端的に言えば買って出るの意味は「自らすすんで引き受ける」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
放送局の制作現場の最前線で10年の経験を積んだsinpeito88を呼んです。一緒に「買って出る」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/sinpeito88
放送局の現場で10年間、ニュース原稿などを日々執筆。より正確な情報を届けられるよう言葉の探求を続けている。
「買って出る」の意味や語源・使い方まとめ
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それでは早速「買って出る」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。ちなみに、この言葉の読みは「かってでる」となります。
「買って出る」の意味は?
「買って出る」には、次のような意味があります。
1.自分からすすんで引き受ける。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「買って出る」
「買って出る」は、「自らすすんで引き受ける」という意味の言葉となります。単に引き受けるのではなく、自発的に引き受けるという行動を起こしている時に使われるのです。この際、自分自身が意志を持っていることが大切なポイントであります。また、どちらかと言えば、頼まれてもいないことを進んでするようなさまを表現しているのも特徴の言葉です。
もちろん、そうした「ありがた迷惑」的なシチュエーション以外にも使用することができるのが「買って出る」という言葉となります。ただ、相手に対してその仕事や頼まれごとを引き受けてもらったことに対して敬意を表したいのであれば、積極的に使用することは避けた方が良いかもしれません。
「買って出る」の語源は?
次に「買って出る」の語源を確認しておきましょう。これは、花札から由来していると言われています。本来、花札は3人で勝負をするものであり、参加者がそれ以上いた場合は親から4人目以降の下座の人は勝負から外れるしかありません。しかし、下座の者がどうしても勝負をしたい場合、上座の人から役札を買い上げることで勝負に参加することができました。
つまり、「買って出る」とは「下座の者が上座の者から役札を買い上げて、勝負に出る」ということを指して使われた言葉だったのです。そこから転じて「自らすすんで引き受ける」という意味になりました。
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