
旧約聖書はユダヤ教・キリスト教・イスラム教
旧約聖書の正典は、ユダヤ教・キリスト教・イスラム教です。ユダヤ教にとっては、唯一の聖書であると考えられています。キリスト教では旧約・新約を合わせて聖書です。イスラム教では「クルアーン(コーラン)」を正典とし、旧約聖書の一部に加えています。
新約聖書はキリスト教のみ
新約聖書はキリスト教のみの正典で、内容はイエスの教えです。紀元4年頃ユダヤ教徒としてイエスが誕生し、ユダヤ教の厳しい戒律を否定したことが、新約聖書誕生のきっかけになります。
【正典とは】
教会や教団が公認している、教義や信仰の模範の文書のことを指します
・ユダヤ教
⇒タナハ「旧約聖書」
・キリスト教
⇒旧約聖書+新約聖書
・イスラム教
⇒クルアーン「クルアーン・モーセ五書(旧約聖書)・詩編・福音書の4つは啓典」
特徴2:旧約聖書と新約聖書の関係
ざっくり旧約聖書・新約聖書の違いと、関わる宗教がわかりましたね。ここからは、さらに関係性を見ていきましょう。宗教によって呼び方が違うので、簡潔に紹介していきます。
キリスト教は「旧約聖書」と呼ぶ
旧約聖書の呼び方は、キリスト教によるものです。新約聖書の3章14節に記された「古い契約」という表現を元に、2世紀ごろから「旧約聖書」の言葉が使われ始めました。ユダヤ教内では「タナハ」と呼んでいます。
「新約聖書」はイエス・キリストによるもの
新約聖書は、イエス・キリストによるものです。旧約聖書が「古い契約」とされたのに対し、新約聖書はイエス・キリストによる「新しい契約」とされます。キリスト教において、旧約・新約を一つにしたものが聖書です。
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