今回の記事ではさんぴん茶とジャスミン茶の違いについて解説していきます。沖縄ではほとんどの家庭で飲まれているさんぴん茶ですが、ジャスミン茶と同じお茶だと聞いたことはないか?確かに味や香りは似ていて同じ花茶のようですが、違いはずばり使用する茶葉の種類のようです。他にもそれぞれのルーツや味、効能など調べると奥が深いことがわかった。今回は沖縄と中国茶で有名なこの2つの違いを、専業主婦歴10年の沖縄大好きライターささき葵と共に解説していきます。

ライター/ささき葵

家族旅行は必ず沖縄に行くというほど沖縄好きな、子ども3人を育てる専業主婦。栄養の高さや身体によいという食品を、なんでも料理に取り入れている健康オタクでもある。

さんぴん茶とジャスミン茶は同じ花茶!

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沖縄に行くと必ず自動販売機やコンビニで目にするさんぴん茶。沖縄を代表する飲み物として知られており、私も沖縄に行くと必ずお茶はさんぴん茶を選ぶほど大好きで、さっぱりとしていてとても飲みやすいお茶なんです。

そんなさんぴん茶と同じお茶なの?と言われているジャスミン茶は、花の香りが豊かなお茶として人気がありますよね。

さんぴん茶とジャスミン茶、実は同じ花茶の一種だったのです。

花茶とは茶葉に花の香りを移したお茶

さんぴん茶とジャスミン茶は、ベースとなる茶葉に茉莉花(マツリカ)の花の香りを移したお茶、いわゆる花茶の一種です。わかりやすく言うと、どちらもフレーバーティーですね。

茉莉花とはアラビアジャスミンのこと。香りの強い茉莉花は、香りを吸着しやすい茶葉と合わせてつくるフレーバーティーには最適な花なんですね。さまざまな種類の茶葉にジャスミンの花を重ねて香りを移す工程を繰り返してできるのがジャスミン茶なんです。

高級なものほど時間をかけてこの工程を何度も繰り返すので、花はその都度取り除かれるため茶葉に入っていることはありません。お手頃な価格のジャスミン茶は、この工程を短縮するために茶葉と花を一緒に入れてパッケージされるため、コストを抑えた花入りのジャスミン茶として販売されているのです。その間も香りが移るように工夫されているんですね。

ジャスミン茶の茶葉は、ジャスミンの花入りで販売されていることがあり、花を乾燥させたものがお茶になると思っている人も多いのではないでしょうか?私もそのイメージがありましたが実際は花ではなく、さまざまな種類の茶葉にジャスミンの香りを移してできるのがジャスミン茶なんですね。

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さんぴん茶とジャスミン茶は茶葉の種類が違う

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同じ花茶ということがわかったさんぴん茶とジャスミン茶ですが、まったく同じお茶かというと正確には違います。その違いとは、ジャスミンの香りを移すベースとなる茶葉にありました。

さんぴん茶はベースに烏龍茶を使用

まずは前提として、さんぴん茶はジャスミン茶の一種になりますジャスミンの花の香りを移したものがジャスミン茶で、ジャスミン茶とは違う茶葉を使って作られたお茶がさんぴん茶ということです。

さんぴん茶とは中国語で「ジャスミン茶」を指す言葉の「シャンピェンチャー」(香片茶)が由来と言われています。

さんぴん茶に使用されている茶葉は半発酵茶で主に烏龍茶をベースとして作られていて、沖縄県の家庭ではほとんどこのさんぴん茶が飲まれていることで有名です。しかし沖縄県内では作られておらず、主に中国の福建省や台湾などからの輸入がほとんどなんだそう。

ジャスミン茶はベースに緑茶を使用

ジャスミン茶に使用されている茶葉は不発酵茶で、主に緑茶をベースとして作られています。その他にも、茶葉の発酵度合いの違う白茶や烏龍茶などが使われる場合もあるそう。

生産地では、中国の福建省が有名です。昔、中国でお茶の葉が取れない地域に茶葉を運んでいましたが、運搬中に品質が落ちてしまったものをなんとかして売れないかと考え、花の香りをつけて販売したのが始まりだそう。

明末清初より以前から花茶は何種類か存在していたそうですが、やがてジャスミン茶がこのほとんどを占めるようになり、現在でも中国で最も飲まれている花茶がジャスミン茶なんですね。

さんぴん茶とジャスミン茶の味の違いは?

ここまではジャスミンの花の香りをつける茶葉にそれぞれ違いがあることがわかりましたね。では、さんぴん茶とジャスミン茶、味の違いは一体どのようなところにあるのかをみていきましょう。

さんぴん茶はすっきりとした味と香り

さんぴん茶は一口飲むとほんのり甘くてジャスミンの香りが広がり、渋みも少なくすっきりとした味わいです。ベースになる烏龍茶は半発酵茶で、じっくりと発酵させるため味も香りもまろやかになります。さまざまなメーカーからも商品化されており、より日本人の口に合うさんぴん茶として沖縄に根付いているのですね。

色は茶葉やメーカーによっても違いますが、烏龍茶の色を薄くした茶色から黄金色のような色をしています。

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ジャスミン茶は芳醇な味と香り

ジャスミン茶はさんぴん茶に比べると、香りが強く上品でさわやかな味わいです。ベースになる緑茶は不発酵茶で、熱を加えて発酵をさせないようにするため茶葉の色も葉の緑そのもので、さわやかでフレッシュな味と香りになります。中華料理店などではよくジャスミン茶が出されますが、濃い味の料理にも負けないさわやかで芳醇な味と香りがマッチするからなんですね。

色はこちらも茶葉やメーカーにもよりますが、緑茶の緑を薄くしたような黄金色に近い色をしています。

さんぴん茶とジャスミン茶の効能は?

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さんぴん茶とジャスミン茶、それぞれの効能はこちらです。

・美肌効果
ビタミンCやビタミンE、ミネラルが豊富に含まれており、美肌に効果があります。また、肌の酸化も防いでくれるのでアンチエイジング効果も期待できるそう。あの有名なクレオパトラも愛飲していたと言われています。

・リラックス効果
ジャスミンの花に含まれる成分「ベンデルアセデート」が自律神経に働き、アロマの作用と共にリラックス効果が得られます。また、ホルモンバランスを整えてくれ、生理痛やPMSなどの女性特有の不調にも有効。

・口臭予防や風邪予防
茶葉に含まれる「カテキン」には抗菌・消臭作用があり口臭の原因となる菌を殺菌し口臭を予防します。風邪のウイルスにも抗菌作用が働くため、こまめに飲むことで風邪予防にも◎

・消化促進
ポリフェノールの一種の「タンニン」が含まれておれり、胃腸の働きを助けるため消化促進に効果的。脂肪の吸収抑制や脂肪燃焼の効果も期待できるので、ダイエットにも向いていると言えます。

美肌効果やホルモンバランスを整えてくれるなど、女性にとっては嬉しい効果がたくさんありますね。クレオパトラが飲んでいたと聞くと、試したみたくなる女性も多いのでは?

さんぴん茶とジャスミン茶のカフェイン量は?

さんぴん茶とジャスミン茶は、茶葉に使用される烏龍茶と緑茶にカフェインが含まれているため、カフェインはゼロではありません。しかし、一般的に烏龍茶と緑茶100mlあたりのカフェイン量は20ml程度で、さんぴん茶とジャスミン茶はそれよりも低いと言われています。

一日に飲む量を適量にすればそれほど気にする量ではありませんが、小さいお子さんや妊婦さんが飲む際はカフェイン量に気を付ける必要があるでしょう。カフェインレスタイプもありますので、気になる場合は探してみるにもいいですね。

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さんぴん茶とジャスミン茶は香り豊かなさっぱりとするお茶

さんぴん茶とジャスミン茶は同じお茶だと思っていましたが、茶葉の種類や味にも違いがあったんですね。健康や美容にもさまざまな効果があるので、女性に人気があるという理由がわかりました。コンビニやスーパーでも手にはいるので、茶葉を急須などで淹れてホットで飲んでみたり、気軽にペットボトルを購入してみるのもいいですね。沖縄の気分を味わいたい時やリラックスタイムなど、ぜひ気になる方は取り入れてみてください。

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3分で分かるさんぴん茶とジャスミン茶の違い!同じお茶?ルーツや効能、カフェイン量など専業主婦歴10年の沖縄大好きライターがわかりやすく解説

今回の記事ではさんぴん茶とジャスミン茶の違いについて解説していきます。沖縄ではほとんどの家庭で飲まれているさんぴん茶ですが、ジャスミン茶と同じお茶だと聞いたことはないか?確かに味や香りは似ていて同じ花茶のようですが、違いはずばり使用する茶葉の種類のようです。他にもそれぞれのルーツや味、効能など調べると奥が深いことがわかった。今回は沖縄と中国茶で有名なこの2つの違いを、専業主婦歴10年の沖縄大好きライターささき葵と共に解説していきます。

ライター/ささき葵

家族旅行は必ず沖縄に行くというほど沖縄好きな、子ども3人を育てる専業主婦。栄養の高さや身体によいという食品を、なんでも料理に取り入れている健康オタクでもある。

さんぴん茶とジャスミン茶は同じ花茶!

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沖縄に行くと必ず自動販売機やコンビニで目にするさんぴん茶。沖縄を代表する飲み物として知られており、私も沖縄に行くと必ずお茶はさんぴん茶を選ぶほど大好きで、さっぱりとしていてとても飲みやすいお茶なんです。

そんなさんぴん茶と同じお茶なの?と言われているジャスミン茶は、花の香りが豊かなお茶として人気がありますよね。

さんぴん茶とジャスミン茶、実は同じ花茶の一種だったのです。

花茶とは茶葉に花の香りを移したお茶

さんぴん茶とジャスミン茶は、ベースとなる茶葉に茉莉花(マツリカ)の花の香りを移したお茶、いわゆる花茶の一種です。わかりやすく言うと、どちらもフレーバーティーですね。

茉莉花とはアラビアジャスミンのこと。香りの強い茉莉花は、香りを吸着しやすい茶葉と合わせてつくるフレーバーティーには最適な花なんですね。さまざまな種類の茶葉にジャスミンの花を重ねて香りを移す工程を繰り返してできるのがジャスミン茶なんです。

高級なものほど時間をかけてこの工程を何度も繰り返すので、花はその都度取り除かれるため茶葉に入っていることはありません。お手頃な価格のジャスミン茶は、この工程を短縮するために茶葉と花を一緒に入れてパッケージされるため、コストを抑えた花入りのジャスミン茶として販売されているのです。その間も香りが移るように工夫されているんですね。

ジャスミン茶の茶葉は、ジャスミンの花入りで販売されていることがあり、花を乾燥させたものがお茶になると思っている人も多いのではないでしょうか?私もそのイメージがありましたが実際は花ではなく、さまざまな種類の茶葉にジャスミンの香りを移してできるのがジャスミン茶なんですね。

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