チェ・ゲバラは大学在学中に革命思想を学ぶ
チェ・ゲバラの革命家としての思想が形作られたのは大学在学期間中です。チェ・ゲバラはもともと裕福な家庭で育ちました。しかしながら、南米のさまざまな国家で肉体労働者が置かれている現状や貧困を目の当たりにし、最下層で暮らす人々に共感を抱くようになります。
ブエノスアイレス大学在学中に南米を放浪
チェ・ゲバラは頭脳明晰で、名門教育機関のブエノスアイレス大学に入り医学を学びます。しかしながら彼が夢中になったのは医学ではなく旅でした。ゲバラは友人と一緒にオートバイで南米諸国を周遊する旅に出ることに。そこで南米諸国を取り巻く貧困問題を目の当たりにすることになりました。
ゲバラが育ったアルゼンチンは南米のなかでは裕福な国でした。そんなゲバラがとくに衝撃を受けたのがチリの最下層の人々。鉱山の労働者やハンセン病の患者と出会ったことにより、自分の育った環境とは違う世界を知ります。
ペルーの革命家の女性と結婚
大学を卒業したあともゲバラは仕事に就くことなく再び南米を放浪する旅に出ます。このときの旅でゲバラが遭遇したのがボリビア革命。革命が進むことで白人植民者の支配下にあったインディオが自由を獲得する様子を目の当たりにします。革命の力に衝撃を受けたゲバラは国家を買えるための活動に注目するようになりました。
ゲバラは南米諸国をめぐった末にグアテマラに到着。そこで医者として働くようになります。そこで出会ったのが女性革命家のイルダ・ガデア。ペルー出身の革命家で共産党のリーダーのひとりでもありました。彼女の社会主義思想に共鳴したゲバラはガデアと結婚します。
キューバ革命の指導者カストロとの出会いがチェ・ゲバラの運命を変える
By Unknown author – Museo Che Guevara (Centro de Estudios Che Guevara en La Habana, Cuba), Public Domain, Link
若き日は旅する放浪者のひとりに過ぎなかったチェ・ゲバラですが、革命家としてゲバラを開花させたのがキューバ革命のリーダーであるフィデル・カストロです。彼の思想や行動に感銘を受けたゲバラはキューバ革命に身を投じる決意をしました。
グアテマラのアルベンス政権により暗殺指令が出される
ゲバラが滞在していたころのグアテマラは革命政権下。スペイン植民地の時代から続く搾取や政治腐敗の改革が進められていました。しかしながらアメリカの利権に関わる改革を強行したことから、アメリカにてグアテマラの革命政権に対する批判が増大します。
そこでアメリカのCIA(中央情報局)行ったのがPBSUCCESS作戦。革命政権を転覆させる計画が行われ、表向き民主的な方法で革命政権は追放されました。さらに革命政権を支持していたゲバラに暗殺指令が出ることに。そこでゲバラは妻と共にグアテマラを離れ、メキシコに移住します。
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