今日は「マフィンとカップケーキの違い」を見ていきます。
自分が作りたいものがマフィンとカップケーキのどちらだか分かっているか?何が違うのか言えるでしょうか?今日一緒にこのテーマを学ぶことで「どちらのレシピを調べたらいいかよく分からない」という悩みが解決するはずです。
今回は各国から様々なデザートの輸入を手掛ける現役商社マンMIYABIと一緒に解説していきます。

ライター/MIYABI

某大手商社の食品部門に勤務する現役営業ウーマン。主にヨーロッパの食材の営業・マーケティングに携わる。デザート・お菓子類はこれまで最も担当年月が長いカテゴリー。商品選定と品質チェックのため毎日のようにデザートを食べている。

違いはズバリ「パンかケーキか」

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マフィンとカップケーキの違いをズバリ言うと、それは「パンかケーキか」の違いです。 要はゴハン向けかデザート向けかの違いでしょう。二つは使用される主な材料は同じです。では、なぜその違いが生じているのでしょうか。以下で詳しく説明しますね。

違いの理由1:マフィンは「パンの一種」なので美しいトッピングはナシ!

マフィンはパンの一種、カップケーキはケーキの一種とされています。マフィンは「速成のパン」であるため、朝ごはんなどで食べられる「食事的要素」が強いものですよって、甘さは控えめで見た目も素朴。デコレーションなども特になく、焼き上がったそのままで食べられます。

対して「カップケーキ」はケーキの一種。よって「デザート的要素」が強く、焼き上がった後にアイシングなどで華やかなトッピングが施されることが多いのです。

違いの理由2:材料の配合比に違いあり

マフィンとカップケーキでは、使用される材料はほぼ同じです。ただしその配合比には違いがあります。マフィンは小麦粉が多め。なんと油脂分の2倍近くの量が使用されます。また、その油脂分もバターではなく植物油が使われることが多く、結果的にさっぱりとした味わいに仕上がるのです。これに対しカップケーキはバター・卵・砂糖もたっぷりで、小麦粉と同じ程度の比率で作られます。よって、マフィンはパンの代わりにもなるような比較的ずっしりと重めな食感に、カップケーキはケーキのようなふんわり軽やか食感となるのです。

「マフィン」は素朴なクイックブレッド

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マフィンが何かを簡単に表現するならば、それは「ずっしりとした素朴なクイックブレッド」。マフィンはパンの一種のため、見た目は華美ではなく素朴で、ざっくりとた食感が特徴です。ここからはそのマフィンの成り立ちについて見ていきましょう。

特徴は「甘いパン」にも「おかずパン」にもなること

マフィンは、ブルーベリーやチョコレートなどが入った甘めのものから、ほうれん草やニンジン、チーズの入った少し塩気のあるものまで様々。要するにパン屋さんと同じで、甘いパンからおかずパンもあるという具合です。パン屋さんに並ぶような顔ぶれだと思えば、朝食に食べられるというのも納得ですね。それだけ食事的要素を含むのがマフィンと言えるでしょう。

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実はアメリカ式とイギリス式の2種類ある

実はマフィンと言っても、アメリカ式とイギリス式の2つの異なったタイプがあります。イギリス式は「イングリッシュ・マフィン」と呼ばれる、丸くて薄いパン。こちらは普通のパンと同様にイーストで発酵して作っており、甘さもありません。アメリカ式はそれとは異なり、皆さんの想像するようなカップケーキに近い形のもの。ベーキングパウダーを使用してすぐに膨らむことから「速成パン」とも言われています。これら2種類がマフィンであるものの、世界的にもマフィンと言えば一般的にはアメリカ式のものを思い浮かべるようです。

材料とレシピ:植物油を使用してざっくりと混ぜる

マフィンの基本材料は、小麦、卵、植物油、牛乳、砂糖、塩、ベーキングパウダー。小麦粉の使用量が多く、油脂分にはバターではなく植物油を使用することが多いようです。植物油などの油脂分は小麦粉の1/2~1/4量の割合にとどまるのが主流で、小麦粉が多い分どっしりとした食感に仕上がります。

レシピの主な特徴としては、生地をざっくりと粗めに混ぜる点です。また、ブルーベリーやナッツなどの具材は、あらかじめ生地に混ぜ込んでから焼き上げます。とはいえ、植物油を使用せずバターを使用するレシピも多数あるため、カップケーキとの境界線は曖昧であるというのも現実です。

「カップケーキ」はお手軽なミニサイズのケーキ

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カップケーキはケーキの一種。つまり「カップ」状の「ケーキ」で、要はミニケーキなのです。ケーキの場合はカットする必要が出てきます。しかしカップケーキは、切り分ける必要のない手軽に食べられるケーキという位置づけと言えるでしょう。

特徴は「ふんわりとした食感」「華やかなデコレーション」

カップケーキの特徴、それはケーキらしくきめ細かくふんわりとした食感と、アイシングなどの華やかなデコレーションでしょう。美しいデコレーションが施されるのはまさに「ミニケーキ」であるがゆえ。また、ケーキらしくフワフワっとした繊細な食感も、素朴なマフィンとは異なる点です。

材料とレシピ:バター・卵・砂糖多めでキメ細かく

カップケーキの主な材料は小麦、卵、バター、牛乳、砂糖、塩、ベーキングパウダーとなり、マフィンと大きく変わりません。ただし、バターを使うことと、バターや卵、砂糖を小麦粉と同量程度使うことはマフィンとは異なる点と言えます。

また、レシピの特徴としては、卵を撹拌する際に空気をたくさん含ませるように混ぜることで、きめ細かい生地に仕立てていく点です。ここがマフィンとの食感に違いが出るポイントでしょう。ですがそうは言っても、マフィンとカップケーキの生地のレシピには似ているものもたくさんあり、必ずしも違いは明確ではないと言えます。

\次のページで「ついでに「マドレーヌ」と合わせて違いを知っておこう」を解説!/

ついでに「マドレーヌ」と合わせて違いを知っておこう

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マフィンやカップケーキと並んで比較されるマドレーヌ。小麦粉もたっぷり、砂糖や卵もバターもたっぷりで、やはり似ていますね。せっかくなのでマドレーヌも合わせて違いを見ておきましょう。

マドレーヌはフランス発祥の焼き菓子 

マドレーヌはフランス発祥のお菓子。貝殻や菊の形をした型に生地を絞り込んで焼き上げたものです。材料は小麦粉、砂糖、卵、バターの他にハチミツなども使います。黄金色にしっかりと焼きあがっていますが、中はしっとりとしていてバターの豊かな風味を感じられるのが特徴です。こちらはマフィンとは違い、まさにお菓子そのものですね。

マフィン・カップケーキ・マドレーヌの違いのまとめ

マフィンとカップケーキ、そしてマドレーヌは、使用される材料はほぼ同じ。違いを挙げるなら、マフィンはパンの一種ですが、カップケーキとマドレーヌはお菓子です。マフィンは小麦粉が多めでどっしりとした食感になります。これに対し、カップケーキはふわっと軽やか、マドレーヌはしっとりサクサクな食感なのが特徴です。またカップケーキやマドレーヌは、バターと砂糖がたっぷりと使われコクのある深い味わいとなります。

見た目についてはカップケーキが群を抜いて華やかで、スイーツ要素が満載です。一方マフィンやマドレーヌは、焼いたそのままの素朴な形で食べられます。マドレーヌは焼き型に流し込むための手間が必要となりますが、焼き上がったものは大変きれいで高級感がありますね。

以上を考えると、朝食など食事を目的として考えるのならマフィン、お菓子として楽しむものを作るならばカップケーキ、より手間をかけられるのであればマドレーヌを作る、という選択が一番適しているのではないでしょうか。

違いを知って作りたいものを決めよう!

マフィンとカップケーキ違いは「パンかケーキか」という点です。マフィンはパンの一種であり、カップケーキはケーキの一種。つまり、食事要素が強か、デザート要素が強いかという違いです。よって、マフィンかカップケーキのどちらを作ろうかと悩んだ場合、朝ごはんにしたいのか、それともデザートとして食べたいのかをまず考えてみましょう。食べるシチュエーションによってどちらを作るか選べばいい。そう考えれば分かりやすのです!違いを知ることで、自分が作りたいものを決めやすくなりますね。

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雑学食べ物・飲み物

マフィン・カップケーキの違いは用途にあり!特徴や材料、レシピ、マドレーヌとの違いについてもデザートのプロがわかりやすく解説

今日は「マフィンとカップケーキの違い」を見ていきます。
自分が作りたいものがマフィンとカップケーキのどちらだか分かっているか?何が違うのか言えるでしょうか?今日一緒にこのテーマを学ぶことで「どちらのレシピを調べたらいいかよく分からない」という悩みが解決するはずです。
今回は各国から様々なデザートの輸入を手掛ける現役商社マンMIYABIと一緒に解説していきます。

ライター/MIYABI

某大手商社の食品部門に勤務する現役営業ウーマン。主にヨーロッパの食材の営業・マーケティングに携わる。デザート・お菓子類はこれまで最も担当年月が長いカテゴリー。商品選定と品質チェックのため毎日のようにデザートを食べている。

違いはズバリ「パンかケーキか」

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マフィンとカップケーキの違いをズバリ言うと、それは「パンかケーキか」の違いです。 要はゴハン向けかデザート向けかの違いでしょう。二つは使用される主な材料は同じです。では、なぜその違いが生じているのでしょうか。以下で詳しく説明しますね。

違いの理由1:マフィンは「パンの一種」なので美しいトッピングはナシ!

マフィンはパンの一種、カップケーキはケーキの一種とされています。マフィンは「速成のパン」であるため、朝ごはんなどで食べられる「食事的要素」が強いものですよって、甘さは控えめで見た目も素朴。デコレーションなども特になく、焼き上がったそのままで食べられます。

対して「カップケーキ」はケーキの一種。よって「デザート的要素」が強く、焼き上がった後にアイシングなどで華やかなトッピングが施されることが多いのです。

違いの理由2:材料の配合比に違いあり

マフィンとカップケーキでは、使用される材料はほぼ同じです。ただしその配合比には違いがあります。マフィンは小麦粉が多め。なんと油脂分の2倍近くの量が使用されます。また、その油脂分もバターではなく植物油が使われることが多く、結果的にさっぱりとした味わいに仕上がるのです。これに対しカップケーキはバター・卵・砂糖もたっぷりで、小麦粉と同じ程度の比率で作られます。よって、マフィンはパンの代わりにもなるような比較的ずっしりと重めな食感に、カップケーキはケーキのようなふんわり軽やか食感となるのです。

「マフィン」は素朴なクイックブレッド

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マフィンが何かを簡単に表現するならば、それは「ずっしりとした素朴なクイックブレッド」。マフィンはパンの一種のため、見た目は華美ではなく素朴で、ざっくりとた食感が特徴です。ここからはそのマフィンの成り立ちについて見ていきましょう。

特徴は「甘いパン」にも「おかずパン」にもなること

マフィンは、ブルーベリーやチョコレートなどが入った甘めのものから、ほうれん草やニンジン、チーズの入った少し塩気のあるものまで様々。要するにパン屋さんと同じで、甘いパンからおかずパンもあるという具合です。パン屋さんに並ぶような顔ぶれだと思えば、朝食に食べられるというのも納得ですね。それだけ食事的要素を含むのがマフィンと言えるでしょう。

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