昭和現代社会

新たな文化の担い手となった「新人類世代」の定義・特徴・有名人を元大学教員が3分でわかりやすく解説

よぉ、桜木建二だ。新人類という言葉を知っているか。新人類とは1950年代から1960年代にかけてに生まれた若者のことを指す。日本のバブル時代の文化を支えた存在として注目されることも多いようだ。

団塊の世代とはことなるところが際立つ新人類。日本のさまざまな常識を覆した新人類について、現代社会に詳しいライターひこすけと一緒に解説していくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/ひこすけ

アメリカの歴史や文化を専門とする元大学教員。ゆとり世代のちょっと上の氷河期世代だ。新人類はさらに上の世代だが、サブカルチャーの担い手として意識する存在。そこで今回は、新人類の情報についてまとめ、その特性を調べてみることにした。

新人類の世代的な特徴

image by PIXTA / 16545061

新人類とは1980年代につくられた造語で、テレビやラジオでも頻繁に登場するようになりました。当時の若者を「これまでとは異なる価値観を持っている」と見なし、ネガティブにもポジティブにも捉えられました。

新人類はいつ生まれた子どもを指すの?

新人類世代が生まれた時期についてはいくつかの区分があります。おおまかには1950年代後半から1960年代前半に生まれた若者のこと。新人類世代の旗手と呼ばれる人々が、その時期に生まれていることから、そのように定義されました。

もうひとつはマーケティング用語としての定義です。それによると、団塊世代は1946年から1950年、断層世代は1951年から1960年、新人類世代は1961年から1970年。これをもとにすると新人類の年齢が10歳ほどズレることになります。

戦後のライフスタイルが変化する時代の言葉

新人類が生れた時期を明確に定義することは困難。はっきりしている点は、戦中や戦後の混乱を乗り越え、高度成長期に向かう日本を支える管理職とは異なる価値観を持っていることです。戦争やそのごの混乱を直接に経験していないことから、上の世代からは「軽い」「変わっている」と見なされたのかもしれません。

第二次世界大戦が終わったあとの日本はライフスタイルが一転。日本の経済が上向きになり、自由な雰囲気のなか新しい文化が生まれました。そこから生まれたのが、会社に尽くすよりも自分の趣味に没頭することを良しとする価値観。今で言うところのオタク文化の先駆けと位置づけることもできるでしょう。

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マーケティング用語は消費の動向が基準。特定のブームを支えた消費者をあらわす用語になる。そのため、新人類を牽引するリーダーを基準とするのか、リーダーに影響を受けた大衆を基準とするのかで、定義の仕方が変わるのかもしれないな。

\次のページで「新人類世代に登場した商品やサービス」を解説!/

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