雑学食べ物・飲み物

勘違いされやすいハッシュドビーフとハヤシライスの違い!2種類のソースと名前の由来・似ているレシピまで雑学オタクライターが徹底わかりやすく解説!

Hashed beef with riceが訛った説

19世紀以前にもHashed beefという料理は西洋に存在していました。元はイギリス料理とされ、レシピは掲載された書籍や年代でそれぞれ違うのですが、牛肉の薄切りを煮込むという点で共通しています。なかにはケチャップと肉汁で煮たり、ケチャップとワインで煮たりするものもあり、日本のハッシュドビーフに通じるところがありますね。それが日本に入ってきてお米と一緒に食べるからHashed beef with rice。後に「ハッシ・ライス」または「ハイシ・ライス」と呼ばれ、それが訛って「ハヤシライス」となったという説が有名です。

早矢仕 有的が作った料理説

現在は書店として知られる丸善。その創業者の早矢仕有的は、日本を訪れていた多くの外国人と交流がありました。西洋料理にも詳しかった彼は、有り合わせの肉と野菜をごった煮にして、友人達に振舞っていたと言います。それが今のハヤシライスの原型。考案者の早矢仕から取って、ハヤシライスと呼ばれるようになったという説です。しかし当時、早矢仕有的が作った肉と野菜のごった煮がどのようなレシピだったのかは残念ながら明らかにされていません。この料理の詳細が分かっていれば、さらに信憑性がある説になったかも知れませんね。

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ハヤシライスの由来は他にも様々ある。林という名の料理人が作ったからとする説や、この料理を好んで食べていた客の名前が林だったという説。または肉を食べると不健康になり長生きできないという意味で「早死ライス」とする説などもあるが、いずれも決定づける歴史的資料はない。

ビーフシチュー・ビーフストロガノフとの違い

image by iStockphoto

同じように牛肉と野菜を煮込んだ料理として、ビーフシチューとビーフストロガノフがあります。日本で見る限り、どちらもデミグラスソースを用いた煮込み料理ですが、ハッシュドビーフとこれらの違いは何なのでしょう。ここではビーフシチューとビーフストロガノフの紹介、そしてハッシュドビーフとの違いについて見ていきましょう。

ビーフシチューとは

ビーフシチューは厚切りの牛肉と野菜をデミグラスソースで煮込んだイギリス発祥の料理です。使う牛肉の部位はモモやスネが一般的ですが、舌であればタンシチュー、尻尾であればテールシチューと呼ばれることもあります。日本には明治の初期頃には伝わっており、西洋料理を提供するレストランのメニューとして定着していました。

日本の家庭料理の定番として人気の肉じゃがは、このビーフシチューが元になっているという説もあります。海軍軍人の東郷平八郎がイギリスで食べたビーフシチューを作るように部下に命じ、手に入らない材料を日本の食材で賄った結果、完成したのが肉じゃがだとするものです。

ビーフストロガノフとは

ビーフストロガノフは牛肉と玉ねぎ、マッシュルームを煮込んだロシア生まれの料理です。日本ではデミグラスソースを加えることが多いため、ハッシュドビーフやビーフシチューとも似ているとされます。しかし本番ロシアではデミグラスソースではなく、フォン・ド・ヴォーというソースを使うのが一般的。仕上げにサワークリームをたっぷり使うところが特徴です。

ちなみにフォン・ド・ヴォーとは牛の骨付き肉をブイヨンや香味野菜と一緒にじっくり煮こんだ出汁のことで、このフォン・ド・ヴォーにブラウンルーを加えて、さらに煮詰めたものがデミグラスソースとなります。

ビーフストロガノフという名前については諸説ありますが、いずれにしても16世紀から20世紀にかけてロシアで成功を収めた貴族ストロガノフ家が由来となるようです。

\次のページで「材料や味の違い」を解説!/

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