昭和現代社会

新たな文化の担い手となった「新人類世代」の定義・特徴・有名人を元大学教員が3分でわかりやすく解説

混沌とした時代に生まれた新人類世代

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身勝手で自由奔放、自分の好きなことだけに熱中する手に余る存在と見なされることも多かった新人類世代。ただ、新人類と区分される若者が、旧来の価値観から逃れて新しい文化に熱狂したのは、その時代が混沌としていたことも大きいでしょう。

大学の共通一次試験をはじめて体験した世代

新人類とされる世代は大学の共通一次試験を始めて体験した世代とも言われています。共通一次試験は、その後にセンター試験と形が変わり、今では大学入学共通テストと呼ばれている制度の先駆け。試験科目は、国語、数学、理科、社会、英語の5教科7科目。理科の2科目と社会の2科目は選択制でした。

合計1000点満点で、その結果を見て受験する国立や公立の大学を選びます。この制度により自分が全国の受験生のなかでどの位置にあるのか、学力が数値化されることに。今では当たり前のことですが、導入された当初は管理されている、自由を奪う感覚が強くあったようです。結果として受験戦争も加速。当時の若者の心理にも少なからず影響を与えました。

好景気により質より量が重視される雰囲気

同時に、当時の日本の景気は右肩上がり。企業はどんどん大きく成長していきました。そのため大量雇用が毎年のように行われるようになります。そのためこの時期に就職をした若者は、今よりも質を問われることはありませんでした。

質より量が重視されると、ひとりひとりの価値は下がります。それが当時の若者のやる気をそいだという意見も。会社に命をささげて仕事に邁進する団塊の世代は、新人類にとって距離がある存在でした。その結果、会社に奉仕するよりも自分の趣味に時間を割きたいという人々が目立ち始めたのでしょう。

新人類世代は時代が変化する時期を象徴

新人類世代は、戦後の混乱が収束して日本経済が右肩上がりになる時期に生まれた世代。新人類のオタク気質や自由を望む気質は、生活にゆとりが生まれたからこそ形成されたと言えるでしょう。新人類世代のオタク気質は、アイドル、ゲーム、アニメ、音楽、プラモデルなど、多岐に渡ります。自分の好きなこと、興味があることに熱中する世代がいたらかこそ、今の日本の若者文化があると言ってもいいでしょう。今の自部たちと何が同じで何が違うのか、時代背景などを比較しながら理解を試みてみてはいかがでしょうか。

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