今日はJavaとJavaScriptの違いについて説明します。この2つはどちらもプログラミング言語の一種ですが、名前が似ているために混同されがちです。人によってはJavaScriptを「Java」と略してしまうことすらある。こうした混同を防ぐために押さえておくべき両者の特徴と使い道、そして名称がそっくりになってしまった経緯について、雑学好きライター・ねぼけねこと一緒に解説していきます。

javaとjavascriptはどちらも「プログラミング言語」

そもそもjavaとjavascriptとは何なのでしょうか。まず、両者はどちらも「プログラミング言語」の一種です。

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プログラミング言語とは?

プログラミング言語は「コンピューター専用の言語」のことです。私たちは普段、スマホの画面に触れたり、キーボードやマウスを使ったりしてコンピューターを操作していますね。それは、どのような操作をするとどのように動くのか、前もって人間がコンピューターに対して命令している(プログラムしている)からです。

そして、命令するからには、専用の言葉で呼びかけなければなりません。アメリカ人が日本人に命令するときには日本語を使わなければいけないのと同じです。javaとjavascriptはどちらも、コンピューターに命令するための言葉だと言えるでしょう。

だけど、日本語にも関西弁や東北弁などいろいろな種類があるのと同じように、プログラミング言語にもさまざまな種類があります。コンピューターに命令する内容によって、それらのプログラミング言語を使い分けることになるのです。

JavaとJavaScriptの違いをざっくり解説

さて、JavaとJavaScriptが同じプログラミング言語の一種だと分かったので、もう少し具体的にそれぞれの違いを確認していきましょう。

java:サービスやアプリなどを作るためのプログラミング言語

javaは業務システム、Webサービス、スマートフォン用アプリなど、コンピューター内の目に見えないシステムを作るためのプログラミング言語です。そのコンピューターが小型か大型かは問いません。あるいはWindowsかMacかといった機種の違いも関係なくどんな環境でも使うことができるという特長があり、その点がとても重宝されています。

JavaScript:コンピューターの画面に動きをつけるための言語

JavaScriptはコンピューターの画面に動きをつけて、見やすく、使いやすく、楽しい画面を作るためのプログラミング言語です。Web上の画面で、キャラクターや数字が動いたり画像や色が変わったりするような演出を設定することができます。

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JavaとJavaScriptはまったく違う?

Javaは業務システムなどを作るもので、JavaScriptはコンピュータの画面に動きをつけるものでした。まったく違っていますね。逆に、プログラミング言語ということ以外に、共通点を見つける方が難しそうだと思いませんか?

もしそう思ったなら、それは正しい感覚です。JavaとJavaScriptは、どちらもプログラミング言語で名前の一部が共通していること以外は共通点がなく、まったく違うものなのだと言えます。

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JavaとJavaScriptはどんなところで使われているか

まったく違うJavaとJavaScriptですが、それでは両者はどんな分野で使われているのでしょうか。

Javaが使われる分野

Javaはスマホのアプリケーションのような小規模なシステムから、大規模な計算システムまで、さまざまなシステム開発の分野で幅広く使われています。

JavaScriptが使われる分野

JavaScriptはホームページの画面のデザインや動き・装飾などを凝ったものにするとか、アニメーションを使うなど、視覚的に訴えるWebサービスを開発するような分野で使われます。

JavaとJavaScriptはどう使い分けるといい?

ここまでで、JavaとJavaScriptの大まかな違いや特徴、それに実際に使われている分野などを確認しました。では、両者を使ってより具体的な商品開発をする時に、JavaとJavaScriptははどのように使い分けられることになるのでしょうか。私たちの身近にあるものを例として挙げていきましょう

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Javaはアプリ、ソフト、大規模なシステムの開発に使う

Javaが使われる範囲はとても広く、最も身近なものとしてはスマートフォン向けアプリ、ゲーム、銀行のATMオンラインのバンキングシステムなどが挙げられます。すべて私たちにとって身近なものですが、それらの背後には、Javaをはじめとするたくさんのプログラミング言語によって構築されたシステムが存在しているのです。こうした「組み込み式ソフトウェア」と呼ばれるジャンルの開発にJavaは適しています。

JavaScriptはWebサービスの作成に使う

JavaScriptは、インターネットのWebページ上で、画面に映っているものを動かしたり色を変えたりして変化をつける時に使われます。例えばPCユーザーへの「警告」表示のポップアップや、商品販売サイトで残り時間を示すカウンター、ローンや保険で自動計算してくれる試算画面、企業HPなどで変化する背景アニメーションなどです。こうしたプログラムを作成するのなら、JavaScriptの出番となります。

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開発会社や目的、難易度などその違い

JavaとJavaScriptは、プログラミング言語としてそれぞれ違う分野で、特徴を活かした使われ方をしていると分かりました。では、開発会社作られた目的学ぶ場合の難易度などの観点から、それぞれの違いを比較してみましょう。

JavaとJavaScriptは開発会社が違う

まず開発会社ですが、javaを開発したのは「Sun Microsystems社」です。今は「Oracle社」がjanaを管理しています。一方、javascriptは「Netscape Communications社」によって開発されました。

JavaとJavaScriptは作られた目的が違う

Javaは、「どんなコンピューター(ハードウェア)でも同じように作業ができる」ことを目的として作られたプログラミング言語です。例えばWordやExcelが使えるのはWindowsだけで、Macでは使えません。しかしJavaはWindowsでもMacでも使えるのです。

一方、JavaScriptは「手軽に・素早くWebページ作りができる」ことを目的として作られました。プログラミング作業をする上で、初心者にも分かりやすく使えるプログラミング言語なのです。

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JavaとJavaScriptは難易度が違う

Javaは、さまざまなシーンで幅広く使えるプログラミング言語です。しかしそれだけに覚えることが多く、初心者にとっては勉強する難易度が高いと言われています。

JavaScriptは、もともと手軽に使えることを目的に作られたものなので、学ぶ上での難易度は比較的低いとされているようです。

JavaとJavaScriptの名前が似ているのはなぜ?

JavaとJavaScriptは、同じプログラミング言語でも使用目的はまったく違うものです。ではなぜ、どちらの名前にも「Java」が入っていて、まるで苗字が親戚同士のようにそっくりなのでしょうか。

javaにあやかり「javascript」という名前になった

Javaは1991年に、JavaScriptは1995年に作られました。で、実は当初、JavaScriptの名前は「LiveScript」だったのですが、開発者たちは、先に出回っていたJavaが大人気だったのでこう考えます。「似たような名前にした方が人気が出るんじゃないか?」と。

こうしてLiveScriptは「JavaScript」という名前になったのです。JavaScriptの中にJavaという名前が入っているのは偶然ではなく、完全に意図的に行われたものでした。JavaとJavaScriptが似ていることによる混乱は、これが原因で生じたものだったのです。

javaとjavascriptは名前の一部が共通しているが全く違うプログラミング言語

javaとjavascriptはプログラミング言語の一種です。しかしプログラム開発の現場ではそれぞれまったく違う用途で使われており、しかもjavaは決してjavascriptの略称などでもないことが分かりました。両者の違いを探すよりも、両者の共通点を探す方が難しいと言えそうです。

ただ、それだけに、どちらも特徴や使い道がはっきりしており、きちんと理解さえすれば混同することはないと言えます。プログラミング言語としてどちらかを学びたい場合は、目的に合ったものを選ぶとよいでしょう。

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IT・プログラミング雑学

javaとjavascriptの違いは?目的や用途によっての使い分け方・難易度などを雑学好きライターがわかりやすく解説

今日はJavaとJavaScriptの違いについて説明します。この2つはどちらもプログラミング言語の一種ですが、名前が似ているために混同されがちです。人によってはJavaScriptを「Java」と略してしまうことすらある。こうした混同を防ぐために押さえておくべき両者の特徴と使い道、そして名称がそっくりになってしまった経緯について、雑学好きライター・ねぼけねこと一緒に解説していきます。

javaとjavascriptはどちらも「プログラミング言語」

そもそもjavaとjavascriptとは何なのでしょうか。まず、両者はどちらも「プログラミング言語」の一種です。

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プログラミング言語とは?

プログラミング言語は「コンピューター専用の言語」のことです。私たちは普段、スマホの画面に触れたり、キーボードやマウスを使ったりしてコンピューターを操作していますね。それは、どのような操作をするとどのように動くのか、前もって人間がコンピューターに対して命令している(プログラムしている)からです。

そして、命令するからには、専用の言葉で呼びかけなければなりません。アメリカ人が日本人に命令するときには日本語を使わなければいけないのと同じです。javaとjavascriptはどちらも、コンピューターに命令するための言葉だと言えるでしょう。

だけど、日本語にも関西弁や東北弁などいろいろな種類があるのと同じように、プログラミング言語にもさまざまな種類があります。コンピューターに命令する内容によって、それらのプログラミング言語を使い分けることになるのです。

JavaとJavaScriptの違いをざっくり解説

さて、JavaとJavaScriptが同じプログラミング言語の一種だと分かったので、もう少し具体的にそれぞれの違いを確認していきましょう。

java:サービスやアプリなどを作るためのプログラミング言語

javaは業務システム、Webサービス、スマートフォン用アプリなど、コンピューター内の目に見えないシステムを作るためのプログラミング言語です。そのコンピューターが小型か大型かは問いません。あるいはWindowsかMacかといった機種の違いも関係なくどんな環境でも使うことができるという特長があり、その点がとても重宝されています。

JavaScript:コンピューターの画面に動きをつけるための言語

JavaScriptはコンピューターの画面に動きをつけて、見やすく、使いやすく、楽しい画面を作るためのプログラミング言語です。Web上の画面で、キャラクターや数字が動いたり画像や色が変わったりするような演出を設定することができます。

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