
端的に言えば「虫がつく」の意味は「未婚の女性に愛人ができる」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
建設系広報誌の企画や校閲を6年経験したMaicodoriを呼んです。一緒に「虫がつく」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/Maicodori
建設系広報誌の企画・校閲などに6年以上携わり、言葉の意味や使い方を調べることが得意なWEBライター。年間100冊を超える豊富な読書量も活かし、「虫がつく」の意味をわかりやすく伝える。
「虫がつく」の意味は?
「虫がつく」には、次のような意味があります。
1. 衣類・書画などに害虫がつく。
2. 未婚の女性に愛人ができる。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「虫がつく」
「虫がつく」は「むしがつく」と読み、書類等に実際に虫が付くという物理的な状況を示す場合、又は未婚の女性に愛人が出来たという関係を示す場合に用いる言葉です。慣用句としては後者で用いることが多いですね。またこのように2つの意味がありますが、全く異なる文脈で用いられますので、意味を取り違える恐れは少ないと思います。
なお漢字では「虫が付く」と書きますので合わせて覚えておきましょう。
「虫がつく」の語源は?
次に「虫がつく」の語源を確認しておきましょう。「実際に虫が書類等に付いた」という物理的な状況を示す場合は、実際の状況を示している言葉なので語源は明らかだと思いますが、「未婚の女性に愛人が」という関係性を示す意味はどのような語源があるのでしょうか。
まず「虫」はここでは「衣類や紙などを食い荒らす害虫。」が本来の意味で、派生して「愛人。情夫。隠し男。」という意味に用いられるようになりました。つまり「虫」が害を及ぼすものとして使用されているわけですね。派生した理由は明らかではありませんが、「虫がまとわりつく」実際の状況から意味が派生したのではないかと思われます。
また「付く」は「寄り集まる。たかる。」という意味がありますから、「虫がつく」を丁寧に言い回すと「愛人がつきまとう」となりますね。ここに「未婚の女性」という意味が加わった理由は定かではありません。
「虫がつく」の使い方・例文
「虫がつく」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
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