

端的に言えば頭に血が上るの意味は「興奮する。かっとなる。」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
放送局の制作現場の最前線で10年の経験を積んだsinpeito88を呼んだ。一緒に「頭に血が上る」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。
ライター/sinpeito88
放送局の現場で10年間、ニュース原稿などを日々執筆。より正確な情報を届けられるよう言葉の探求を続けている。
「頭に血が上る」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「頭に血が上る」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。ちなみに、この言葉の読みは「あたまにちがのぼる」です。
「頭に血が上る」の意味は?
「頭に血が上る」には、次のような意味があります。
1.興奮する。かっとなる
出典:デジタル大辞泉(小学館)「頭に血が上る」
「頭に血が上る」とは「興奮する。かっとなる。」という意味を持つ言葉です。興奮や怒りに思考が支配されてしまってどうにもならない、冷静に他のことに対処することが出来ないような精神状態になっているような時をさして使われます。よって「頭に血が上る」は、ほどよい興奮や怒りによって力を発揮できる状態というよりも、興奮のあまり不必要なことをしてしまったり、的確な判断が出来なかったりするなど、良くない状況を表して使わる言葉です。
また、この言葉はあくまで受け取り手が「興奮する。かっとなる。」という状況を指して使われる言葉のため、その原因となった事象が悪意を持ってなされたことであるかどうかは使用の可否に関係ありません。
「頭に血が上る」の語源は?
次に「頭に血が上る」の語源を確認しておきましょう。これは、人間が興奮や怒りを覚えたときの脳のメカニズムに由来したものです。人間が怒りを覚えると「ノルアドレナリン」という物質が分泌され、血圧が上がります。そして、脳の血液が集まるようになるのです。つまり「頭に血が上る」とは、人間が興奮や怒りを覚えたときのからだの中で起きている現象そのものということになります。