この記事では「物は試し」について解説する。

端的に言えば物は試しの意味は「挑戦心」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

多くの学術書を読み、豊富な知識をもつハヤカワを呼んです。一緒に「物は試し」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/ハヤカワ

学術書を中心に毎年100冊以上の本を読む、無類の本好き。人にさまざまな影響を与える言語、それ自体に強い興味をもち、言葉の細やかな表現にも並々ならないこだわりをもっている。

「物は試し(ものはためし)」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「物は試し」の意味や語源・使い方を一覧でご紹介していきます。またその他「物は試し」は分類としては日本語のことわざであるという点も抑えておきましょう。

「物は試し」の意味は?

「物は試し」というキーワードを辞典・辞書・事典、ネット上の無料データベースサービス「コトバンク」で用語検索してみると、次のような記載があります。こちらの引用をまず最初に確認していきましょう。

1.物事はやってみなければ、その成否やよしあしはわからない。実際に試してみるのがよいということ。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「物は試し」

「物は試し」は物事はやってみなければ成否・良し悪しはわからない、といった考えを示すことわざです。なにかを始める際に、どうなるかわからないけれども、取り敢えず実際に試してみる。「物は試し」はこうした行動をとる際によく使われていることわざとなっていますね。

人に対して取り敢えずやってみることを勧める際や、自分がなにかを試しに行動する際にも使うことがあります。古い表現ですが、現在でも書籍・新聞等の文章中、また日常会話の口語においても時折使われることがあることわざです。意味をしっかり捉えて、この機会に覚えておきましょう。

「物は試し」の語源は?

次に「物は試し」の語源を確認しておきましょう。残念ながら「物は試し」の語源は現在はっきりとしていません。1708年頃の浄瑠璃・傾城反魂香に「物はためしと百姓共若草分けて尋れども、虎の足形あらざれば」と使用されているところを見ると、この頃にはすでに現在と同様に使われていたことわざのようです。

「物は試し」は何事もやってみなければ結果のほどはわからないのだから、始める前から諦めてしまわず、行動することが大切という考え方を表しています。非常に古い表現ですが、現在も共感を呼ぶ考え方であることからか、現代でも文章中・口語でも広く使用されている身近なことわざとなっていますね。

\次のページで「「物は試し」の使い方・例文」を解説!/

「物は試し」の使い方・例文

「物は試し」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.絵の教室に通ってみようか迷っていると、友人に物は試しだと背中を押される。
2.上司から経験のない分野の仕事を相談されたが、物は試しかと思い立ち、行動してみる。
3.書店の棚から抜き取られ放置されていた本を手に取り、物は試しと購入してみる。

「物は試し」は例文のように、行動しようか迷っているところ、実際に試してみようとする場面で使われています。自身や他人が行動するべきか迷っている時、「物は試し」に示されているような何事も試してみるべきという考えを思い出し、実際の行動に移すことを後押しする。

「物は試し」は主にこうした形で使われています。誰かの行動を後押しする、または自ら決心して行動するといった場面で使用するようにしていきましょう。時折見かけたり聴いたりすることのある「物の試し」という言い方・書き方は本来は誤りとされているため注意が必要です。

「物は試し」の類義語は?違いは?

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続いて「物は試し」の類義語・違いについて確認していきましょう。「物は試し」の類義語をいくつかピックアップしました。関連するよく似た表現との違いを確認することで、「物は試し」という言葉の機能をより深く理解することができます。

その1「挑戦心」

「挑戦心」は何にでも取り組もうとする心意気を意味する言葉です。「物は試し」で示されているように、実際に試してみることを重視する心を表しており、似た意味をもった類義語となっています。こちらはことわざではない点など微妙なニュアンスに違いがあるため、注意して意味を覚えておきましょう。

\次のページで「その2「駄目で元々」」を解説!/

その2「駄目で元々」

「駄目で元々」は仮に実行し失敗したとしても、何もしなかった場合と結果は同じであるという考えを示したことわざです。「物は試し」と同様に、思い切って行動することを促す意味で使われていることわざとなっており、非常によく似た意味・使われ方をしている類義語となっています。こちらも覚えておきましょう。

その3「当たって砕けろ」

「当たって砕けろ」は成功するかどうか分からなくても、思い切って事を行えという考えを示したことわざです。こちらもなにか行動するのを躊躇っている際に、思い切って行動せよと促す意味となっており、「物は試し」と非常によく似た意味のことわざとなっています。こちらもあわせて覚えておきましょう。

その4「蓋を開ける」

「蓋を開ける」は物事の実情・結果などを見るという意味をもった言葉です。「蓋を開けてみるまでわからない」といったフレーズで使われることがあり、こちらは実際に試してみるまでは結果はわからないという意味を表しているため「物は試し」と似た意味をもっています。こちらも覚えておきましょう。

その5「鬼が出るか蛇が出るか」

「鬼が出るか蛇が出るか」はどのような事態が起こるか予想がつかないという意味をもったことわざです。こちらも先の結果がわからないという意味を表すことわざとなっており、「物は試し」と一部似た意味ををもった類義語となっています。こちらは試してみることを後押しする意味はない点に注意しましょう。

「物は試し」の対義語は?

「物は試し」には、明確に対義語とされている言葉はありません。「物は試し」は、物事はやってみるまでは結果がわからないことから、実際に行動せよという考えを示したことわざです。そのため反対の意味を定義することはとても難しいですね。「物は試し」の対義語はないと覚えておきましょう。

「物は試し」の英訳は?

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つづいて「物は試し」の英語訳についても一つ確認していきましょう。

\次のページで「「you can't tell unless you try.」」を解説!/

「you can't tell unless you try.」

「you can't tell unless you try.」はやってみなければわからないという意味を表す英フレーズです。日本語の「物は試し」と発言する際の、やってみなければわからないのだから、実際に試してみようという思いをしっかりと表現することができます。英文での表現としてこちらもしっかりと覚えておきましょう。

「物は試し」を使いこなそう

この記事では「物は試し」の意味・使い方・類語などを説明しました。「物は試し」は物事はやってみるまで結果はわからないのだから、実際に試してみるのが良い、という考えを示したことわざです。非常に古い表現ですが、現在も書籍・新聞等の文章中、口語でも使われることがあるため、しっかり覚えておきましょう。

また類義語には「挑戦心」、「駄目で元々」、「当たって砕けろ」、「蓋を開ける」、「鬼が出るか蛇が出るか」などがありました。それぞれ少しづつニュアンスが違うため、細かい意味や使われる場面を確認しつつ、使い分けていきましょう。今回の記事の情報が皆さんの参考になっていれば幸いです。

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【ことわざ】「物は試し」の意味や使い方は?例文や類語を読書家Webライターがわかりやすく解説!

この記事では「物は試し」について解説する。

端的に言えば物は試しの意味は「挑戦心」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

多くの学術書を読み、豊富な知識をもつハヤカワを呼んです。一緒に「物は試し」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/ハヤカワ

学術書を中心に毎年100冊以上の本を読む、無類の本好き。人にさまざまな影響を与える言語、それ自体に強い興味をもち、言葉の細やかな表現にも並々ならないこだわりをもっている。

「物は試し(ものはためし)」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「物は試し」の意味や語源・使い方を一覧でご紹介していきます。またその他「物は試し」は分類としては日本語のことわざであるという点も抑えておきましょう。

「物は試し」の意味は?

「物は試し」というキーワードを辞典・辞書・事典、ネット上の無料データベースサービス「コトバンク」で用語検索してみると、次のような記載があります。こちらの引用をまず最初に確認していきましょう。

1.物事はやってみなければ、その成否やよしあしはわからない。実際に試してみるのがよいということ。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「物は試し」

「物は試し」は物事はやってみなければ成否・良し悪しはわからない、といった考えを示すことわざです。なにかを始める際に、どうなるかわからないけれども、取り敢えず実際に試してみる。「物は試し」はこうした行動をとる際によく使われていることわざとなっていますね。

人に対して取り敢えずやってみることを勧める際や、自分がなにかを試しに行動する際にも使うことがあります。古い表現ですが、現在でも書籍・新聞等の文章中、また日常会話の口語においても時折使われることがあることわざです。意味をしっかり捉えて、この機会に覚えておきましょう。

「物は試し」の語源は?

次に「物は試し」の語源を確認しておきましょう。残念ながら「物は試し」の語源は現在はっきりとしていません。1708年頃の浄瑠璃・傾城反魂香に「物はためしと百姓共若草分けて尋れども、虎の足形あらざれば」と使用されているところを見ると、この頃にはすでに現在と同様に使われていたことわざのようです。

「物は試し」は何事もやってみなければ結果のほどはわからないのだから、始める前から諦めてしまわず、行動することが大切という考え方を表しています。非常に古い表現ですが、現在も共感を呼ぶ考え方であることからか、現代でも文章中・口語でも広く使用されている身近なことわざとなっていますね。

\次のページで「「物は試し」の使い方・例文」を解説!/

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