

端的に言えば虎は死して皮を留め、人は死して名を残すの意味は「後世に名を残せるよう努力せよ」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
絵本から専門書まで読み漁る本の虫、シクロを呼んだ。一緒に「虎は死して皮を留め、人は死して名を残す」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。
- 「虎は死して皮を留め、人は死して名を残す」の意味や語源・使い方まとめ
- 「虎は死して皮を留め、人は死して名を残す」の意味は?
- 「虎は死して皮を留め、人は死して名を残す」の語源は?
- 「虎は死して皮を留め、人は死して名を残す」の使い方・例文
- 「虎は死して皮を留め、人は死して名を残す」の類義語は?違いは?
- その1「死に花を咲かせる」
- その2「豹は死して皮を留め、人は死して名を残す」
- 「虎は死して皮を留め、人は死して名を残す」の対義語は?
- 「虎は死して皮を留め、人は死して名を残す」の英訳は?
- 「He has not lived that lives not after death.」
- 「虎は死して皮を留め、人は死して名を残す」を使いこなそう
この記事の目次

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/シクロ
絵本から専門書まで読み漁る本の虫。塾講師の経験もあり、難関校への合格実績も多数。
虎をはじめとするネコ科の舌は顕微鏡で拡大すると無数のとげのような突起に覆われている等、近況は生物の雑学を仕入れて感動する日々。
「虎は死して皮を留め、人は死して名を残す」の意味や語源・使い方まとめ

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突然ですが皆さんは動物が登場することわざをどの程度ご存じでしょうか。人に自慢できるほどたくさん知っているという方はいったい何人いらっしゃるか、わくわくします。本日一緒に勉強することわざは動物の中でも存在感を放つ、虎が登場することわざです。
それでは早速「虎は死して皮を留め、人は死して名を残す」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。
「虎は死して皮を留め、人は死して名を残す」の意味は?
「虎は死して皮を留め、人は死して名を残す」には、次のような意味があります。
1.虎が死語に美しい毛皮を残すように、人もまた死後に立派な名を残すように心がけよということ。
出典:用例でわかることわざ辞典(学研出版)「虎は死して皮を留め、人は死して名を残す(とらはししてかわをとどめ、ひとはししてなをのこす)」
毛皮と聞いて皆さんは何を想像するでしょうか。毛皮を素材とするコート、毛皮でできた絨毯や飾り物、ファーがあしらわれた衣類などなど、人によって様々なものを思い描くと思います。その中でもとりわけ上質な品は、時に数百万円などの大変に高価な値段がつけられ取引されることから、立派な毛皮がどれだけ珍重されているかが分かることでしょう。
しかし過去に毛皮とするためや、革製品、ファーの材料とするために人間の手によってその生息数を減らし絶滅に追い込まれた動物も存在しており、人間の業の深さも同時に実感します。希少性のある動物は求める者がいると同時に保護をしなければ供給されなくなってしまう、というのは皮肉な真理と言えるかもしれませんね。
少々話はそれましたが、良い状態で残った毛皮は大変価値があるように、人間も死んでから何か後世に残せるように努力しましょう、という意味を持っています。
「虎は死して皮を留め、人は死して名を残す」の語源は?
次に「虎は死して皮を留め、人は死して名を残す」の語源を確認しておきましょう。
この言葉の語源は、後梁の王彦章が残した名言と言われています。虎などの一部の動物はその毛皮を残し、ものによっては末代までの宝とされるほど大切にされますが、人も後世に名を残せるよう、偉業を成す等の生き方をすべきだという教訓を表している言葉です。