
「頭に血が上る」の使い方・例文
「頭に血が上る」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
健太は大切にしていた英語の慣用句辞典をお母さんに捨てられ、頭に血が上った。
例文では、健太がお母さんが自分が大切にしていた辞典を捨てたことに対して怒りを覚えたことを表現して「頭に血が上る」が使用されています。「頭に血が上る」は、相手がした行動の良し悪し、相手への配慮に関わらず、受け取り手の感情がどう変化したのかをさして使われる言葉です。
この例文の場合、母親が辞典を捨てるという行動に他意があってもなくても「頭に血が上る」という単語の使用の可否には影響はありません。

ここまで「頭に血が上る」の意味や語源、使い方について解説をすすめてきたぞ。そもそも人間が怒りを覚えると頭に血液が集まることから生まれた単語だということが分かったな。相手の心情に関わらず、その言動に対して、受け取り手に怒りの感情があれば使えるフレーズだということも覚えておこう。
「頭に血が上る」の類義語は?違いは?

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「興奮する。かっとなる。」という意味を持つ「頭に血が上る」という言葉。類義語として挙げられるのは「激昂する」「怒髪天を衝く」「堪忍袋の緒が切れる」「立腹する」「血迷う」などとなります。それぞれ「頭に血が上る」という表現と同様の意味を持っていますが、そのニュアンスや使える場面については少しずつ異なりますので、ひとつひとつ確認をしていきましょう。
その1「激昂する」
「激昂する」とは「感情がひどく高ぶること。ひどく怒ること。げっこう」という意味を持つ言葉。怒りの起こりはじめというよりは、その怒りが最大値に達しているような状態を表すのに適切な表現となります。怒りで興奮状態になり、冷静になるようになだめる周りの声も耳に届かなくなっているような状況を想像するとわかりやすいでしょう。