この記事では志望動機と自己PRの違いについてみていきます。就活をしていると必ず問われるのが、この志望動機と自己PRですね。

しかし実際に話そうとすると、何を伝えればよいのか分からないという人がほとんどなはずです。

志望動機と自己PRを導き出す考え方や伝えるポイントがあるから、元就活支援インターンのishkaと一緒に勉強していきます。

ライター/ishka

会社員兼WEBライター。学生時代、自身の就職活動を終えた後、就活支援のインターンとして従事。50名以上の学生の自己分析やエントリーシートの添削を行なった。

志望動機と自己PRの違いはズバリ誰が幸せになるのか

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まずは、志望動機自己PRの違いをざっくりとご説明したいと思います。両者の考え方として、志望動機は「貴社に行くと、私は幸せ」を伝えるもの、自己PRは「私が貴社に行けば、貴社を幸せにできる」を伝えるものと考えましょう。

志望動機は自分が幸せになれると伝える

志望動機は「私が貴社に入ると、私は幸せになれる」を伝えるものです。この「幸せになれる」というのは、自分の価値観が満たされるということ。つまり、「あなたの会社に入ることで、私の持っている〇〇という価値観が満たされるんです」を伝えるということになります。

例えば、「人と話すことが好き」という価値観を持っているAさん。そんなAさんが家電メーカー志望している場合には、「私と日々会話する方にとって、その会話をした時間が充実したものになって頂けることに私は喜びを感じます。私は家電販売員として、お客様のお買い物体験を充実させていきたいです。」と志望動機を伝えることができるでしょう。

自己PRは会社を幸せにできると伝える

自己PRは「私が貴社に入れば、貴社を幸せにできる」を伝えるものになります。この「貴社を幸せにできる」というのは、会社の成長に貢献できるということです。つまり、自分の何の強みを活かして、どのように会社に貢献していけるのかを伝えるのが、この自己PRなんですね。

例えば、コールセンターのアルバイトをしていたBさん。Bさんはコールセンターのアルバイトを通して、相手の声色でその人の気持ちを想像する力が身につきました。そんなAさんの自己PRの仕方としては、「相手の潜在的なニーズを読み取るヒヤリング力を活かして、お客様の課題を解決する営業職として会社に貢献したい」とアピールすることができるでしょう。

成功のポイント!徹底的に自己分析

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志望動機と自己PRをいきなり考えるのはNGです。まずは自己分析をしましょう。自己分析とは、生まれ育った家庭環境交友関係、これまで経験してきたことを振り返り、自分の中に形成された価値観や、周りとは異なる個性強みを見つけ出していく作業です。

なぜ自己分析が大事なのか、そして自己分析を進める手助けになる4つの質問事項をご紹介いたします。

\次のページで「なぜ自己分析が大事か」を解説!/

なぜ自己分析が大事か

就職活動を進める上で、1番大事な「自己分析」。なぜ自己分析が大事かというと、人生を豊かにするためです。人はそれぞれ違った価値観を持っています。そして、会社もまたそれぞれ違った理念を掲げて経営をしていますよね。会社に入ったとき、自分の価値観と会社の理念が合わないと、それがストレスになります。自分の価値観に合った会社に入ることで、人生を充実したものにできるんです。

とはいえ、いきなり「あなたの価値観は?」と聞かれても、パッと答えられる人は少ないと思います。よって、過去の自分の育った環境経験から、自分はどういうときに幸せを感じるのか、充実感を得られるのか、モチベーションが上がるのかなどを見つける自己分析が大事になるんですね。

この4つの質問に答えてみよう

自己分析が大事なのはわかっていても、実際どのように進めていけばいいのか難しいですよね。そこで、あなたの自己分析の手助けになる4つの質問をご紹介いたします。

◆質問1:「今、あなたが大切にしている価値観はなんですか?」

◆質問2:「その価値感が芽生えたきっかけはなんですか?」

◆質問3:「その価値感を大事にしてきたことで育まれた、あなたの強みはなんですか?」

◆質問4:「その強みを活かした、具体的なエピソードはなんですか?」

質問1の価値観とは、「充実感があり、幸せを感じる状態」のこと。例えば「みんなといるときは、積極的に楽しませたい」などですね。

次に質問2についてですが、価値観を持つということは、その価値観に至った経緯が必ずあるはず。例えば、「幼い頃、自分が考えた遊びを友達に紹介したらとても流行った。以来アイデアで人を楽しませることが好きになった。」といった具合ですね。

質問3については、その価値観を大事にしてきたからこそ、他人とは違うあなただけの強みがあるということです。例えば、「人を楽しませたいという価値観を大事にしているので、発言力が育まれた。」という流れになります。

最後の質問4についてですが、価値観から育まれた強みなのですから、必ずどこかで発揮しているはず。例えば「人前で積極的に発言するという強みを活かして、バイト先の会議で店舗の問題点を指摘し、改善につなげた。」というイメージです。

志望動機と自己PRで書くべきこと

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次に、志望動機自己PRにそれぞれどんなことを書くべきかを解説していきます。ズバリ、志望動機ではあなたの価値観を書き、自己PRにはあなたの強みを書いてください。詳しく見ていきましょう。

\次のページで「志望動機には価値観を書く」を解説!/

志望動機には価値観を書く

志望動機には価値観を書きましょう。企業の方が1番知りたいのは「あなたがどういう人間なのか」です。よって志望動機では、どんな価値観を大切にしているのか、何をしていると充実感を感じられるのか、その価値観はどんなきっかけで芽生えたのかを伝えるようにしましょう。先にご紹介した「4つの質問」の、1つ目と2つ目の質問がヒントになるはずです。

自己PRには自分の強みを書く

自己PRでは自分の強みを書きましょう。志望動機で、あなたがこの会社に入ることで充実感を得られることが伝わったはずなので、今度は会社にはどんなメリットを与えられるのかを伝えることが大事です。先にご紹介した「4つの質問」の、3つ目と4つ目の質問がヒントになると思います。

ここで重要なのが、その強みが業務の中でどう活きてくるかを伝えるということ。がむしゃらに伝えればいいのではなく、仕事の面でどう発揮されるのかを相手にイメージさせましょう。例えば、「コミュニケーション能力」を強みとしているなら、「持ち前のコミュニケーション能力を発揮し、様々な部署の方を巻き込むことで、会社として最善のアウトプットを出すことに注力します。」というイメージです。

志望動機の記載例を見てみよう!

では、実際に志望動機の記載例を見ていきたいと思います。書き方のポイントは「一文は短く」「価値観を伝えること」です。詳しく見ていきましょう。

志望動機を書く具体的なポイント2点

志望動機を書くときのポイントを、2点解説します。1つ目は「一文を短くする」ということ。採用担当の方は、多いと何百通ものエントリーシートに目を通さなければなりません。冗長な文だと読みにくく、良い印象を与えづらくなります。

2つ目は、「自分の価値観をしっかり伝える」ということ。よく志望動機で相手の会社を褒めてしまうだけの志望動機を書く方がいます。これではあなたがどのようなことに喜びを感じる方なのかが伝わらないですよね。志望動機では「私はこのようなとき充実感を得られます。それがあなたの会社で実現できるんです。」ということを伝える必要があります。では例文を見てみましょう。

◆IT・通信企業の志望動機の例
私が貴社を志望している理由は、通信技術を活用し、世の中を変える新たな価値を創造したいからです。通信は、様々な分野と掛け合わせることで、さらなる価値を発揮することができます。そんな可能性を秘めた通信業界に魅力を感じております。私自身も幼少期の頃から、周りを巻き込んで遊ぶことが好きでした。その中で、自分の力だけでは生み出せない価値を創造する楽しさを覚えました。この価値観を活かして、大学時代はサークルの垣根を超えた新入生歓迎のイベント運営に携わりました。普段関わりのない学生にも声をかけながら議論を重ねたことは、私の巻き込み力を成長させた経験でした。貴社に入社後は、この巻き込み力を活かして、社内外問わず多くの人連携しながら、世のためになるサービスを生み出したいと考えております。

自己PRを書く具体的なポイント2点

自己PRの書き方のポイントとしては、2点あります。1つ目は、「自分の武器(強み)を明確に示す」です。まずはあなたがどんな強みを持っているのかをしっかり伝えましょう。例えば「リーダーシップ」「コミュニケーション能力」など、パッと聞いてイメージしやすい強みにするのがポイントです。


そして2つ目が、「その武器(強み)の使い方を説明してあげる」ということ。強みの活用法を示すことで、同じ強みを持った他に人とも差別化をすることができます。強みの活用法を示す方法は、「具体的なエピソード」を伝えることです。自分が取り組んだ具体的なエピソードを1つ決め、その活動の中で自分の強みがどう活かされたのかを書きましょう。そして最終的な結果にどういう影響があったのかを伝えることで、あなたの強みの活用法が明確になります。

\次のページで「企業はあなたのここを見ている」を解説!/

◆「課題解決力」の自己PRの例
私の強みは課題解決力です。現状の問題点から課題を見つけ、改善に向けた行動を取ることを意識しています。この強みを家電販売員のアルバイトで発揮しました。
今年の初夏、扇風機の売上が前年比を下回る週が続いていました。課題点として私が注目したのは、販売台数です。単価自体は前年と同じ推移でしたが、販売台数は減少していました。私はその原因として、扇風機の売場展開が消極的である点をあげました。扇風機の展開場所がフロアの奥の方になっており、お客様の目に入りにくい売り場作りになっていると感じたのです。そこで、特に売れ行きの良い扇風機をレジ前や店舗前に積み上げ、ポップを大きく見せる工夫をしました。その結果、翌週からは扇風機の売上台数が伸び、最終的に夏季シーズンの扇風機の売上額は、前年の30%増を達成することができました。
このように私は、現状から問題を見つけ出し、原因となっている課題に対して、改善を試みることが得意です。

企業はあなたのここを見ている

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エントリーシートや面接において企業の方が着目しているのは2点あります。1つ目が「この方はこの会社で充実した働き方ができるのか」。2つ目が「この人は、将来的にこの会社に利益をもたらしてくれるか」です。

1つ目については、早期離職も関係しています。企業も採用に膨大な費用がかかっており、新卒一人当たりの平均採用コストは約50万円〜80万円にもなるんです。これだけのコストをかけて採用したにもかかわらず、早期に離職されてしまうのは、企業にとっても良いことではありません。よって、採用活動をするときには、この会社で働く上でこの人は幸せになれるのかが重要になるわけです。そのために企業は、受験者の価値観を知りたいんですね。

2つ目については、採用活動も投資なので、将来的に会社に利益をもたらしてくれる人材に投資をしたいと思うのが、企業の一般的な考え方です。よって、その人の能力スキルポテンシャルを汲み取って採用をしていきます。そのために企業は、受験者の強みを知りたいと思っているんです。

エントリーシートはラブレター

よくある例えで、「就職活動はお見合い」「エントリーシートはラブレター」というものがあります。恋愛と同じで、自分と会社の相性がよければ、内定が出るということです。逆に、どちらか一方にしかメリットがない場合は、うまくマッチングできないんですよね。よって、志望動機では「あなたの会社に入ると、自分が幸せになれる理由」、自己PRでは「私があなたの会社に入ると、あなたを幸せにできる理由」を明確にすることが大事です。

もし望んだ結果でなかったとしても、この2点を伝えた上での結果なのであれば、落ち込む必要はありません。否定されたように感じてしまうかもしれませんが、会社で働くことに関してマッチングしなかっただけですから。まずは自信を持って、自分の価値観を伝えてみましょう。

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3分で簡単志望動機と自己PRの違い!企業は何を見てる?書き方のポイントは?就活支援経験のあるライターがわかりやすく解説!

この記事では志望動機と自己PRの違いについてみていきます。就活をしていると必ず問われるのが、この志望動機と自己PRですね。

しかし実際に話そうとすると、何を伝えればよいのか分からないという人がほとんどなはずです。

志望動機と自己PRを導き出す考え方や伝えるポイントがあるから、元就活支援インターンのishkaと一緒に勉強していきます。

ライター/ishka

会社員兼WEBライター。学生時代、自身の就職活動を終えた後、就活支援のインターンとして従事。50名以上の学生の自己分析やエントリーシートの添削を行なった。

志望動機と自己PRの違いはズバリ誰が幸せになるのか

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まずは、志望動機自己PRの違いをざっくりとご説明したいと思います。両者の考え方として、志望動機は「貴社に行くと、私は幸せ」を伝えるもの、自己PRは「私が貴社に行けば、貴社を幸せにできる」を伝えるものと考えましょう。

志望動機は自分が幸せになれると伝える

志望動機は「私が貴社に入ると、私は幸せになれる」を伝えるものです。この「幸せになれる」というのは、自分の価値観が満たされるということ。つまり、「あなたの会社に入ることで、私の持っている〇〇という価値観が満たされるんです」を伝えるということになります。

例えば、「人と話すことが好き」という価値観を持っているAさん。そんなAさんが家電メーカー志望している場合には、「私と日々会話する方にとって、その会話をした時間が充実したものになって頂けることに私は喜びを感じます。私は家電販売員として、お客様のお買い物体験を充実させていきたいです。」と志望動機を伝えることができるでしょう。

自己PRは会社を幸せにできると伝える

自己PRは「私が貴社に入れば、貴社を幸せにできる」を伝えるものになります。この「貴社を幸せにできる」というのは、会社の成長に貢献できるということです。つまり、自分の何の強みを活かして、どのように会社に貢献していけるのかを伝えるのが、この自己PRなんですね。

例えば、コールセンターのアルバイトをしていたBさん。Bさんはコールセンターのアルバイトを通して、相手の声色でその人の気持ちを想像する力が身につきました。そんなAさんの自己PRの仕方としては、「相手の潜在的なニーズを読み取るヒヤリング力を活かして、お客様の課題を解決する営業職として会社に貢献したい」とアピールすることができるでしょう。

成功のポイント!徹底的に自己分析

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志望動機と自己PRをいきなり考えるのはNGです。まずは自己分析をしましょう。自己分析とは、生まれ育った家庭環境交友関係、これまで経験してきたことを振り返り、自分の中に形成された価値観や、周りとは異なる個性強みを見つけ出していく作業です。

なぜ自己分析が大事なのか、そして自己分析を進める手助けになる4つの質問事項をご紹介いたします。

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