
端的に言えば蟻の思いも天に届くの意味は「努力すれば希望は叶う」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
絵本から専門書まで読み漁る本の虫、シクロを呼んです。一緒に「蟻の思いも天に届く」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/シクロ
絵本から専門書まで読み漁る本の虫。塾講師の経験もあり、難関校への合格実績も多数。
先日訪れたビルの5階の通路にカマキリを発見し、この小さな体でもがんばればこんなことろまで登れるのかと感動を覚える。
「蟻の思いも天に届く」の意味や語源・使い方まとめ

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皆さんはどの動物が好きでしょうか。象、キリン、パンダ、ペンギン等、様々な動物を挙げていただけることでしょう。それでは、好きな昆虫は何でしょうか。この質問に対して、大人は特に答えに困窮してしまうことでしょう。今回ご紹介する言葉はそんな昆虫の中でも社会性を持つ不思議な昆虫、蟻が登場することわざです。
それでは早速「蟻の思いも天に届く」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。
「蟻の思いも天に届く」の意味は?
「蟻の思いも天に届く」には、次のような意味があります。
1.弱いものでも、懸命に努力すれば、希望はかなえられるというたとえ。
出典:用例でわかることわざ辞典(学研出版)「蟻の思いも天に届く(ありのおもいもてんにとどく)」
皆さんは蟻についてどの程度ご存じでしょうか。子供時代は巣から出てきて地面に行列を作る蟻をじっと眺めて過ごした経験をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。かく言う筆者もその一人でした。
蟻は社会性を持つ昆虫であり、働き蟻や兵隊蟻といった役割が与えられており、種によってはその役割によって体の大きさなども変わるというのですから驚きです。更に驚くべきことは、なんと世界で最大級の巣は深さ8メートルに及ぶなど、蟻が群れとなったときの力は目を見張るものがあります。また、蟻はコロニーという群れの概念のようなものを持っているのですが、こちらの最大はなんと100キロメートルにも及ぶというのですからさらに驚きです。
「蟻の思いも天に届く」の語源は?
次に「蟻の思いも天に届く」の語源を確認しておきましょう。
この言葉の語源は、蟻のような小さな生き物でも怠りなく努力すれば願いが天にも通ずるというたとえから来ています。先ほどご紹介した巣の規模などから考えると説得力が感じられることでしょう。
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