IT・プログラミング雑学

M4AとMP3の違いは何?macやwindowsで変換はできる?音楽データについて雑学好きライターがわかりやすく解説

よぉ、桜木健二だ。今日はM4AとMP3の違いについて説明するぞ。この2つはどちらも音楽データを圧縮したものだが、それぞれファイル名の後ろに「.m4a」「.mp3」という拡張子がつくということ以外、細かい違いはあまり知られていない。ぱっと見で、同じ音楽データの一種である「MP4」とごっちゃになる人もいそうだ。ここでは両者の特徴と違い、適した再生機器と変換方法について、雑学好きライター・ねぼけねこと一緒に解説していくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/ねぼけねこ

法学部出身。某大組織での文書作成・広報部門での業務に10年以上従事し、IT・プログラミング分野の歴史にも詳しい。

M4A MP3の特徴をざっくり解説

image by iStockphoto

最初に、M4AとMP3の両者の特徴を、簡単に確認しておきましょう。どちらも「音声データ」あるいは「音楽データ」と呼ばれるデジタルデータの一種なのですが、それぞれどのような特徴があるのでしょうか?

M4A:音声データを圧縮したもので音質がよい

M4Aは音声データの記録形式の一種で、その大きな特徴はMP3と比べて音質が良いという点です。

音声や音楽を録音したデジタルデータの中には、人の耳では聴き取れないレベルのものを含む雑音が含まれています。私たちが普段、スマホやPCで聴く音楽データはこうした雑音を取り除く「圧縮」という処理が施されており、M4Aもその一種です。

MP3:音声データを圧縮したもので容量が小さい

MP3は正式名称を「MPEG1 Audio Layer-3」といい、これもM4Aと同様に圧縮処理によって雑音を取り除いた音声データです。もともとの音声データをMP3形式に圧縮することで、もとのデータの10分の1にまでサイズを縮めることができます。

M4AとMP3の違いは?

M4AとMP3の違いは、専用のプレーヤーで再生したときの「音質」と、データそのものの「重さ」、対応している再生ソフトの数(汎用性)、そして「知名度」の4つに大別できます。

M4AとMP3は「音質と重さ」が違う

M4AとMP3はどちらも圧縮された音楽データですが、再生した時の音質はM4Aの方がいいと言われています。もともとM4AはMP3が進化したものなので、音楽データとしてMP3よりも高品質に作られているのです。

音楽が1秒間再生される間のデータ量を示す「圧縮率」という単位でM4AとMP3を比べてみると、MP3よりもMA4の方が圧縮率が高いという結果になります。よって同じ再生時間で考えるとM4Aの方がデータの密度が高いので、M4AはMP3に比べて重いのです。

デジタルデータとはいえ、含まれている物質の密度が高ければ高いほど重さが増すのは、アナログな物理の世界と同じなんですね。

M4AとMP3は「汎用性と知名度」も違う

M4AとMP3は音楽データです。よって、再生するには専用のアプリやプレーヤーなどの再生ソフトが必要になりますが、M4AとMP3はそれぞれ対応しているソフトにも違いがありますM4Aの方が、再生ソフトが限られているのです。

もともとM4Aは、Apple社が自社の機器の中で利用することを想定して開発されました。よってiPhone、iPad、iPodなどのApple社製のデバイスでは再生可能です。またその他のWindows Media PlayerやVLCなどの標準的なプレーヤーでも再生できるのですが、一部の古いプレーヤーやAndroidでは再生できません。Youtubeにはアップロードできない点も特徴的です。

これに対してMP3ファイルは多くのPC、プレーヤー、モバイルデバイスで再生することができ、汎用性はMP3の方が抜群だと言えます。この汎用性の高さと、データの軽さゆえの扱いやすさ、歴史の長さなどから、知名度もMP3の方が上です。

\次のページで「M4AとMP3のメリットとデメリットは?」を解説!/

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