
急いで食べたことがきっかけのうな丼
江戸時代後期の江戸日本橋堺町に、大久保今助という人物がいました。この今助はうなぎが大好き!故郷に帰る途中、渡し船を待っているときにもうなぎが食べたくなり、うなぎの蒲焼きと丼鉢に入った白米を頼んだのです。ところが、今助が頼んだ蒲焼きと白米が出てきた際、ちょうど船が出るとの声。慌てた今助がどんぶり飯の上にうなぎの蒲焼きを乗せて急いで食べたことが始まりと言われています。
その後「うな丼」が広まった経緯の説はいくつかあるようですが、今助が自分の芝居小屋でうな丼を売り出して広まったという説もあるようです。大のうなぎ好きなら、自分で売り出すのもありえそうですよね。
出前用だった重箱がきっかけのうな重
うな重が誕生したのは明治時代ごろ。多少ぶつけても割れにくい上、保温性に優れており温かいまま届けられるということで、出前には漆器の重箱が使われていました。そしてうなぎの入った重箱の上下に、お湯の入った重箱を重ねたりしてなるべく温かい状態が保つよう工夫もされていたんだとか。漆器の重箱は見た目にも高級感があるので、その後お店の中でも提供されるようになったそうです。
うな丼とうな重、お値段はどう違う?

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うなぎといえば今でも高級食材ですよね。うな丼もうな重も、どちらも決して安いとは言えない価格。私も1年に1度たべられれば良い方です(笑)。提供する器が違うだけでも、お値段はどう変わってくるのでしょうか。
うな丼はうな重に比べてやや低め
うなぎの身の部分によって価格が変わるのをご存じですか?ちなみに1番身が厚いのはうなぎの胴の部分。こちらが多く使用されるほどお値段も高くなるそうです。そしてうな丼はあまり見栄えを気にしなくて良い為頭や尻尾に近い部分が使用され、うな重に比べてお値段が低めに設定されていることが多いようですね。
うな重はお値段高め
もともと出前用だったうな重ですが、お店の中でも提供しようと考えたとき丼よりも広い重箱に同じ量を入れても、うなぎが少なく感じなんだか貧相に見える…。その為入れるうなぎの量を増やして値段も高く設定したそうです。身の厚い胴の部分も多く使われているようですよ。
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