この記事では「イヤホンとヘッドホンの違い」についてみていきます。
どちらも音楽を聴くときに使う機器として有名な商品ですね。でもどのような違いがあるのか知っているでしょうか。
今回はそれぞの違いやメリット&デメリット、音質向上の方法や人体への影響などをまとめて、オーディオオタクである「けい」と一緒に解説していきます。

ライター/けい

かつてイヤホンかヘッドホンを買うかで、1週間以上考え抜き購入。そのときの知識や経験を今回提供していく。

イヤホンとヘッドホンの特徴を知ろう

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それでは、イヤホンとヘッドホンの特徴について解説していきます。

イヤホン→耳穴をふさぐ

イヤホンは耳の穴を直接的に塞ぎ音楽を楽しむことができる機器です。音が直接的に耳の内部へ伝わることで閉鎖的な空間を感じることができるため、勉強などの集中したい状況では活躍するでしょう。

ヘッドホン→耳全体をふさぐ

ヘッドホンは耳全体(耳介)を覆い音楽を楽しむことができる機器です。耳介にはあらゆる方向からの音を集める役割があり、ヘッドホンから出力される音を多方向から感じ取ることができるため、臨場感を楽しむことができます。

骨伝導イヤホンって?

最近では「骨伝導イヤホン」と呼ばれるものが販売されていますね。

骨伝導イヤホンは側頭骨の一部である乳様突起と呼ばれる部位に振動を与えて、内耳に音を伝えます。従来のイヤホンやヘッドホンと違い耳を覆うことはありませんので、外部の音が聞こえやすいでしょう。しかしノイズにも弱く、周囲の環境音が大きければ聞こえにくいという特徴もあります

より臨場感を求めるのであればヘッドホンを、高音までを繊細に楽しみたいのであればイヤホンがオススメですが、実際は使う人の好みによって変わってくるでしょう。購入時に検討するべき点は音質のほかに「使用用途」です。「いつ」「どのような状況」のときに使用するのかを十分に吟味して選択することが良いでしょう。

イヤホンとヘッドホンのメリット&デメリット

今度はイヤホンとヘッドホンのメリットとデメリットをそれぞれみていきましょう。

イヤホンのメリット

まず、イヤホンのメリットとしては以下の通りです。

・持ち運びしやすい

・高音が繊細に聞こえる

・装飾品や髪型の崩れが気にならない

一番大きな点は持ち運びしやすく、どのような状況下でも使用できることでしょう。また、重さも軽くヘッドホンと比べると長時間使っても疲れにくいのも利点です。眼鏡やピアスなどと併用しても邪魔になりませんし、髪型の崩れも気にする必要がない点は魅力的と言えるでしょう。

イヤホンのデメリット

反対にイヤホンのデメリットについてです。

\次のページで「ヘッドホンのメリット」を解説!/

・紛失しやすい

・耳への負担が大きい

・外耳道内の環境が悪化しやすい

まず、イヤホンはヘッドホンと比べて小さく紛失しやすいため注意が必要です。また耳の穴に挿入して使用するため、長時間使用する場合は耳への負担が高くなります。特にイヤホンは耳の中が長時間密閉されてしまうことで、耳の中(外耳道)の環境を悪化させる(蒸れて炎症を起こす)ことがあるので、衛生面と耳への負担軽減を図るためにも適宜休憩しながら使用しましょう。

ヘッドホンのメリット

今度はヘッドホンのメリットについてみていきましょう。

・装着が簡単

・音に臨場感を持たせることができる

・ファッションの一環として活躍できる

ヘッドホンは頭に装着するだけで使用できるため、イヤホンのような「つけ間違い」を気にすることありません。また、ヘッドホンは音を様々な方向から出すことに長けているため、臨場感を持ち楽しむことができます。更にはファッションとして取り入れることもできる機器であり「音楽を聴く」以外の楽しみ方が可能です。

ヘッドホンのデメリット

最後にヘッドホンのデメリットです。

・持ち運びしにくい

・使う場面を選ぶ

・装飾品や髪型への配慮が必要

イヤホンと比べて重量は重いことで、持ち運びがしにくく荷物となる場合があります。更には眼鏡やピアスと併用することが難しいことや、髪型の崩れを気にしてしまうこともあり、イヤホンと比べると使用場面が限られてしまうでしょう。

選ぶときのポイントは?

購入するときには様々な種類があり悩みますよね。ここでは「イヤホンの種類」や「ヘッドホンの種類」、「有線とワイヤレスはどちらが良いのか」をまとめてみましたので、みていきましょう。

イヤホンの種類は?

イヤホンの種類は以下の通りです。

・カナル型

・インナーイヤー型

・耳掛け型

カナル型は耳の穴に挿入するもの、例えるならば耳栓に近い機器です。圧迫感を与える一方で、遮蔽性に優れています。また様々な大きさの「イヤーチップ」があることで、自身に適したものを使用することができますよ。

インナーイヤー型は耳穴に引っかけて使用するタイプのイヤホンです。カナル型よりも遮蔽性が低いため、圧迫感も感じにくいでしょう。しかしその分、音漏れがしやすいことが欠点として挙げられます。

耳掛け型は「イヤーフック」を耳にかけることで使用できるタイプです。耳の穴に挿入する必要がないため「耳の形に合わない」という心配がありません。しかし、カナル型とインナーイヤー型と比較するとどうしてもかさばってしまいます。

\次のページで「ヘッドホンの種類は?」を解説!/

ヘッドホンの種類は?

ヘッドホンの種類は以下の通りです。

・密閉型

・開放型

密閉型は音漏れがしにくい構造となっていますが、外部の音も入りにくい特徴があります。レコーディングスタジオで使われることが多い型です。一方、解放型は音漏れがしやすくなりますが、音自体が解放されるため密閉型と比べると爽快に感じることでしょう。

有線とワイヤレス(無線)はどちらが良いの?

結論から言うと音質面においては有線、使用用途でいうとワイヤレス(無線)です。ワイヤレスイヤホンでは音を圧縮してイヤホンに伝えているため、有線の機器と比べると音質は低下してしまいます。しかし有線では使用場面に限りがあり、特に運動時にはワイヤレスの方が明らかに良いでしょう。

どちらも一長一短な側面を持っているため、使用目的をはっきりさせるべきなのです。

使用用途でのオススメ

続いて使用用途別でみていきましょう。

通勤・通学などの移動で使う

通勤や通学での使用は「カナル型イヤホン」がオススメです。理由としては「小型だから荷物にならない」ためスムーズにイヤホンを出し入れすることができますし、「服装に左右されない」ために違和感なく使用できるでしょう。ただし、ワイヤレス型では人とぶつかった時に紛失してしまうこともあるので、ワイヤレス型を使用する場合は注意が必要です。

家で使う

基本的に家で音を楽しむ場合は「何も使わない」で楽しむことが一番良いと考えていますが、どうしても使用したい場合は「開放型ヘッドホン」をオススメします。家であれば音漏れを気にすることなく、かつ他の機器と比べ耳への負担も少なく楽しむことができるでしょう。また音楽だけでなく、映画鑑賞などにも最適です。

運動時に使う

運動時には「耳掛け型イヤホン」をおすすめします。特にワイヤレスであれば「ケーブルが引っかかって邪魔」ということがなく、気兼ねなくスポーツを楽しめるはずです。また、運動する場合はどうしても汗をかくので、防水機能を忘れずにチェックしておきましょう

勉強で使う

個人的には閉塞感を持たすことのできるイヤホンがオススメです。閉鎖された空間を通繰り出すことで、より勉強に集中することができます。より集中したいときには自然音を音量小さくして聴く方法がオススメですよ。

音質をよくするには

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ここまで、イヤホンとヘッドホンについて述べてきました。しかし、良質な音質を本当に求める場合はイヤホンやヘッドホンだけで考えてはいけません。ここでは「本当に良質な音質を作るためのプロセス」を紹介していきたいと思います。

音楽が聴けるプロセスとは

「音質を向上させるためには良いイヤホン・良いヘッドホンを使う」と考えていませんか?これは半分正解・半分間違いです。本当に音質にこだわるのであれば音楽がイヤホンやヘッドホンに出力されるまでの過程を高める必要があります。

そのプロセスは以下の通りです。

\次のページで「アンプを使おう」を解説!/

・音楽を抽出(抽出した音楽はデジタル信号で保存されている)

・デジタルサウンドをアナログサウンドへ(DAC:デジタル・アナログコンバーター)

・アンプに出力

・ヘッドホン&イヤホンで聞く

音楽プレイヤーには曲が「デジタルサウンド」化され保存してあります。出力するときには「デジタルサウンド」をにアナログ化する必要があるのです。アナログ化した音をアンプによって音の増幅やノイズの軽減を行った後、イヤホンやヘッドホンに伝わってきます。

そのため、本当に高音質を求める場合はイヤホンやヘッドホンにのみ着目するのではなく、DACやアンプにも着目していきましょう

アンプを使おう

アンプの効果は低音の出力を増大し、ノイズを削減してくれます。アンプは据え置き型だけでなく、持ち運びが可能なポータブルタイプもありますので外出先でも使用することができますよ。商品によって値段は変わりますが、1万円前後のお値段です。

イヤホンやヘッドホンにもノイズキャンセリングはあった方が良い?

音質にこだわるのであればノイズキャンセルはオススメします。外部の音を遮蔽してくれるため、より音楽を楽しむことができるからです。しかし、人によっては合わない場合もあるため、購入前に一度試聴することをおすすめします。

使用する上での注意点

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イヤホンやヘッドホンを使用することで自分の空間を楽しむことができますが、健康面について心配な面もありますよね。ここからは身体への影響について紹介していきます。

長時間の使用

まずはじめに長時間の使用はお勧めできません。イヤホンもヘッドホンは人体にとって異物であるため、耳介や外耳道に負担がかかりることで炎症を起こすことがあるからです。そのためにも長時間の使用は避けましょう。

大音量での使用

必要以上の音量は音響外傷(ヘッドホン難聴とも呼ばれます)をきたす可能性があります。内耳の中にある有毛細胞が損傷することで発症し、一般的に高音域から障害されることが多いです。また、習慣的にイヤホン・ヘッドホンを使用していることで、耳がその環境に慣れてしまうことで病状に気づきにくくなることもあります

適切な音量としては、音楽を流していても周囲の音が聞こえるほどが良いでしょう。

周囲の状況

基本的にイヤホン・ヘッドホン共に耳を閉塞してしまうため、周囲の状況が聞こえにくくなります。使用するときには周囲の状況への配慮を十分に行うべきでしょう。

適度な使用で音楽を楽しもう!

今回は「イヤホンとヘッドホンの違い」について解説してきました。イヤホンとヘッドホンの決め方としては使用用途で考えると良いという話をさせて頂きましたね。どちらも使用状況によっては魅力的な商品です。また、高音質を求めるのであれば、DACやアンプの使用にも注目することをご紹介させて頂きました。

イヤホン・ヘッドホン、どちらも過度な使用は難聴や炎症を起こす可能性があるため、「適度な使用」を心がけつつ音楽を楽しんで言いけると良いですね。

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趣味雑学

イヤホンとヘッドホンの違いって?選び方や音質の高め方、耳への負担などをオーディオオタクがわかりやすく解説

この記事では「イヤホンとヘッドホンの違い」についてみていきます。
どちらも音楽を聴くときに使う機器として有名な商品ですね。でもどのような違いがあるのか知っているでしょうか。
今回はそれぞの違いやメリット&デメリット、音質向上の方法や人体への影響などをまとめて、オーディオオタクである「けい」と一緒に解説していきます。

ライター/けい

かつてイヤホンかヘッドホンを買うかで、1週間以上考え抜き購入。そのときの知識や経験を今回提供していく。

イヤホンとヘッドホンの特徴を知ろう

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それでは、イヤホンとヘッドホンの特徴について解説していきます。

イヤホン→耳穴をふさぐ

イヤホンは耳の穴を直接的に塞ぎ音楽を楽しむことができる機器です。音が直接的に耳の内部へ伝わることで閉鎖的な空間を感じることができるため、勉強などの集中したい状況では活躍するでしょう。

ヘッドホン→耳全体をふさぐ

ヘッドホンは耳全体(耳介)を覆い音楽を楽しむことができる機器です。耳介にはあらゆる方向からの音を集める役割があり、ヘッドホンから出力される音を多方向から感じ取ることができるため、臨場感を楽しむことができます。

骨伝導イヤホンって?

最近では「骨伝導イヤホン」と呼ばれるものが販売されていますね。

骨伝導イヤホンは側頭骨の一部である乳様突起と呼ばれる部位に振動を与えて、内耳に音を伝えます。従来のイヤホンやヘッドホンと違い耳を覆うことはありませんので、外部の音が聞こえやすいでしょう。しかしノイズにも弱く、周囲の環境音が大きければ聞こえにくいという特徴もあります

より臨場感を求めるのであればヘッドホンを、高音までを繊細に楽しみたいのであればイヤホンがオススメですが、実際は使う人の好みによって変わってくるでしょう。購入時に検討するべき点は音質のほかに「使用用途」です。「いつ」「どのような状況」のときに使用するのかを十分に吟味して選択することが良いでしょう。

イヤホンとヘッドホンのメリット&デメリット

今度はイヤホンとヘッドホンのメリットとデメリットをそれぞれみていきましょう。

イヤホンのメリット

まず、イヤホンのメリットとしては以下の通りです。

・持ち運びしやすい

・高音が繊細に聞こえる

・装飾品や髪型の崩れが気にならない

一番大きな点は持ち運びしやすく、どのような状況下でも使用できることでしょう。また、重さも軽くヘッドホンと比べると長時間使っても疲れにくいのも利点です。眼鏡やピアスなどと併用しても邪魔になりませんし、髪型の崩れも気にする必要がない点は魅力的と言えるでしょう。

イヤホンのデメリット

反対にイヤホンのデメリットについてです。

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