この記事では「口をきく」について解説する。

端的に言えば口をきくの意味は「ものを言う。話をする。仲を取り持つ。口が達者である。」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

放送局の制作現場の最前線で10年の経験を積んだsinpeito88を呼んです。一緒に「口をきく」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/sinpeito88

放送局の現場で10年間、ニュース原稿などを日々執筆。より正確な情報を届けられるよう言葉の探求を続けている。

「口をきく」の意味や使い方まとめ

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それでは早速「口をきく」の意味や使い方を見ていきましょう。ちなみに、この言葉の読みは「くちをきく」となります。

「口をきく」の意味は?

「口をきく」には、次のような意味があります。

1.ものを言う。話をする。

2.仲を取り持つ。

3.口が達者である。

4. 幅を利かす。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「口をきく」

「口をきく」には、様々な意味があります。まずは「ものを言う。話をする。」です。さらに、「仲を取りもつ」という意味があります。これは、話をすることによって人と人の間を取り持ってあげるということを指して使われるということです。

さらに、「口が達者である」という意味も「口をきく」にはあります。ブレーキの利きがいいというような意味合いです。そして、もう一つが「幅を利かす」という意味。「幅を利かす」とは「権力などを振るうさま。勢力を張るさま。」という意味です。つまり、権力者にものを言うことが出来る、もしくは、自らが権力を持って勢力を張ることができるということを指して使われます。

「口をきく」の使い方・例文

「口をきく」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

\次のページで「「口をきく」の類義語は?違いは?」を解説!/

1.たくさんの政策が実現するには、口をきける人脈を築くことが必要だと先輩から教わった。

2.知人を通じて管理人に口をきいてもらい、新生活の世話をしてもらった。

3.その司会者は口が利くので、人種差別から生活関連の話題まで見事に意見をまとめた。

4.先輩は、名門校の校長先生とも口がきけるほどで、結果、自分で国語辞典の編纂者を集められるほどだ。

1の例文ではものが言えるような人間が多くいなくては、政策を実現することが出来ないという先輩からの教えとして「口をきく」が使われています。ビジネスにおいてコミュニケーションが取れること、言いたいことが伝えられる相手が多くて不利になるということはないでしょう。口をきける相手を増やすことは、自分がやりたいと思っていることを実現する上で大切な作業です。2の例文では、知人に仲を取り持ってもらったことで、新しい人物に出会うことが出来たという意味で「口がきく」が使われています。

3の例文では、幅広いジャンルに精通している、口の達者な司会者という意味で「口がきく」という言葉が使われていますね。そして、4の例文では各地の校長先生に話を通すことが出来てしまうほどの幅を利かせられる人ということで「口がきく」が使われています。

「口をきく」の類義語は?違いは?

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「ものを言う。話をする。仲を取り持つ。口が達者である」という意味を持つ「口をきく」という言葉。その類義語としてあげられるのは「仲立ちする」「仲介する」「口添えする」「橋渡しをする」という言葉たちです。それぞれに、意味や使うべき場面が異なりますので、ひとつずつ確認をしていきましょう。

その1「仲立ちする」

「仲立ちする」とは「双方の間に立って事をとりもつこと。また、その人。媒介。仲介。仲立て。他人間の商行為の媒介をすること。」という意味を持つ言葉です。双方の間に立ってことを取り持つという行為の中でも、他人間の商行為について特に使用されることが多くなります。ものを売買したり、貸し借りをするような場面で、当人同士で行うことが難しい手続きなどを引き受けてくれるような存在をイメージすると分かりやすいでしょう。

会社関係の知人に行政書士を紹介してもらい、その人に仲立ちしてもらった。

\次のページで「その2「仲介する」」を解説!/

その2「仲介する」

「仲介する」は「当事者双方の間に立って便宜を図り事をまとめること。なかだち。第三者が紛争当事者の間に立って、紛争の解決に努めること。」という意味をもつ言葉です。例えば、不動産会社は契約をする際に、所有者と購入者、借主をつなぐような役割を担うことがあります。当人同士が直接行うのが難しい書面による手続きなどを引き受けることで手数料を得たりするのです。

今回は新婚ほやほやの二人の新居を仲介した。

その3「口添えする」

「傍らから言葉を添えてとりなすこと。」という意味の「口添えする」という言葉。その人のそばに立って、交渉事などで援護射撃をしてあげたりする様子をイメージすると分かりやすいでしょう。こうしたことが出来るのも「口が達者」であり「権力を持っている」からこそできることかもしれません。

オランダ人の男性と結婚したいという孫のために祖父は口添えしてくれた。

その4「橋渡しする」

「橋渡しする」は「両者の間に入って、とりもつこと。仲介。仲立ち。」という意味の言葉。橋は、岸と岸の間を渡ることが出来るように架けられるものです。そこから転じて、本来つながることが出来なかったはずの人と人の間を取り持つという意味になったと考えられます。どちらかと言えば、関係を持ちたいと思っている物どおしをつなぐような役割をする場合に使われる表現です。

父は日本とアメリカを橋渡しする存在としての役割を全うし、定年を迎えた。

\次のページで「「口をきく」の対義語は?」を解説!/

「口をきく」の対義語は?

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「ものを言う。話をする。仲を取り持つ。口が達者である」という意味を持つ「口をきく」という言葉。その対義語は「ものを言わない。話をしない。仲を壊す、口下手である」という意味の言葉です。残念ながら、こうした意味を持った表現は見つかりません

こうした意味を表現したいのであれば、「口がきく」を否定して、「口をきかない」「口がきけない」と表現するのが適切かと考えます。

「口をきく」を使いこなそう

この記事では「口をきく」の意味・使い方・類語などを説明しました。「ものを言う。話をする。仲を取り持つ。口が達者である」という意味を持つこの言葉。人と話が出来るということはその人の器をはかる上で大切な要素です。特にビジネスにおいて、経営者などに直接「口がきける」人間がいる場合、その部署の勢力は大きなものとなります。仕事そのものができること以上に、重要な要素と言えるでしょう。

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「口をきく」の意味や使い方は?例文や類語をWebライターがわかりやすく解説!

この記事では「口をきく」について解説する。

端的に言えば口をきくの意味は「ものを言う。話をする。仲を取り持つ。口が達者である。」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

放送局の制作現場の最前線で10年の経験を積んだsinpeito88を呼んです。一緒に「口をきく」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/sinpeito88

放送局の現場で10年間、ニュース原稿などを日々執筆。より正確な情報を届けられるよう言葉の探求を続けている。

「口をきく」の意味や使い方まとめ

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それでは早速「口をきく」の意味や使い方を見ていきましょう。ちなみに、この言葉の読みは「くちをきく」となります。

「口をきく」の意味は?

「口をきく」には、次のような意味があります。

1.ものを言う。話をする。

2.仲を取り持つ。

3.口が達者である。

4. 幅を利かす。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「口をきく」

「口をきく」には、様々な意味があります。まずは「ものを言う。話をする。」です。さらに、「仲を取りもつ」という意味があります。これは、話をすることによって人と人の間を取り持ってあげるということを指して使われるということです。

さらに、「口が達者である」という意味も「口をきく」にはあります。ブレーキの利きがいいというような意味合いです。そして、もう一つが「幅を利かす」という意味。「幅を利かす」とは「権力などを振るうさま。勢力を張るさま。」という意味です。つまり、権力者にものを言うことが出来る、もしくは、自らが権力を持って勢力を張ることができるということを指して使われます。

「口をきく」の使い方・例文

「口をきく」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

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