相対性理論を確立した「アインシュタイン」とは?天才物理学者の人生・仕事・価値観などを元大学教員がわかりやすく解説
アインシュタインはどんな人物像で、どんな価値観を持っていたのでしょうか。戦争や人種差別などの問題と絡めながら、世界史に詳しいライターひこすけと一緒に解説していきます。
- アインシュタインとはどのような人物?
- アインシュタインはドイツ生まれの物理学者
- ノーベル物理学賞をもらったことでも知られている
- 小さいころから変わり者だったアインシュタイン
- 子どものころは言葉をあまり発しなかった
- 9歳でピタゴラスの定理の理解を深める
- アインシュタインが26歳のときに訪れた奇跡
- 博士論文として特殊相対性理論の論文を作成
- 特許局から大学に転職
- 1916年にアインシュタインは一般相対性理論を発表
- ユダヤ人であるためドイツ国内の風当たりが強かった
- ノーベル賞の受賞は光電効果の理論的な解明に対して
- 戦争に対するアインシュタインの立場
- 第一次世界大戦では平和主義を主張
- 訪日時には原子爆弾開発の後押しを謝罪
- アインシュタインは「美しさ」を追求した科学者
この記事の目次
ライター/ひこすけ
アメリカの歴史と文化を専門とする元大学教員。アインシュタインは興味深い名言を残していることでも有名。ときどき名言をみては、自分自身のことを考えている。そこで、アインシュタインの人生や仕事、人間に対する考え方について調べてみることにした。
アインシュタインとはどのような人物?
By Underwood and Underwood, New York – This image is available from the United States Library of Congress‘s Prints and Photographs division under the digital ID ggbain.32096. This tag does not indicate the copyright status of the attached work. A normal copyright tag is still required. See Commons:Licensing for more information., Public Domain, Link
アインシュタインはドイツで生まれた物理学者で、特殊相対性理論および一般相対性理論などの法則を提案した人物として知られています。さまざまな科学の常識を覆し、物理学の知識を前進させたことで評価。20世紀最高の物理学者とされ、ノーベル物理学賞も受賞しました。
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アインシュタインはドイツ生まれの物理学者
アインシュタインは、同時代の科学の常識を覆して現代の物理学の礎を作ったことから、現代物理学の父とも言われています。当時の科学の世界のしがらみにとらわれず、次々と物理学の理論を提唱したことから「天才」と言われることも少なくありません。
アインシュタインの科学者としての仕事は多岐に渡りますが、私たちの生き方にも影響を与える名言を残したことでも有名。「私はとくべつ賢いわけではなく、疑問に思うことに長く取り組んできただけ」という言葉は、彼の努力や辛抱強さをあらわします。
ノーベル物理学賞をもらったことでも知られている
アインシュタインのもっとも有名な仕事は相対性理論ですが、ノーベル物理学賞が与えられたのは光電効果の法則を発見したこと。アインシュタインの光量子仮説によって、説明不可能とされていた光電効果の法則が解明されました。ちなみにこの光電効果は、光センサー、太陽電池、フォトダイオードなどで応用されています。
相対性理論でノーベル物理学賞を受賞できなかった理由は今でも謎。ひとつの推測としてアインシュタインがユダヤ人だったことが挙げられるでしょう。相対性理論は非常に難解で、「ユダヤ的」であると批判されていたことから、受賞が避けられたと言われています。
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