この記事では「用をなさない」について解説する。

端的に言えば用をなさないの意味は「役に立たない」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

多くの学術書を読み、豊富な知識をもつハヤカワを呼んです。一緒に「用をなさない」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/ハヤカワ

学術書を中心に毎年100冊以上の本を読む、無類の本好き。人にさまざまな影響を与える言語、それ自体に強い興味をもち、言葉の細やかな表現にも並々ならないこだわりをもっている。

「用をなさない」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「用をなさない」の意味や語源・使い方を一覧でご紹介していきます。またその他「用をなさない」は分類としては日本語の慣用句であるという点も抑えておきましょう。

「用をなさない」の意味は?

「用をなさない」というキーワードを辞典・辞書・事典、ネット上の無料ページサービス「コトバンク」で用語検索してみると、次のような記載があります。こちらの引用をまず確認していきましょう。

1.ものの役に立たない。「いざという時の—◦ない」

出典:デジタル大辞泉(小学館)「用をなさない」

「用をなさない」は、ものの役に立たないという意味をもった慣用句です。使い物にならない・役目を果たさないもの・道具に対して使われています。底が抜けて、履く意味が無くなってしまった靴。画面が割れ、タイプに反応しなくなったスマホ。断線して電流が流れず使えなくなったケーブル。

「用をなさない」はこうした使い物にならない、役に立たないものを指して使われている言葉です。少し古めかしい表現ですが、現在でも使われています。基本的には書籍・新聞等の文章中で使われることが多い言葉ですね。この機会に意味をしっかりと捉え、覚えておきましょう

「用をなさない」の語源は?

次に「用をなさない」の語源を確認しておきましょう。用をなさないは「用」と「成さない」という二種類の単語を組み合わせて生まれています。「用」は使う・働かせる・役に立つ・働きがあるという意味です。また「成さない」は成すの否定で、ある行為をしない・目的を果たさないことを意味しています。

「用をなさない」はこれら二種類の言葉を組み合わせて、役に立たないこと・役目を果たさないことを意味する言葉となりました。使い道をもった道具等に使うことが多い言葉となっています。語源をヒントに意味を連想し、しっかりと「用をなさない」の意味を覚えていきましょう。

\次のページで「「用をなさない」の使い方・例文」を解説!/

「用をなさない」の使い方・例文

「用をなさない」の使い方を、実際に使用されている例文を使って見ていきましょう。例文を3つ作成しました。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.穴が空いてしまっていて、傘としての用をなさない。
2.ドアノブは歪んで回らなくなっており、用をなさない。
3.あまりに誤字脱字が多く、辞書としての用をなさない。
4.上手く純利益、損失の計算ができず、会計ソフトとしての用をなさない。

「用をなさない」は例文のように、道具などが役に立たないこと、役目を果たさないことを意味しています。穴が空いてしまって機能を果たさなくなった傘、歪んでしまって回らなくなってしまったドアノブなど、本来の機能を失ってしまった物に対して使われていますね。

また「〇〇としての用をなさない」といった形で使われることが多くなっています。手前には特定の道具等が入り、その道具の本来の用途では使えないことを表現していますね。基本的には書籍・新聞等の文章中に登場することが多い言葉です。こちらも覚えておきましょう。

「用をなさない」の類義語は?違いは?

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続いて「用をなさない」の類義語・違いについて確認していきましょう。「用をなさない」の類義語をいくつかピックアップしました。関連するよく似た表現との違いを確認することで、「用をなさない」という言葉の機能をより深く理解することができます。

その1「無効」

「無効」は効力・効果の無いこと、役に立たないことを意味する言葉です。役に立たないという意味を表すということで、「用をなさない」とよく似た意味をもった類義語となっています。「用をなさない」と比較して、使用方法・細かいニュアンス等に違いがあるため、注意して使い分けていきましょう。

\次のページで「その2「無用」」を解説!/

その2「無用」

「無用」は役に立たないこと・無益であること・使い道のないことを意味する言葉です。こちらも「用をなさない」と同じように、役に立たないことを意味する言葉となっており、よく似た意味をもった類義語となっています。必要のないことも示す点など、細かい意味に違いがあるため注意しましょう。

その3「無価値」

「無価値」は価値がないことを意味する言葉です。こちらも役に立たないことを表現することができる言葉となっており、「用をなさない」とよく似た意味をもった類義語となっています。特に価値がないという点を強調する表現となっているため、注意して使い分けていきましょう。

その4「無駄」

「無駄」は役に立たないこと、効果・効用のないことを意味する言葉です。こちらも役に立たないことを表現することができる言葉となっており、「用をなさない」とよく似た意味をもった類義語となっています。使用方法・細かいニュアンス等に違いがあるため、こちらも注意して使い分けていきましょう。

「用をなさない」の対義語は?

つづいて「用をなさない」の対義語についても確認していきましょう。

「用に立つ」

「用に立つ」は役に立つこと・使い道のあることを表現する言葉です。役に立たないことを表現する「用をなさない」と、ちょうど正反対の意味を表現している対義語となっています。「用をなさない」の対義語として、こちらもしっかりと意味を覚えておきましょう。現在はあまり使われていない点に注意が必要です。

「用をなさない」の英訳は?

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つづいて「用をなさない」の英語訳についても確認していきましょう。

\次のページで「「be (of) no use」」を解説!/

「be (of) no use」

「be (of) no use」は、役に立たない・使い道がないという意味を表す英フレーズです。日本語の「用をなさない」と殆ど同様に、道具等が役に立たないことを表現することができる英語表現となっています。「用をなさない」の英語での表現として、こちらもあわせて覚えておきましょう。

「用をなさない」を使いこなそう

この記事では「用をなさない」の意味・使い方・類語などを説明しました。「用をなさない」は役に立たないこと・使い物にならないことを意味する慣用句です。「〇〇としての用をなさない」といったフレーズで使われることが増加しており、手前に含めた道具等の本来の用途では使えないことを表現します。

また類義語には「無効」、「無用」、「無価値」、「無駄」などがありました。それぞれ少しづつニュアンスが違うため、細かい意味や使われる場面・理由を確認しつつ、前後使い分けていきましょう。今回の記事が皆さんの参考になっていれば幸いです。

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【慣用句】「用をなさない」の意味や使い方は?例文や類語を読書家Webライターがわかりやすく解説!

この記事では「用をなさない」について解説する。

端的に言えば用をなさないの意味は「役に立たない」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

多くの学術書を読み、豊富な知識をもつハヤカワを呼んです。一緒に「用をなさない」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/ハヤカワ

学術書を中心に毎年100冊以上の本を読む、無類の本好き。人にさまざまな影響を与える言語、それ自体に強い興味をもち、言葉の細やかな表現にも並々ならないこだわりをもっている。

「用をなさない」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「用をなさない」の意味や語源・使い方を一覧でご紹介していきます。またその他「用をなさない」は分類としては日本語の慣用句であるという点も抑えておきましょう。

「用をなさない」の意味は?

「用をなさない」というキーワードを辞典・辞書・事典、ネット上の無料ページサービス「コトバンク」で用語検索してみると、次のような記載があります。こちらの引用をまず確認していきましょう。

1.ものの役に立たない。「いざという時の—◦ない」

出典:デジタル大辞泉(小学館)「用をなさない」

「用をなさない」は、ものの役に立たないという意味をもった慣用句です。使い物にならない・役目を果たさないもの・道具に対して使われています。底が抜けて、履く意味が無くなってしまった靴。画面が割れ、タイプに反応しなくなったスマホ。断線して電流が流れず使えなくなったケーブル。

「用をなさない」はこうした使い物にならない、役に立たないものを指して使われている言葉です。少し古めかしい表現ですが、現在でも使われています。基本的には書籍・新聞等の文章中で使われることが多い言葉ですね。この機会に意味をしっかりと捉え、覚えておきましょう

「用をなさない」の語源は?

次に「用をなさない」の語源を確認しておきましょう。用をなさないは「用」と「成さない」という二種類の単語を組み合わせて生まれています。「用」は使う・働かせる・役に立つ・働きがあるという意味です。また「成さない」は成すの否定で、ある行為をしない・目的を果たさないことを意味しています。

「用をなさない」はこれら二種類の言葉を組み合わせて、役に立たないこと・役目を果たさないことを意味する言葉となりました。使い道をもった道具等に使うことが多い言葉となっています。語源をヒントに意味を連想し、しっかりと「用をなさない」の意味を覚えていきましょう。

\次のページで「「用をなさない」の使い方・例文」を解説!/

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