
そうです!やはり、分類群の名称は生物の特徴をよく表現していますよね。
草食
奇蹄類の動物は一般的に草食性です。そのため、歯や腸は植物食に適した形状になっています。
歯の形でいえば、植物をかみ切るための切歯や、すりつぶすための臼歯がよく発達していますね。
奇蹄類の分類
では、奇蹄類をさらに細かく分けたときの分類群(下位分類)をみていきましょう。現存している奇蹄類は、ウマ科、バク科、サイ科の3つの科に属しています。
ウマ科
ウマ科には、ウマやシマウマ、ロバなどの動物種が含まれています。
ウマは人間にとってなじみ深い動物の一つでしょう。古くからウマは農耕などの目的で馬を飼育されてきました。そのなかで様々な品種が生み出されてきたのです。競馬にみられるサラブレッドのような走りをできるもの、重たいそりや農具を曳けるもの、ポニーのような小型のもの…いずれも、元々の種はノウマとよばれる種でした。
現在は野生のノウマは絶滅したとされています。

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ほかにウマ科に含まれるのは、シマウマやロバの仲間です。
シマウマといっても、サバンナシマウマやグレビーシマウマといったいくつかの種が認められています。
また、ロバのなかまにも、アフリカノロバやアジアノロバなどの種があるんです。
バク科
バク科には、アメリカバクやマレーバクなど、現存しているバクのなかまが5種類含まれています。
バクの仲間は、後ろ足の指が3本なのに対し、前の足の指は4本です。これは奇蹄目の特徴から少し外れた例外ということになります。
全体的に脚は短めでずんぐりとした体形になっていますが、これはバクが森林を主な生息地としているため、藪の中を歩きやすいような形状なのではないかと考えられているんです。

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バクの仲間も、後述するサイの仲間も、現在の地球に残っている種数は決して多くなく、個体数も減少しています。言ってしまえば絶滅の危機にあるものが多いのです。
最近では、生息地の減少や乱獲など、人間の活動が大きく影響しています。動物園などで姿を見ることがあれば、ぜひそのような現状にも思いをはせていただきたいのです。
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