この記事ではジェラートとソフトクリームの違いについてみていきます。どちらもアイスクリームとして、専門店やコンビニなどさまざまなところで気軽に買って食べれるスイーツのイメージがあるよな。違いはずばりアイスクリームの種類のようですが、製法や成分、味の特徴など調べてみるといろいろ違いがあるみたいです。
今回はそんな夏には必ず食べたくなるジェラートとソフトクリームの違いを、アイスクリームの分類から確認しつつ、専業主婦歴10年の料理好きライターささき葵と一緒に解説していきます。

ライター/ささき葵

スイーツが大好きな、子ども3人を育てる専業主婦。栄養の高さや身体によいという食品を、なんでも料理に取り入れている健康オタクでもある。

ジェラートとソフトクリームはアイスクリームの種類が違う

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暑い季節になると無性に食べたくなる、ジェラートやソフトクリーム。今では専門店も多く、コンビニなどでも数多くの種類が販売されているので、季節問わずについ買ってしまうデザートですよね。

普段何気なく食べていてなんとなく見分けはついている2つですが、はっきりとした違いはわからないという方も多いのではないでしょうか?

そんなジェラートとソフトクリームの違いは、アイスクリームの種類にあります。

アイスクリームは4つに分類される

ジェラートとソフトクリームはどちらもアイスクリームですよね。アイスクリームは、成分の規格の違いから4つに分類されています。

〈アイスクリームの分類〉

・アイスクリーム類
アイスクリーム
乳固形分15.0%以上、うち乳脂肪分8.0%以上
アイスミルク
乳固形分10.0%以上、うち乳脂肪分3.0%
ラクトアイス
乳固形分3.0%以上

・氷菓
主に果汁や果汁に他の食品を混和し凍結したもの。または、食用氷を砕き、果汁や他の食品を混和し凍結したもの。アイスクリーム類とは成分の比率で区別される。

アイスクリームは乳成分の比率によって3つのアイスクリーム類に区別されています。乳成分が含まれていないか、ラクトアイスよりも比率が低いものが氷菓と呼ばれ、かき氷やアイスキャンディーなどは氷菓になりますが、アイスクリームの種類として扱われていたりもますよね。

ジェラートは主にアイスミルク

ジェラートとはイタリア語で「凍った」という意味があるフィレンツェ発祥の氷菓。果汁や果肉、砂糖や牛乳などを混ぜ合わせて凍結させた物が一般的です。

ジェラートはアイスクリームに比べると乳脂肪分の比率が低く4.0%〜8.0%程度なため、日本の乳等省令では「アイスミルク」ということになります。乳成品を使わずに果汁や果肉だけで作られたジェラートなどは、「氷菓」に属することも。

\次のページで「ソフトクリームはアイスクリーム類」を解説!/

ソフトクリームはアイスクリーム類

ソフトクリームとは和製英語で、英語では「soft serve ice cream」と言います。アメリカがソフトクリームをつくるサーブマシンを開発し、アメリカ軍から日本に伝わったそうです。

ソフトクリームはアイスクリームとほぼ同じ原材料で作られますが、アイスクリームよりも柔らかいなど作る工程が違うため、ソフトクリームと別の名前で呼ばれています。アイスクリームとほぼ同じということは、ソフトクリームも乳成分の配合によって「アイスクリーム」「アイスミルク」「ラクトアイス」のいずれかに属するということになるでしょう。

ジェラートとソフトクリームの製法や味の違いは?

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ジェラートとソフトクリームはアイスクリームの中でも種類が違うということがわかりましたね。次からは2つがどのように作られているのか、製法や味の違いについて具体的にみていきます。仕上がりの違いのポイントは「オーバーラン」にありました。

オーバーランとは?

主にアイスクリームの製法は、材料をかき混ぜながら空気を抱き込んで凍らせていきますが、この時に入る空気の含有量のことを「オーバーラン」と言います。オーバーランが高いほど空気の含有量が高くきめの細かいなめらかな仕上がりになり、オーバーランが低いほど空気の含有量が低く密度のあるシャリっとした仕上がりになるのです。

一般的なアイスクリームのオーバーランは60~100%で、ふわっと軽い食感になっています。

ジェラートは低脂肪でオーバーランがが低く密度が高い

ジェラートの原材料やは乳製品・果汁・水・砂糖・安定剤・卵白などで、これらをかき混ぜながら凍らせていきます。ジェラートはオーバーランが35%未満と一般的なアイスクリームと比べて低いのが特徴の一つで、密度の高いねっとりとした食感で、素材の味も濃厚になるのです。

また乳脂肪分が4〜8%と低いためあっさりとしており、使う食材の本来の味を楽しめます。低カロリーとも言えるので、ダイエット中ならジェラートを選ぶと良さそうですね。

ソフトクリームはオーバーランが高くなめらかな口どけ

ソフトクリームの原材料は乳製品・砂糖・水飴などです。現在はこれらは「ミックス」と呼ばれ調合・殺菌されたものがパックになり販売されているそう。お店でフリーザーという専用の機械で撹拌させながら凍らせていきます。ソフトクリーム独特のあの形を保つためにオーバーランが40%前後に保たれていて、なめらかで口どけよく仕上がるのです。

乳脂肪分はジェラートに比べると高めで、乳製品の風味をより強く感じることができます。ミルク感を味わいたい方はソフトクリームがおすすめ。

\次のページで「ジェラートとソフトクリームに重要な温度の違いは?」を解説!/

ジェラートとソフトクリームに重要な温度の違いは?

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ここまではジェラートとソフトクリームの製法や味の違いについて解説してきました。空気を含ませるオーバーランの違いによって、仕上がりがここまで変わるのには驚きですね。次は、ジェラートとソフトクリームには重要な温度の違いについても見ていきましょう。

温度によって甘さが変わる

甘みというのは温度が低いほど弱く感じ、高いほど強く感じます。通常のアイスクリームは−18℃と低く保たれていますが、糖分が多く含まれているため甘く感じるのです。最後の方の溶けたアイスはとても甘く感じることがあるのはこのためですね。

ジェラートの温度は−8℃~−10℃です。アイスクリームより温度は低いため、多くの糖分を使用しなくても果汁の甘みだけでも十分美味しく仕上がります。

ソフトクリームの温度は−5℃~−7℃です。ジェラートよりも温度は低く、溶けないギリギリの温度にすることで、柔らかくなめらかで乳製品のコクと甘みが強く感じるられる味になります。

シャーベットとはどう違う?

シャーベットはアイスクリームのルーツにもなった冷菓で、糖類に果汁や酸などを混ぜ合わせて凍らせたスイーツ。乳製品が入る場合もありますがジェラートに比べて乳固形分が3%未満のため、日本ではアイスクリーム類ではなく氷菓に分類されます。果汁やフルーツを砕いたものを混ぜて凍らせたものが多く、シャリっとしていてさっぱり感のある味わいが特徴です。

ジェラートとソフトクリームの違いを感じながら味わってみよう

ジェラートとソフトクリームは見た目の違いで区別をしていましたが、実際はアイスクリームの種類や空気の含有量、製品の温度などの違いがありました。これらによって、味や食感などが全く違うスイーツとして世界中で親しまれているんですね。ジェラートもソフトクリームも冷凍されたものも販売されていますが、どちらもお店で出来たてをいただくのが1番ですので、ぜひ美味しいお店を見つけて食べ比べてみて下さい。

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3分で分かるジェラートとソフトクリームの違い!アイスの種類が違う?製法や味、シャーベットとの違いなど専業主婦歴10年のスイーツ好きライターがわかりやすく解説

この記事ではジェラートとソフトクリームの違いについてみていきます。どちらもアイスクリームとして、専門店やコンビニなどさまざまなところで気軽に買って食べれるスイーツのイメージがあるよな。違いはずばりアイスクリームの種類のようですが、製法や成分、味の特徴など調べてみるといろいろ違いがあるみたいです。
今回はそんな夏には必ず食べたくなるジェラートとソフトクリームの違いを、アイスクリームの分類から確認しつつ、専業主婦歴10年の料理好きライターささき葵と一緒に解説していきます。

ライター/ささき葵

スイーツが大好きな、子ども3人を育てる専業主婦。栄養の高さや身体によいという食品を、なんでも料理に取り入れている健康オタクでもある。

ジェラートとソフトクリームはアイスクリームの種類が違う

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暑い季節になると無性に食べたくなる、ジェラートやソフトクリーム。今では専門店も多く、コンビニなどでも数多くの種類が販売されているので、季節問わずについ買ってしまうデザートですよね。

普段何気なく食べていてなんとなく見分けはついている2つですが、はっきりとした違いはわからないという方も多いのではないでしょうか?

そんなジェラートとソフトクリームの違いは、アイスクリームの種類にあります。

アイスクリームは4つに分類される

ジェラートとソフトクリームはどちらもアイスクリームですよね。アイスクリームは、成分の規格の違いから4つに分類されています。

〈アイスクリームの分類〉

・アイスクリーム類
アイスクリーム
乳固形分15.0%以上、うち乳脂肪分8.0%以上
アイスミルク
乳固形分10.0%以上、うち乳脂肪分3.0%
ラクトアイス
乳固形分3.0%以上

・氷菓
主に果汁や果汁に他の食品を混和し凍結したもの。または、食用氷を砕き、果汁や他の食品を混和し凍結したもの。アイスクリーム類とは成分の比率で区別される。

アイスクリームは乳成分の比率によって3つのアイスクリーム類に区別されています。乳成分が含まれていないか、ラクトアイスよりも比率が低いものが氷菓と呼ばれ、かき氷やアイスキャンディーなどは氷菓になりますが、アイスクリームの種類として扱われていたりもますよね。

ジェラートは主にアイスミルク

ジェラートとはイタリア語で「凍った」という意味があるフィレンツェ発祥の氷菓。果汁や果肉、砂糖や牛乳などを混ぜ合わせて凍結させた物が一般的です。

ジェラートはアイスクリームに比べると乳脂肪分の比率が低く4.0%〜8.0%程度なため、日本の乳等省令では「アイスミルク」ということになります。乳成品を使わずに果汁や果肉だけで作られたジェラートなどは、「氷菓」に属することも。

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