理科生物

5分でわかる!菌類と細菌類の違いとは?特徴や構造も医学系研究アシスタントがわかりやすく解説

よぉ、桜木建二だ。「菌」と聞いたら何をイメージするだろうか。目には見えない微生物であり、なんだか汚い、病気になるイメージだろうか。菌類と細菌類は同じものだと思っていた人も多いだろう。実は両者は全然似て非なるものなのだ。ヒトに病気を引き起こすものももちろんあるが、意外な作用をもたらすものもあるぞ。菌類と細菌類(細菌)の違いについて、生物に詳しい医学系研究アシスタントのライターmimosa(ミモザ)と一緒に解説していくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/mimosa

もともと文系出身で、独学で生物学、生化学を勉強し、現在医学系研究所の研究アシスタントとして理系の世界へ飛び込んだ。理科が苦手な方へも興味を持ってもらうべくわかりやすい説明を心掛けている。

生物の分類

菌類と細菌類は名前は似ていますが全く異なるものです。区別が難しいと思えるかもしれませんが、まずはじめに、アメリカの生物学者のウーズによって提唱された3ドメイン説を基に説明していきますね。

3ドメイン説

3ドメイン説

image by Study-Z編集部

ウーズによって提唱された3ドメイン説は、実験により取得された様々な生物のリボソームRNAや遺伝に関係するタンパク質を用いて、それぞれの生物の遺伝子の塩基配列を分析し、類縁性を比較して分類したものです。その結果、3つのグループに分けることができましたよ。

図の左から真正細菌真核生物、下に古細菌がありますね。図のように、細菌は真正細菌、菌類は私たちと同じ真核生物なのですよ。これらは遺伝子的に全く違うものです。細胞から生殖、生活環などそれぞれ詳しく見ていきましょう。

真核生物と原核生物

真核生物と原核生物

image by Study-Z編集部

菌類は真核生物であり、細菌類は原核生物ですよ。真核生物と図には真核生物の細胞です。真核生物は多細胞生物ですよ。菌類は細胞壁があるので、どちらかというと、植物の細胞に近いですよ。

原核生物は、からだが原核細胞からできているものですよ。単細胞生物(からだ自体が1つの細胞のよう)ですから、原核生物の図は下の別の章で参照してくださいね。

菌類とは

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菌類は、真菌類とも言いますよ。菌類には、カビ、キノコ、コケの仲間などが含まれますよ。生殖仕方によって、接合菌類、子のう菌類、担子菌類などに分けられます。詳しく見ていきましょう。

菌類の特徴

菌類は、無性生殖と有性生殖のどちらもありますよ。胞子で増え、細胞壁を持っているので、植物と似ていますね。

カビを思い浮かべてみたらわかるかもしれませんが、体は微細な糸のようであり、これを菌糸と言いますよ。これは一本の糸のように見えますが、細胞がつながっているものです。自然界では、朽ちた木や動物の死骸や糞、腐葉土に菌糸を伸ばし栄養を吸収していますよ。中には、子実体をつくるものもいます。子実体はキノコのことですね。

接合菌類

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接合菌類は、菌類の中で最も古い系統です。無性生殖によって増殖するものの場合、菌糸の一部が立ち上がり、その先端に胞子のうができますが、減数分裂を行いません。そのまま栄養胞子をつくって増えますよ。有性生殖では、菌糸の一部が配偶子のうをつくり、配偶子同士が接合し、接合胞子をつくって増えますよ。

接合菌類には、クモノスカビ、ケカビなどがありますよ。

子のう菌類

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子のう菌類は、私たちの生活になじみのあるものが多く含まれていますよ。パン、ワイン、日本酒を作る際にアルコール発酵をしてくれる酵母カビも子のう菌類の仲間なんですよ。アカパンカビ、アオカビ、コウジカビなどがあります。コウジカビは、あの麹です。日本食には欠かせない醤油、味噌、鰹節、日本酒の発酵に使用されますね。

子のう菌類は、有性生殖でも無性生殖でも増えますよ。無性生殖では、菌糸の先端が体細胞分裂して胞子をつくります。「出芽」とも呼ばれますね。有性生殖では、子のう内(袋のようなもの)に子のう胞子を8個つくります。子実体(キノコのようなもの)をつくるものもいますよ。

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子のう菌類には、セミのさなぎに寄生するセミタケというものもあるぞ。冬虫夏草の一種で漢方薬としても有名だな。

担子菌類と地衣類

担子菌類と地衣類

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担子菌類とは、私たちが良く知っているマツタケやシイタケ、シメジなどのキノコが含まれますよ。単相の(nのみ)一次菌糸どうしが結びついて単相の2核(n+n)を持つ二次菌糸ができます。この二次菌糸でキノコができますよ。キノコのひだの部分で二次菌糸の減数分裂が起こり、単相の胞子が4つできます。また、ひだの部分は、胞子をつくってバラまきやすくなっていますよ。

地衣類(ちいるい)は、コケのような見た目ですが、コケとは異なります。緑藻類やシアノバクテリア(どちらも光合成をする)と共生している菌類ですね。高山や極地など厳しい環境でも適応できます。無性生殖で増殖しますよ。ウメノキゴケ、イワタケ、リトマスゴケなどがあります。

細菌類とは

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細菌類は、正式には「細菌」と言われ、バクテリアや真正細菌とも言われますよ。細菌は、原作細胞から成る原核生物です。原核細胞とは何か。まずは原核細胞について説明して、細菌の特徴について説明しますね。

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