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【ことわざ】「往に掛けの駄賃」の意味や使い方は?例文や類語を文学部卒現役ライターがわかりやすく解説!

よお、ドラゴン桜の桜木建二だ。この記事では「往に掛けの駄賃」について解説する。

端的に言えば「往に掛けの駄賃」の意味は「何かをするついでにちょっと他のことをする」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

高校で国語教師をしていた経歴を持つ、現役ライターのhiyoriを呼んだ。一緒に「往に掛けの駄賃」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/hiyori

大学で近現代日本文学を専攻し、その知識を生かして国語教師として教壇に立っていた経歴を持つ。現在はライターとして様々な情報を発信している。難しい言葉もわかりやすい説明で解説していく。

「往に掛けの駄賃」の意味や語源・使い方まとめ

image by PIXTA / 81830062

みなさんは「往に掛けの駄賃」という言葉をご存知ですか?耳馴染みのない言葉なので、意味を知っているどころか聞いたこともないなんて人も多いのではないでしょうか。今回は、そんな「往に掛けの駄賃」について詳しく解説していきたいと思います。

それでは早速「往に掛けの駄賃」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「往に掛けの駄賃」の意味は?

「往に掛けの駄賃」には、次のような意味があります。

ある事をするついでにちょっと他の事をする。

出典:大辞林 第3版(三省堂)

「往に掛けの駄賃」は「いにがけのだちん」と読むことわざです。「往に掛け」が行くついでのことを指すことから、「往似掛けの駄賃」はあることをするついでにちょっと他のことをする、あることをするついでにちょっとした利益を得るという意味を持ちます。

「往に掛けの駄賃」は、あくまでも「ついでにちょっとしたことをする」なので、本来の目的のみを果たす場合には用いられません。また、ちょっとしたことが本来の目的の度合いを超える場合に用いることも間違いなので覚えておきましょう。

なお、上記で紹介した使い方以外に、悪事を働いた際についでに他の悪事を働く場合にも使われます。

「往に掛けの駄賃」の語源は?

次に「往に掛けの駄賃」の語源を確認しておきましょう。

このことわざは、馬子(まご)が駄馬(だば)を引いて問屋に荷物を取りに行くついでに、他の荷物を運んで余分に運び賃を稼いだことが由来であると考えられています。

馬子とは、荷物や人を馬にのせて運搬することを職業とする人のこと。駄馬とは下等な馬、荷物を運ばせる馬のことで、ここでは荷物を運ばせる馬の意味合いで用いられています。

\次のページで「「往に掛けの駄賃」の使い方・例文」を解説!/

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