
端的に言えば用をなさないの意味は「役に立たない」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
多くの学術書を読み、豊富な知識をもつハヤカワを呼んです。一緒に「用をなさない」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/ハヤカワ
学術書を中心に毎年100冊以上の本を読む、無類の本好き。人にさまざまな影響を与える言語、それ自体に強い興味をもち、言葉の細やかな表現にも並々ならないこだわりをもっている。
「用をなさない」の意味や語源・使い方まとめ

image by iStockphoto
それでは早速「用をなさない」の意味や語源・使い方を一覧でご紹介していきます。またその他「用をなさない」は分類としては日本語の慣用句であるという点も抑えておきましょう。
「用をなさない」の意味は?
「用をなさない」というキーワードを辞典・辞書・事典、ネット上の無料ページサービス「コトバンク」で用語検索してみると、次のような記載があります。こちらの引用をまず確認していきましょう。
1.ものの役に立たない。「いざという時の—◦ない」
出典:デジタル大辞泉(小学館)「用をなさない」
「用をなさない」は、ものの役に立たないという意味をもった慣用句です。使い物にならない・役目を果たさないもの・道具に対して使われています。底が抜けて、履く意味が無くなってしまった靴。画面が割れ、タイプに反応しなくなったスマホ。断線して電流が流れず使えなくなったケーブル。
「用をなさない」はこうした使い物にならない、役に立たないものを指して使われている言葉です。少し古めかしい表現ですが、現在でも使われています。基本的には書籍・新聞等の文章中で使われることが多い言葉ですね。この機会に意味をしっかりと捉え、覚えておきましょう
「用をなさない」の語源は?
次に「用をなさない」の語源を確認しておきましょう。用をなさないは「用」と「成さない」という二種類の単語を組み合わせて生まれています。「用」は使う・働かせる・役に立つ・働きがあるという意味です。また「成さない」は成すの否定で、ある行為をしない・目的を果たさないことを意味しています。
「用をなさない」はこれら二種類の言葉を組み合わせて、役に立たないこと・役目を果たさないことを意味する言葉となりました。使い道をもった道具等に使うことが多い言葉となっています。語源をヒントに意味を連想し、しっかりと「用をなさない」の意味を覚えていきましょう。
\次のページで「「用をなさない」の使い方・例文」を解説!/