
中学理科や高校生物では、植物や動物のもつ様々な器官について、そのつくりやしくみを学習していく。生物のからですがどんな構造になっているのかは、普段あまり意識して観察しないものです。だからこそ、ここでしっかりと基本的な内容を押さえておきたいな。
大学で生物学を学び、現在は講師としても活動しているオノヅカユウに解説してもらおう。

ライター/小野塚ユウ
生物学を中心に幅広く講義をする理系現役講師。大学時代の長い研究生活で得た知識をもとに日々奮闘中。「楽しくわかりやすい科学の授業」が目標。
植物の”茎”とは?
「植物の”茎(くき)”ってなに?」と聞かれたら、皆さんはどのように説明するでしょうか?よく知っている言葉ほど、いざその意味を聞かれると答えるのが難しかったりしますよね。
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まず、「茎は維管束植物がもつ器官の一つ」と表現することができます。
維管束植物(いかんそくしょくぶつ)は、文字通り維管束をもつ植物をひとまとめにした呼び名です。種子をつける種子植物に加え、胞子で繁殖するシダ植物がふくまれます。
そうですね。被子植物には、私たちが普段目にする植物の多くが含まれています。裸子植物の代表例は、イチョウやマツ、ソテツなど。胚珠が子房に包まれていない植物です。
さて、植物の”器官”といわれても、ピンとこない方もいるでしょう。植物がもつ器官というのは、葉や根、茎、花といったものです。中学校の理科では、それぞれの器官のつくりや働きを学習すると思います。
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