この記事では「頭痛の種」について解説する。

端的に言えば頭痛の種の意味は「悩みの原因」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

多くの学術書を読み、豊富な知識をもつハヤカワを呼んです。一緒に「頭痛の種」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/ハヤカワ

学術書を中心に毎年100冊以上の本を読む、無類の本好き。人にさまざまな影響を与える言語、それ自体に強い興味をもち、言葉の細やかな表現にも並々ならないこだわりをもっている。

「頭痛の種(ずつうのたね)」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「頭痛の種」の意味や語源・使い方を一覧でご紹介していきます。またその他「頭痛の種」は分類としては日本語の慣用句であるという点も抑えておきましょう。

「頭痛の種」の意味は?

「頭痛の種」というキーワードを辞典・辞書・事典、ネット上の無料データベースサービス「Weblio辞書」で用語検索してみると、次のような記載があります。こちらの引用をまず確認していきましょう。

1.心配している事柄。あるいは、悩んでいる事柄。

出典:実用日本語表現辞典「頭痛の種」

「頭痛の種」は心配している事柄・悩んでいる事柄を表す慣用句です。心配・悩みを生み、頭痛の原因になる事柄を「種」として慣用表現している言葉となっていますね。合うたび悩みの原因になる人、気苦労の原因となってしまっている仕事など、心配・悩みをつくる対象全般を指します。

「頭痛の種」は書籍・新聞等の文章中のほか、口語としても頻度は少ないものの登場することのある身近な言葉です。この機会にしっかりと意味を捉え、必要な際に正しく使えるよう覚えておきましょう。また「頭痛の種」は偏頭痛などの病的な頭痛ではなく、悩み・ストレスによる頭痛を指している点に注意しましょう。

「頭痛の種」の語源は?

次に「頭痛の種」の語源を確認しておきましょう。残念ながら「頭痛の種」の語源や、いつ頃から使われだしたのか、という点ははっきりしていないようです。語源ははっきりしていないと覚えておきましょう。「頭痛の種」は頭痛の元となる心配事・悩み事を生む対象を「種」として表現した慣用句となっています。

「種」は癪の種(しゃくのたね)・種が割れるなど、ものごとの発生する原因の意味で使われることが多く、「頭痛の種」についてもこうした意味合いで使用されていますね。古くから使用されている慣用句ですが、現在でも文章中・口語において時折使用されている言葉となっています。

\次のページで「「頭痛の種」の使い方・例文」を解説!/

「頭痛の種」の使い方・例文

「頭痛の種」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.癇癪持ちの父が頭痛の種だ。
2.社内にどうしても好きになれない人がいて、頭痛の種になっている。
3.収入が低く、支払いが滞っているのが頭痛の種だ。

「頭痛の種」は例文のように、心配・悩みの原因となっている誰か・何かを表現している言葉となっています。その人物・何かが原因で、心配・悩み・苦労が起きているというニュアンスに注意していきましょう。現在悩み、頭痛を生む原因となっている対象全般を表現することができますね。

「頭痛の種」は主に書籍・新聞等の文章中に登場する慣用句となっていますが、稀に口語としても使われることがあります。使われた場合に、しっかりと意味を捉えることができるよう、この機会に意味を正しく覚えておきましょう。また「頭痛の種」は病的な頭痛に対しては使わないという点に注意が必要です。

「頭痛の種」の類義語は?違いは?

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続いて「頭痛の種」の類義語・違いについて確認していきましょう。「頭痛の種」の類義語をいくつかピックアップしました。関連するよく似た表現との違いを確認することで、「頭痛の種」という言葉の機能をより深く理解することができます。

その1「憂い事(うれいごと)」

「憂い事」は悲しい出来事・心配事を意味する言葉です。「頭痛の種」と同様に心配・悩みの出来事を表す言葉となっており、よく似た意味をもった類義語となっています。頭痛を生むものというニュアンスはない点に注意しましょう。またこちらは「愁い事」と書くこともあります。あわせて覚えておきましょう。

\次のページで「その2「心配事」」を解説!/

その2「心配事」

「心配事」は心配している事柄・気がかりな出来事を表す言葉です。こちらも心配・悩みの原因となっている事柄を示すことができ、「頭痛の種」と似た意味をもった類義語となっています。こちらも頭痛を生むものというニュアンスがない点など、微妙な違いがあるため注意して使い分けていきましょう。

その3「懸念(けねん)」

「懸念」は気にかかり不安がっていること、または気になった事柄が頭から離れない様子を表す言葉です。こちらも心配・悩みの原因となっているものを意味する言葉となっており、「頭痛の種」と似た意味をもった類義語となっています。微妙なニュアンスに違いがあるため、注意して使い分けていきましょう。

その4「思い煩う(おもいわずらう)」

「思い煩う」は色々と考え、苦しみ悩むことを意味する言葉です。こちらも悩む様子を示した言葉となっており、「頭痛の種」と似た意味をもった類義語となっています。こちらは色々なことを考え、苦しむほど悩んでしまう様子を表しており、使用する場面に違いがあるため注意しましょう。

「頭痛の種」の対義語は?

つづいて「頭痛の種」の対義語についても確認していきましょう。「頭痛の種」には明確に対義語とされている語はありません。しかしその意味から連想してみると次の単語が思い浮かびます。

「気が晴れる」

「気が晴れる」は鬱屈としていた気分が、すっきりと晴れやかになる様を表している言葉です。「頭痛の種」は悩んでいる事柄・心配している事柄を示す言葉となっていましたが、こちらはそうした悩み事・心配事が解消される様子を表す言葉となっています。対義語としてこちらも覚えておきましょう。

「頭痛の種」の英訳は?

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つづいて「頭痛の種」の英語訳についても確認していきましょう。

\次のページで「「a pain in the neck」」を解説!/

「a pain in the neck」

「a pain in the neck」は直訳では首の痛みですが、イライラさせる・不快にさせる事柄、人を表すイディオムです。悩みや苛立ちの原因を示すことができる英フレーズとなっており、「頭痛の種」とよく似た意味を表すことができますね。「neck」の他にも、代わりとしてbutt・assなど様々な卑語が使われます。

「頭痛の種」を使いこなそう

この記事では「頭痛の種」の意味・使い方・類語などを説明しました。「頭痛の種」は悩んでいる事柄・心配している事柄を示す慣用句です。頭痛を生む原因となっている、心配な出来事・悩んでいる出来事、または心配や悩みの原因となっている人を表現する言葉となっています。

また類義語には「憂い事」、「心配事」、「懸念」、「思い煩う」などがありました。それぞれ少しづつニュアンスが違うため、細かい意味や使われる場面を確認しつつ、使い分けていきましょう。今回の記事が皆さんの参考になっていれば幸いです。

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国語言葉の意味

【慣用句】「頭痛の種」の意味や使い方は?例文や類語を読書家Webライターがわかりやすく解説!

この記事では「頭痛の種」について解説する。

端的に言えば頭痛の種の意味は「悩みの原因」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

多くの学術書を読み、豊富な知識をもつハヤカワを呼んです。一緒に「頭痛の種」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/ハヤカワ

学術書を中心に毎年100冊以上の本を読む、無類の本好き。人にさまざまな影響を与える言語、それ自体に強い興味をもち、言葉の細やかな表現にも並々ならないこだわりをもっている。

「頭痛の種(ずつうのたね)」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「頭痛の種」の意味や語源・使い方を一覧でご紹介していきます。またその他「頭痛の種」は分類としては日本語の慣用句であるという点も抑えておきましょう。

「頭痛の種」の意味は?

「頭痛の種」というキーワードを辞典・辞書・事典、ネット上の無料データベースサービス「Weblio辞書」で用語検索してみると、次のような記載があります。こちらの引用をまず確認していきましょう。

1.心配している事柄。あるいは、悩んでいる事柄。

出典:実用日本語表現辞典「頭痛の種」

「頭痛の種」は心配している事柄・悩んでいる事柄を表す慣用句です。心配・悩みを生み、頭痛の原因になる事柄を「種」として慣用表現している言葉となっていますね。合うたび悩みの原因になる人、気苦労の原因となってしまっている仕事など、心配・悩みをつくる対象全般を指します。

「頭痛の種」は書籍・新聞等の文章中のほか、口語としても頻度は少ないものの登場することのある身近な言葉です。この機会にしっかりと意味を捉え、必要な際に正しく使えるよう覚えておきましょう。また「頭痛の種」は偏頭痛などの病的な頭痛ではなく、悩み・ストレスによる頭痛を指している点に注意しましょう。

「頭痛の種」の語源は?

次に「頭痛の種」の語源を確認しておきましょう。残念ながら「頭痛の種」の語源や、いつ頃から使われだしたのか、という点ははっきりしていないようです。語源ははっきりしていないと覚えておきましょう。「頭痛の種」は頭痛の元となる心配事・悩み事を生む対象を「種」として表現した慣用句となっています。

「種」は癪の種(しゃくのたね)・種が割れるなど、ものごとの発生する原因の意味で使われることが多く、「頭痛の種」についてもこうした意味合いで使用されていますね。古くから使用されている慣用句ですが、現在でも文章中・口語において時折使用されている言葉となっています。

\次のページで「「頭痛の種」の使い方・例文」を解説!/

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