端的に言えば山笑うの意味は「春を迎えて草木が芽吹き山が明るくなる様子」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
博士(文学)の学位を持ち、日本語を研究している船虫堂を呼んです。一緒に「山笑う」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/船虫堂
博士(文学)。日頃から日本語と日本語教育に対して幅広く興味と探究心を持って生活している。生活の中で新しい言葉や発音を収集するのが趣味。モットーは「楽しみながら詳しく、わかりやすく言葉をご紹介」。
「山笑う」の意味や語源・使い方まとめ
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今回は「山笑う(やまわらう。旧仮名遣いで「山笑ふ」とも)」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。「山笑う」は現在主に俳句の季語として使われている表現で、語源は中国の画家の言葉に由来します。「春を迎え、山の緑が一斉に芽吹き、花が咲いて山全体が明るい感じになる」という意味です。それでは早速この「山笑う」の語源や意味用法について迫っていきましょう。
「山笑う」の意味は?
それではまず、辞書の記述を検討していきましょう。引用するのは小学館の『精選版日本国語大辞典』です。辞典によると、「山笑う」には、次のような意味があります。
やま【山】 笑(わら)う
出典:精選版日本国語大辞典(小学館)「山笑う」
春の訪れという季節の変化を、山の草木の芽吹きや花が咲くという風物の動きに着目しつつ、「山が笑う」という擬人法を用いて表現しています。俳句の世界では面白味のある季語としても位置付けられているようです。
「山笑う」の語源は?
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次に「山笑う」の語源を確認しておきましょう。「山笑う」は中国の宋代の画家、 郭煕による画論『臥遊録』の一説「春山淡冶而如笑」(春山淡冶(たんや)にして笑うが如く)からきているという説が一般的のようです。また、の文章には続きがあり、四季の山の自然をさまざまな比喩表現を用いて表現しています。以下に引用しますのでご覧ください。ここから俳句世界で「山笑う」、「山滴る」、「山粧う」、「山眠る」の4つの季語が生まれたといわれています。
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