プロパンガスと都市ガスの違いについてみていきます。人によっては普段使っているガスが何なのかを知らなかったり、気にしていなかったりすることもありますが、使うことが出来る器具や料金にも違いがあるのでしっかりと把握しておきたい。雑学が大好きなぽりにかと解説していこう。

ライター/ぽりにか

暮らしを便利にする知識を調べることが好きなライター。電力・ガス自由化に伴うライフラインの比較に詳しい。

プロパンガスと都市ガスの違い:原料

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プロパンガスと都市ガスは同じガスでも大きな違いがあります。一つ目の大きな違いは原料です。

プロパンガスの原料はプロパン・ブタン

プロパンガスの主な原料は、プロパン・ブタンを主成分とする液化石油ガスです。液化石油ガスは英語で「Liquefied Petroleum Gas」となり、通称LPガスと呼ばれています。つまり、プロパンガスとLPガスは同じものです。プロパンガスはほとんどを輸入しており、その内約7割がアメリカからの輸入となっています。

都市ガスの原料はメタン

都市ガスの原料はメタンを主成分とする天然ガスです。液化石油ガスは英語で「Liquefied Natural Gas」と呼ばれますが、日本ではあまり使用されません。都市ガスもまた海外からの輸入に頼っており、最も多い輸入先は4割を占めるオーストラリアです。

プロパンガスと都市ガスの違い:供給方法と地域

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プロパンガスと都市ガスの原料の違いについて解説しました。二つ目の違いは日本における供給方法と供給地域です。

プロパンガスは全国にボンベが届く

プロパンガスの供給はガスボンベで行われています。プロパンガスはガスボンベと簡単な設備さえあればどこでも利用できることから、供給可能地域は全国各地です。ただし、定期的なガスボンベの交換が必要になります。

\次のページで「都市ガスはその名の通り都市で使える」を解説!/

都市ガスはその名の通り都市で使える

都市ガスの供給は地下のガス導管を通じて届けられます。ガス以外のライフライン(水道や電気)と同じイメージといえるでしょう。このガス導管を設置するためには、莫大な初期費用がかかるため、費用回収の点で、供給されているのが人口がある程度密集している主に都市部となっています。なお、都市ガス用のガス導管が設置されているエリアは、日本の面積のおよそ6%程度です。

プロパンガスと都市ガスはどっちがお得?

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プロパンガスと都市ガスでは、利用金額にも違いがあります。どちらのガスを選んだ方がお得なのか、みていきましょう。

都市ガスが使える地域なら都市ガスを選ぼう!

一般的に、プロパンガスと都市ガスでは都市ガスの方が価格が安いと言えます。プロパンガスのガスボンベ配送料に比べ、都市ガスのガス導管による配送コストの方が安く、また人口の集中により都市ガスの方がユーザーが多いことが要因です。自宅が都市ガスを使うことが出来る地域であれば、都市ガスを選ぶことをお勧めします。

ガス市場の自由化に伴って見直しを!

都市ガスの料金は、2017年4月に市場が自由化されるまで、政府の認可が必要な規制料金でした。今は規制が撤廃されたため、都市ガス会社は自由に料金を設定することができます。また、新たに都市ガス市場に参入した企業も出てきており、従来の規制料金よりも安価であったり、お得な料金プランを提供するようになりました。

単純に金額が下がるものや、ポイントが貯まるものなども出てきているので、以前から都市ガスを使われている方も、一度ガス会社を見直しをしてみてはいかがでしょうか。

プロパンガスは価格に幅があるので慎重に選ぼう!

プロパンガス(LPガス)の料金は、以前から今も自由料金です。価格設定に規制がないため、プロパンガス販売店が仕入れ価格や人件費などのコストや自分たちの利益を考えて自由に料金を設定してきました。そのため、3人暮らしの家庭で比較すると、都市ガスとプロパンガスの利用料金には約1.6倍の差があるというデータもあります。

基準となる価格がないため、販売店によって金額が大きく異なることも特徴です。プロパンガスを選ぶ際には、販売店を複数比較して選ぶようにしましょう。

\次のページで「プロパンガスと都市ガスでは器具が異なる?」を解説!/

プロパンガスと都市ガスでは器具が異なる?

プロパンガスと都市ガスでは使える器具が異なるかどうか解説します。

プロパンガスと都市ガスでは発熱量が異なる

都市ガスとプロパンガス(LPガス)は、ガスの成分・原料が異なるため、その発熱量にも違いがあります。プロパンガス(LPガス)の主成分であるこのプロパン・ブタンは、熱量がとても高いのが特徴です。都市ガスとプロパンガスで同じ作業をしたい場合、都市ガスはプロパンガスの2倍以上の量を使う必要があります。

同じ器具は使えないので、引っ越しの際は要注意!

プロパンガスと都市ガスでは発熱量が違うため、同じガス器具を使うことはできません。都市ガスの器具はプロパンガスの器具に比べてガスを排出する量が多く設定されているためです。これにより、プロパンガスと都市ガスによって使用感が異なることはありません。

引っ越しなどで、都市ガスからプロパンガス、もしくはプロパンガスから都市ガスになる時は、ガス機器を買い換える、もしくは部品を交換して仕様を変更する必要があります。

ガスについて正しく理解し、ガス会社の見直しを!

プロパンガスと都市ガスの違いや選び方を解説しました。普段何気なく使っているガスですが、実は原料や供給方法など様々な違いがあります。また、ガス市場の自由化に伴い、都市ガスもプロパンガスもこれから更に金額の変動が起きるでしょう。この記事を読んで、自宅で使っているガスの見直しから始めてみましょう!

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3分でわかる!プロパンガスと都市ガスの違いとは?料金やメリット・デメリットについて雑学大好きライターがわかりやすく解説!

プロパンガスと都市ガスの違いについてみていきます。人によっては普段使っているガスが何なのかを知らなかったり、気にしていなかったりすることもありますが、使うことが出来る器具や料金にも違いがあるのでしっかりと把握しておきたい。雑学が大好きなぽりにかと解説していこう。

ライター/ぽりにか

暮らしを便利にする知識を調べることが好きなライター。電力・ガス自由化に伴うライフラインの比較に詳しい。

プロパンガスと都市ガスの違い:原料

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プロパンガスと都市ガスは同じガスでも大きな違いがあります。一つ目の大きな違いは原料です。

プロパンガスの原料はプロパン・ブタン

プロパンガスの主な原料は、プロパン・ブタンを主成分とする液化石油ガスです。液化石油ガスは英語で「Liquefied Petroleum Gas」となり、通称LPガスと呼ばれています。つまり、プロパンガスとLPガスは同じものです。プロパンガスはほとんどを輸入しており、その内約7割がアメリカからの輸入となっています。

都市ガスの原料はメタン

都市ガスの原料はメタンを主成分とする天然ガスです。液化石油ガスは英語で「Liquefied Natural Gas」と呼ばれますが、日本ではあまり使用されません。都市ガスもまた海外からの輸入に頼っており、最も多い輸入先は4割を占めるオーストラリアです。

プロパンガスと都市ガスの違い:供給方法と地域

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プロパンガスと都市ガスの原料の違いについて解説しました。二つ目の違いは日本における供給方法と供給地域です。

プロパンガスは全国にボンベが届く

プロパンガスの供給はガスボンベで行われています。プロパンガスはガスボンベと簡単な設備さえあればどこでも利用できることから、供給可能地域は全国各地です。ただし、定期的なガスボンベの交換が必要になります。

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