この記事ではあおさと青のりの違いについてみていきます。どちらも料理に混ぜたり振りかけたりして風味を楽しむイメージがあるよな。違いはずばり海藻の品種のようですが、離乳食にも使われるほど栄養が豊富なことや、価格・代用についてもいろいろ違いがあるみたいです。今回は料理に使われていてもあまり違いに気づかない、あおさと青のりの違いについて海藻の品種から確認しつつ、専業主婦歴10年の料理好きライターささき葵と一緒に解説していきます。

ライター/ささき葵

料理やお菓子作りが好きな、子ども3人を育てる専業主婦。栄養の高さや身体によいという食品を、なんでも料理に取り入れている健康オタクでもある。

あおさと青のりの違いは品種!

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磯辺揚げやお好み焼きなどに風味づけに使われているものといえば青のり。そういうイメージはありませんか?スーパーに買いに行くと青のりの横にあおさも並んでいて、両方とも濃い緑色で粉末状の見た目なので、同じようなものだと思っている人もいるのではないでしょうか。同じ海藻類のあおさと青のりですが、品種に違いがありました。

あおさはアオサ科のアオサ属

あおさは海藻類の中でも、アオサ科のアオサ属に分類されます。日本各地の浅い海や岩場などで収穫され、海水で洗い乾燥させて粉末にするため、磯の風味が味に残っているのも特徴の一つ。

粉末にしたあおさはよく見ると平らなフレークのような形をしていて、パラパラっと口の中に残る感じがあります。あおさは熱にも強く香りや味が残るため、実はたこ焼きやお好み焼の上にかけられているものはほとんどがあおさなんです。

青のりはアオサ科のアオノリ属

青のりは海藻類の中でも、アオサ科のアオノリ属に分類されます。淡水と海水の交じり合う水域で収穫され、近年は天然物の収穫量が激減しているため養殖が多いそう。

粉末にした青のりはよく見ると少し細長くこよりのような形をしていて、あおさに比べると上品な磯の香りや風味が強く、口に入れるとふわっと広がります。この青のり特有の香りは、他の海藻類の数十倍も多く含まれていて海苔の中でも香りといえば青のりが一番ではないでしょうか。

あおさと青のりは栄養豊富で離乳食にも使える!

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あおさと青のりは栄養素はどちらが高いのでしょうか。離乳食のレシピにも風味付けなどでよく使われているので、赤ちゃんにも重要な栄養素が含まれているはず。あおさと青のりの栄養素を比べてみましょう。

\次のページで「あおさは食物繊維とミネラルが豊富」を解説!/

あおさは食物繊維とミネラルが豊富

あおさの成分・栄養素は主にこちらです。

・食物繊維
・マグネシウム
・カルシウム
・カリウム
・ヨウ素

海藻類は食物繊維を多く含むものが多いですが、おあさは全体の3割が食物繊維で出来ています。食物繊維は腸内環境を整え排便を促す効果があるので、日頃からとっておきたい成分ですね。

また、骨や歯の維持にはなくてはならないマグネシウムやカルシウム、余分な塩分を排出してむくみや高血圧を防いでくれるカリウムなどのミネラルも豊富に含まれています。中でもヨウ素は海藻・魚介類に多く含まれているミネラルで、新陳代謝を活発にする甲状腺ホルモンのもととなり重要な栄養素です。赤ちゃんの体や脳が発達するためにも必要な栄養素ですが、海産物を食べることの多い日本人はあまり不足する心配はないと言われています。

赤ちゃんにとってはヨウ素の過剰摂取が続くと逆に体の発育を妨げることもありますので、風味付けに使うなどで一度に多く与えないようにしましょう。

青のりはビタミンや鉄が豊富

青のりの成分・栄養素は主にこちらです。

・食物繊維
・カルシウム
・カロテン
・ビタミンB群
・鉄
・ヨウ素
・葉酸

青のりもあおさと同じく食物繊維やカルシウム、ヨウ素が含まれていますカロテンは体内でビタミンAに変わり視力を正常に維持する働きや、肌や粘膜を丈夫にし風邪をひきにくい体づくりに役立つ栄養素です。

特に多く含まれているのはビタミンB群。その中でもビタミンB12はあおさの約30倍もの含有量になるんです。葉酸も含まれていますが、この2つは血液を作る大切な栄養素で、不足してしまうと貧血や疲労感などの症状の原因になります。肉や魚からも摂取できますが、赤ちゃんのうちはなかなか食べてくれないことも多く、青のりなら食材に混ぜたりかければ手軽に食べさせることができますね。

他には鉄もあおさの14倍多く含まれています。赤ちゃんは生後6ヵ月あたりからだんだん鉄分が不足するので、離乳食に青のりを使って鉄分も補ってあげたいですね。

\次のページで「あおさと青のりの価格の違いや代用はできる?」を解説!/

あおさと青のりには、大人にも赤ちゃんにも大切な栄養素がたくさん詰まっています。それぞれ栄養や効果の違いはあっても、両方とも積極的に摂取したくなる食品ですね。

あおさと青のりの価格の違いや代用はできる?

あおさと青のりは同じ海藻類ですが、価格に差はあるのでしょうか?また、それぞれを代用して料理に使えるのかを見ていきましょう。

あおさは安くて一般的

私はスーパーに青のりを買いに行ったとき、同じ棚にあおさも並んでいたのですが、同じようなものだと思ってあおさを買ったことがあります。理由は値段が安かったからです!皆さんの中でも同じ経験がある方は多いのではないでしょうか。

あおさは青のりに比べて安く手に取りやすい価格なんです。こうした理由から、たこ焼きやお好み焼にかかっているのはほとんどが原価の低いあおさが使われています。

青のりは高級品

青のりは収穫量が激減しており貴重なことから、あおさに比べると値段は高価になります。スーパーではあおさの10倍くらいの値段で売られていることが多いです。

天然物は四万十青のりが有名で、糸のように伸びたスジアオノリは他の青のりの中でも別格の高級品。高級料亭などに出荷され天ぷらなどの料理として楽しまれています。

目的に合わせて代用は可能

価格ではあおさが安く青のりが高いのですが、料理に使う際はそれぞれ代用は可能です。というのも、飲食店で出されるほとんどの青のりがあおさを使っているから。香りは青のりには少し劣りますが、風味もあり味のアクセントにもなって原価も抑えることができるあおさは、一般的に重宝されるのでしょう。

よくある粉状の青のりの価格はあおさの約10倍ほどですが、スーパーではあおさよりも少量のパッケージで200円程度から販売されていました。一度にたくさん使う事はなく少量でも十分に風味がつきますので、値段を気にしないならもちろんあおさの代用もできます。子どものためのに栄養を考えて青のりを選ぶというのもありではないでしょうか。

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もう一つのあおさ、「あおさのり」とは?

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あおさと呼ばれるものにはもう一つ「あおさのり」という海藻があります。あおさのりはヒトエグサ科のヒトエグサ属で種類が違いますが、地域によっては方言で「あおさ」と呼ばれており、それが広まってあおさと呼ばれ混同してしまうこともあるようです。

このあおさのりは海苔の佃煮になったり、生のままお味噌汁に入れて食べられることが一般的。沖縄ではこのあおさのりを「アーサー」と呼び、お味噌汁に入れた料理をアーサー汁と言います。

あおさと青のりの違いを知って、うまく料理に使い分けよう!

今まで青のりだと思って食べていたものが、実はあおさだったかもしれないなんて驚きです。料理が出された際は、あおさか青のりかを確かめてみるのもいいですね。あおさと青のりは栄養豊富で香りや風味もいいので、いろんな食材にかけたり混ぜたりして食べ比べてみるのもおすすめ。2つの違いを知ってうまく使い分け、美味しく料理を楽しみましょう。

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3分でわかるあおさと青のりの違い!離乳食に使える?栄養や価格、代用できるのかを専業主婦歴10年の料理好きライターがわかりやすく解説

この記事ではあおさと青のりの違いについてみていきます。どちらも料理に混ぜたり振りかけたりして風味を楽しむイメージがあるよな。違いはずばり海藻の品種のようですが、離乳食にも使われるほど栄養が豊富なことや、価格・代用についてもいろいろ違いがあるみたいです。今回は料理に使われていてもあまり違いに気づかない、あおさと青のりの違いについて海藻の品種から確認しつつ、専業主婦歴10年の料理好きライターささき葵と一緒に解説していきます。

ライター/ささき葵

料理やお菓子作りが好きな、子ども3人を育てる専業主婦。栄養の高さや身体によいという食品を、なんでも料理に取り入れている健康オタクでもある。

あおさと青のりの違いは品種!

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磯辺揚げやお好み焼きなどに風味づけに使われているものといえば青のり。そういうイメージはありませんか?スーパーに買いに行くと青のりの横にあおさも並んでいて、両方とも濃い緑色で粉末状の見た目なので、同じようなものだと思っている人もいるのではないでしょうか。同じ海藻類のあおさと青のりですが、品種に違いがありました。

あおさはアオサ科のアオサ属

あおさは海藻類の中でも、アオサ科のアオサ属に分類されます。日本各地の浅い海や岩場などで収穫され、海水で洗い乾燥させて粉末にするため、磯の風味が味に残っているのも特徴の一つ。

粉末にしたあおさはよく見ると平らなフレークのような形をしていて、パラパラっと口の中に残る感じがあります。あおさは熱にも強く香りや味が残るため、実はたこ焼きやお好み焼の上にかけられているものはほとんどがあおさなんです。

青のりはアオサ科のアオノリ属

青のりは海藻類の中でも、アオサ科のアオノリ属に分類されます。淡水と海水の交じり合う水域で収穫され、近年は天然物の収穫量が激減しているため養殖が多いそう。

粉末にした青のりはよく見ると少し細長くこよりのような形をしていて、あおさに比べると上品な磯の香りや風味が強く、口に入れるとふわっと広がります。この青のり特有の香りは、他の海藻類の数十倍も多く含まれていて海苔の中でも香りといえば青のりが一番ではないでしょうか。

あおさと青のりは栄養豊富で離乳食にも使える!

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あおさと青のりは栄養素はどちらが高いのでしょうか。離乳食のレシピにも風味付けなどでよく使われているので、赤ちゃんにも重要な栄養素が含まれているはず。あおさと青のりの栄養素を比べてみましょう。

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