
土偶が立体的になったのは縄文時代中期
最古の土偶として名前を挙げた粥見井尻土偶や、相谷土偶は立像ではなく、顔や手足を省いた胸部だけのもの。土偶が立体になったのは縄文時代中期であり、同時に頭部と四肢も表現されるようになったのです。
縄文時代後期の土偶
縄文時代後期に主に関東地方及び東北地方南部で製作されたのが、顔がハート型になった「ハート形土偶」。しかし、なぜそのような形になったかはわかっていません。
縄文時代晩期の土偶
縄文時代晩期の特徴的な土偶として挙げられるのが、髪を結ったような「結髪土偶(けっぱつどぐう)」。
後期から晩期までの期間には、目にあたる部分がゴーグル上の「遮光器土偶」や仮面を被った「仮面土偶」なども製作されました。
埴輪の種類は2つに大別される
年代で外観が少し異なっている土偶と違い、埴輪は明確に「円筒埴輪」と「形象埴輪」に大別することができます。
円筒埴輪
円筒埴輪とは土管のような見た目をした埴輪。弥生時代後期の葬送の儀式時に壺を載せる台だったものが、古墳時代になって変化していきました。主に墳丘の周りや頂部に配置。
形象埴輪
形象埴輪とは名前の通り、何かを形どった埴輪。家形埴輪・器財埴輪・動物埴輪・人物埴輪に細分化可能。古墳の頂部や基壇状構造物に配置。人物埴輪は「埴輪挂甲武人」のように、その外観から当時の服装や生活様式などを垣間見ることができますね。人物埴輪の中には巫女を象ったものもある点が、女性型=土偶というのは大雑把な見分け方だと説明した理由です。
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