
その1「負い目がある」
「負い目」というのは、「恩義があったり、自分の側に罪悪感などがあったりして、相手に頭が上がらなくなるような心の負担」のことです。「傷持つ脛」が悪いことだけ使われるのに対し、こちらは恩義があって頭が上がらないといった場合にも使われます。また、特定の誰かや集団に対して「負い目がある」と表現するのがふつうで「傷持つ脛」のように「世間一般」に対しては用いません。
その2「やましい」
「良心がとがめる、後ろめたい」という意味です。「やましいところがある」などと使われますね。人には言えないことというニュアンスがありますが、おおむね自分の良心に照らしての判断についていうときに用います。犯罪などの悪事に関しても使いますが、それが社会的に悪いことだからというよりは当人の気持ちとして悪いことをしたと感じていることが分かるような表現です。
「傷持つ脛」の対義語は?
「悪いことを隠していて堂々とできない」という意味の「傷持つ脛」ですが、その対義語にはどのようなものがあるでしょうか。「悪いことをしていないため、正々堂々と振る舞うことができる」といった意味の言葉が当てはまりそうですね。いくつかありますのでご紹介します。
その1「清廉潔白」
刑事ドラマなどで耳にしたことがある言葉かもしれません。「心が清くて私欲がなく、後ろ暗いところのないこと」という意味の四字熟語です。「清廉」は心が清らかで私利私欲に溺れない様子を表し、「潔白」は心や行いがきれいなこと、後ろ暗いところがないことを表します。主に他者について述べる際に使う言葉ですが、自分に対して使うときには客観的な証拠があり身の潔白を主張する場面が多いです。
その2「青天白日」
「せいてんはくじつ」と読みます。晴れた青い空と日の光という清々しい光景から転じて、潔白で後ろ暗いところのない様子を表すようになりました。疑いがはれ、無罪が明らかになったときにも使います。「白日青天」とも言いますが、「晴天白日」とは言わないので注意が必要です。
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