
1.目と鼻の先にできたライバル店の影響で、最近では閑古鳥が鳴く状況が続いている。
2.ウリにしている商品のブームが去ってしまったため、閑古鳥が鳴いている。
3.彼女が先日ラーメン店をオープンしたところ、ラーメンの味が伴わず閑古鳥が鳴いている。
その2「手持ち無沙汰」
「手持ち無沙汰」は「てもちぶさた」と読みます。何もすることがなくて間が持たないこと、所在ないこと、またその様子を表します。
江戸時代の油を売る商人の、油がどろどろしていて客の容器に移すのに時間がかかる様が周囲から見ると何もせず見えたということが由来であると考えられています。
なお、「手持ち無沙汰」を「てもちぶたさ」と読む間違いがよくあるので十分注意してください。
仕事がなくて暇であることを表すのに「御茶を挽く」に対して、「手持ち無沙汰」は今することがなくて間が持たないというニュアンスを持ちますが、使用シーンは仕事だけには限られないので注意してください。
1.上司の書類チェック待ちで手持ちの作業がないため手持ち無沙汰だ。
2.次の電車が来るまであと5分ある。売店に行く時間の余裕もなく、手持ち無沙汰だ。
3.予約時間通りに美容室に来たが、前の客に時間がかかっていて呼ばれず手持ち無沙汰だ。
その3「有閑」
「有閑」は「ゆうかん」と読む熟語です。「閑」という漢字はひまな時間、ゆったりと落ち着いていて静かな様を指し、ここに「有る」が付くことで暇のあること、時間に余裕があることを意味します。
単独で「有閑」を使うほか、「有閑マダム」などの言葉のように他の言葉につなげて用いられるので覚えておきましょう。
1.日々贅沢をする有閑階級の貴族に対し、日々働く下級の労働者たちの不満が爆発してストライキが起こった。
2.同じ会社の社長に見初められて玉の輿に乗った彼女は、習い事やエステに通うなどまるで有閑マダムのような生活を送っている。
「御茶を挽く」の対義語は?

「御茶を挽く」の明確な対義語は見つかりませんでした。あえて、ヒマで仕事がないことの反対の意味を持つ言葉を挙げるなら、出入りする人が多いことのたとえである門前市を成す(もんぜんいちをなす)や多くの客が絶え間なくやって来ることを表す「千客万来」(せんきゃくばんらい)などが考えられるのではないでしょうか。
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