この記事では「面目無い」について解説する。

端的に言えば面目無いの意味は「合わせる顔がない」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

多くの学術書を読み、豊富な知識をもつハヤカワを呼んです。一緒に「面目無い」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/ハヤカワ

学術書を中心に毎年100冊以上の本を読む、無類の本好き。人にさまざまな影響を与える言語、それ自体に強い興味をもち、言葉の細やかな表現にも並々ならないこだわりをもっている。

「面目無い」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「面目無い」の意味や語源・使い方を一覧でご紹介していきます。またその他「面目無い」は分類としては日本語の慣用句であるという点も抑えておきましょう。

「面目無い」の意味は?

「面目無い」というキーワードを辞典・辞書・事典、ネット上の無料データベースサービス「コトバンク」で用語検索してみると、次のような記載があります。こちらの引用の内容をまず確認していきましょう。

1.〘形口〙 めんぼくな・し 〘形ク〙 恥ずかしくて人に合わせる顔がない。世間に顔向けができないほど恥ずかしい。めんもくない。
※宇津保(970‐999頃)楼上上「みためにもめんぼくなくこそは」
※曾我物語(南北朝頃)三「『さん候、上よりの御つかひ』とばかりいひて、めんぼくなき事なれば、左右なくいひもいださず」

出典:デジタル大辞泉(小学館)「面目無い」

「面目無い」は人に合わせる顔がない、世間に顔向けができないほどに恥ずかしいということを表した言葉です。人前でなにか失態を演じたり、ミスしてしまった人物が、恥ずかしさ・後ろめたさを感じて発されることが多いですね。読み方は「めんぼくない」・「めんもくない」と2種類ある点に注意しましょう。

恥ずかしい失態を演じてしまい、周囲と顔をあわせることができない。「面目無い」はこうした強く羞恥を感じている場面を表した言葉です。実際の発言としては自分の行いを恥じていると、相手に伝える際に主に使われています。古い表現ですが、現在でも文章中・口語でも稀に見かけます。

「面目無い」の語源は?

次に「面目無い」の語源を確認しておきましょう。面目無いは「面目」と「無い」という二種類の言葉を組み合わせて生まれました。「面目」はもともと仏教用語で、顔つき・世間からの評価・世間体・体面を表しています。「無い」は打ち消しの助動詞にあたり、面目を否定する形で使われていますね。

「面目無い」はこれら二種類の単語を組み合わせて、世間一般に対して向ける顔がないという意味を表すようになりました。面目ないのほか、現在は「面目ありません」といった形で使われることもありますね。恥ずかしい行為をしてしまい、顔を見せることができないほど後ろめたく感じている様子を表しています。

\次のページで「「面目無い」の使い方・例文」を解説!/

「面目無い」の使い方・例文

「面目無い」の基本的な使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のような場合に用いられます。例文をヒントに正しい使い方を捉えていきましょう。

1.起用していただいたにも関わらず、失態を演じてしまい、面目ない。
2.散々叱られていたミスを繰り返してしまい、面目ない。
3.期待を裏切る形となってしまい、面目ありません。

「面目無い」は例文のように、なにか失態・ミスを起こしてしまった人物が、自分の行いを恥じて発される言葉です。基本的には関係している人物に、自分の行為を恥じている思いを伝えるために使われています。同様の意味で「面目ありません」と使われることもあるため、こちらも覚えておきましょう。

「面目無い」は日本の平安時代中期の宇津保物語においても登場している、非常に古くから使われている表現となっています。現在でも不祥事を起こした人物が、謝罪する場面などで使われていることがありますね。この機会にしっかりと意味・使い方を覚えておきましょう。

「面目無い」の類義語は?違いは?

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続いて「面目無い」の類義語の項目について閲覧していきましょう。「面目無い」の類義語をいくつかピックアップしました。前後関連するよく似た表現との違いを確認することで、「面目無い」という言葉の機能をより深く理解することができます。

その1「面目次第も無い(めんぼくしだいもない)」

「面目次第も無い」は申し訳が立たず、顔向けできないという意味をもった言葉です。面目無いの強調表現に当たり、「面目無い」と比較してより強い意味をもっています。基本的な意味は「面目無い」と同様となっており、不手際を起こし謝罪する場面で多く使われる言葉です。

\次のページで「その2「合わせる顔がない」」を解説!/

その2「合わせる顔がない」

「合わせる顔がない」は面目のなさから、人の前に出ることができないという意味をもった言葉です。後ろめたさを感じている様子を表した言葉となっており、「面目無い」と非常によく似た意味をもった類義語となっています。「合わす顔がない」と書かれることもあるため、こちらも覚えておきましょう。

その3「顔向けできない」

「顔向けできない」は恥ずかしい思いから、人に会えないという意味をもった言葉です。あまりの恥ずかしさから顔をあわせることさえ出来ないという思いを表しており、「面目無い」と非常によく似た意味をもった類義語となっています。使用する場面に少し違いがあるため、注意して覚えておきましょう。

その4「不面目(ふめんぼく)」

「不面目」は面目をけがすこと、または面目を失い人に顔向けすることができない状態を表した言葉です。自身の世間的な名誉が傷つく様子を表すことができる言葉となっており、「面目無い」とは少し使用する場面に違いがあります。こちらもあわせて覚えておきましょう。

「面目無い」の対義語は?

つづいて「面目無い」の対義語についても確認していきましょう。「面目無い」には明確に対義語とされている語はありません。しかしその意味から連想してみると次の単語が思い浮かびます。

「面目躍如(めんもくやくじょ)」

「面目躍如」は世間に対しての顔が立ち生き生きとしている様子、または世間の評価にふさわしい活躍を見せる様子を表した言葉です。「面目無い」は自身の失敗等の恥ずかしさから、人に顔向けできない気持ちを表した言葉でしたが、対してこちらはその人本来の力を出し活躍する様子を表しています。

「面目無い」の英訳は?

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つづいて「面目無い」の英語訳についても確認していきましょう。

\次のページで「「I am ashamed of myself.」」を解説!/

「I am ashamed of myself.」

「I am ashamed of myself.」は我ながら恥ずかしい、といった自分を恥じる意味を表現している英フレーズです。自身の失敗等から恥ずかしく思っていることを伝える英フレーズとなっており、「面目無い」とよく似た意味をしっかりと表現することができます。こちらも覚えておきましょう。

「面目無い」を使いこなそう

この記事では「面目無い」の意味・使い方・類語などを説明しました。「面目無い」は顔向けできないほど恥ずかしく思っているということを伝える言葉です。非常に古い表現ですが、現在でも不祥事を起こしてしまった人物が謝罪する場面などで使われることがあります。

また類義語には「面目次第も無い」、「合わせる顔がない」、「顔向けできない」、「不面目」などがありました。それぞれ少しづつニュアンスが違うため、細かい意味や使われる場面を確認しつつ、使い分けていきましょう。今回の記事が皆さんの参考になっていれば幸いです。

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【慣用句】「面目無い」の意味や使い方は?例文や類語を読書家Webライターがわかりやすく解説!

この記事では「面目無い」について解説する。

端的に言えば面目無いの意味は「合わせる顔がない」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

多くの学術書を読み、豊富な知識をもつハヤカワを呼んです。一緒に「面目無い」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/ハヤカワ

学術書を中心に毎年100冊以上の本を読む、無類の本好き。人にさまざまな影響を与える言語、それ自体に強い興味をもち、言葉の細やかな表現にも並々ならないこだわりをもっている。

「面目無い」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「面目無い」の意味や語源・使い方を一覧でご紹介していきます。またその他「面目無い」は分類としては日本語の慣用句であるという点も抑えておきましょう。

「面目無い」の意味は?

「面目無い」というキーワードを辞典・辞書・事典、ネット上の無料データベースサービス「コトバンク」で用語検索してみると、次のような記載があります。こちらの引用の内容をまず確認していきましょう。

1.〘形口〙 めんぼくな・し 〘形ク〙 恥ずかしくて人に合わせる顔がない。世間に顔向けができないほど恥ずかしい。めんもくない。
※宇津保(970‐999頃)楼上上「みためにもめんぼくなくこそは」
※曾我物語(南北朝頃)三「『さん候、上よりの御つかひ』とばかりいひて、めんぼくなき事なれば、左右なくいひもいださず」

出典:デジタル大辞泉(小学館)「面目無い」

「面目無い」は人に合わせる顔がない、世間に顔向けができないほどに恥ずかしいということを表した言葉です。人前でなにか失態を演じたり、ミスしてしまった人物が、恥ずかしさ・後ろめたさを感じて発されることが多いですね。読み方は「めんぼくない」・「めんもくない」と2種類ある点に注意しましょう。

恥ずかしい失態を演じてしまい、周囲と顔をあわせることができない。「面目無い」はこうした強く羞恥を感じている場面を表した言葉です。実際の発言としては自分の行いを恥じていると、相手に伝える際に主に使われています。古い表現ですが、現在でも文章中・口語でも稀に見かけます。

「面目無い」の語源は?

次に「面目無い」の語源を確認しておきましょう。面目無いは「面目」と「無い」という二種類の言葉を組み合わせて生まれました。「面目」はもともと仏教用語で、顔つき・世間からの評価・世間体・体面を表しています。「無い」は打ち消しの助動詞にあたり、面目を否定する形で使われていますね。

「面目無い」はこれら二種類の単語を組み合わせて、世間一般に対して向ける顔がないという意味を表すようになりました。面目ないのほか、現在は「面目ありません」といった形で使われることもありますね。恥ずかしい行為をしてしまい、顔を見せることができないほど後ろめたく感じている様子を表しています。

\次のページで「「面目無い」の使い方・例文」を解説!/

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