

大学院で植物の研究していた、生物に詳しいライターAnnaと一緒に解説していくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/Anna
大学で生物学について幅広く学び、大学院では植物の研究をしていた。生物学の楽しさをたくさんの人に広められるよう日々勉強中。
植物を分類するときは花に注目する

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現在、生物を分類する方法は様々ですが生物の分類体系を世界で初めて提唱したのはカール・フォン・リンネという人物です。リンネは生物の学名を属と種小名の二語のラテン語で表記する「二名法」を確立したことでも知られ、リンネの分類体系は現在でも引き継がれています。
また、リンネは植物を分類する際に花の雄蕊(ゆうずい)と雌蕊(しずい)の数や形に着目し、当時知られていた植物を全て分類しました。雄蕊とは簡単に言うとおしべのことで、花粉が入った葯(やく)と葯を支える花糸(かし)から成ります。一方、雌蕊はめしべのことで、子房・花柱・柱頭から成る雌性生殖器官のことです。
すなわち植物にとって花は、分類をする際にも用いられるほど非常に重要な器官であることが分かります。この記事では花のつくりや特徴による分類方法を学習しながら花の種類についての理解を深めていきましょう。
花をつくる植物とつくらない植物

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花の種類について学習する前に、植物には花をつくるものとつくらないものがあることについて学んでおきましょう。花を咲かせて種子をつくり、種子で仲間を増やす植物を「種子植物」と呼びます。おそらくみなさんが普段目にする植物はほぼ種子植物ではないでしょうか。
一方、花を咲かせない植物は種子をつくらず胞子で仲間を増やします。教科書では種子をつくらない植物と説明されることが多いですが、胞子で仲間を増やすため胞子植物と呼ばれることもあるんですよ。胞子植物の例としてはシダ植物やコケ植物があります。
花のつくりによって植物を分類する
花は一般的におしべ、めしべ、花弁(=花びら)、萼(がく)から構成されています。葉は環境によって形や大きさが変化しやすいですが、花は環境が変化しても構造や形が比較的変わりにくいと言われているため、花のつくりによって植物を分類していると言われているんですよ。ここでは花の種類を決める2つの要素とその分類について見ていきましょう。
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