パンナコッタはゼラチンで固める!
パンナコッタは、生クリームや牛乳、砂糖を加え混ぜ合わせた液を「ゼラチン」によって凝固させます。つまり、液を固める際に加熱の必要がなく、冷やし固めるのが大きな特徴です。また、ゼラチンの量や冷やし固める時間によって、その固さや食感が変化するので把握しておきましょう。
プリンは卵の熱変性を利用して固める!
一方プリンの場合はゼラチンを使用せずに卵の熱変性を利用して固めます。そのため、オーブンや蒸し器などを利用した加熱工程が必須です。また、プリンの材料で使用される牛乳や生クリームは「カゼイン」というタンパク質を含んでおり、加熱により凝固しなめらかさを損なってしまうので、ちょっとした温度調節というのがプリンの仕上がりの大きな鍵となるので把握しておきましょう。
パンナコッタとプリンの起源
ここからは、プリンとパンナコッタの起源を確認していきましょう。
1.パンナコッタの起源:イタリア発祥のお菓子
パンナコッタはイタリア発祥のお菓子。パンナコッタという名は、イタリア語でクリームを意味する「パンナ(panna)」、「煮た」という意味「コッタ(Cotta)」から来ており、20世紀初頭酪農が盛んであった北イタリアでハンガリー出身のバレリーナが恋人のために作ったのが始まりとされています。
日本では1992年(平成4年)にサントリーが業務用粉末「即席パンナコッタ」を、翌1993年(平成5年)に森永乳業がカップ入りの量産品を発売したことでブームになったそうです。
2.プリンの起源:イギリス発祥のお菓子
プリンはイギリス発祥のお菓子で、その正しい正式名称は「カスタードプディング」。プディングというのはイギリスの船乗りが考えたもので、元々は肉や野菜など余った具材を卵液と一緒に蒸し上げた料理のことをさしました。それが後に、陸上で作られる様になると具を入れず卵液を固めるような現在のカスタードプリンになったそうです。日本にプリンが伝わったのは、江戸時代後期~明治の初期とされています。
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