかもしれませんね。
それでは早速「正面切る」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。
「正面切る」の意味は?
「正面切る」には、次のような意味があります。
1 相手とまっすぐ向かい合う。改まった態度をとる。「―・って杯を差し出す」
2 遠慮なしに、直接はっきりと行動する。「―・って反対しにくい」
出典:デジタル大辞泉(小学館)「正面切る」
① 正面を向く。特に、人に面と向かって対する。
② 遠回しに言ったり、遠慮したりしないで、直接にはっきりと行なう。多く、「正面切って」などの形で副詞的に用いられる。
出典:精選版 日本国語大辞典「正面を切る」
「正面切る」の主な意味は2つあります。1つは単純に正面を向いて対すること。もう1つはそこから転じて「遠慮せずに直接はっきりと言う、行動する」と言う意味です。誰かに直接はっきり発言するときには目をそらしたり下を向いたりすることはありませんよね。しっかりと向かい合って発言しているイメージです。
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