この記事では、目標と目的の違いについてみていきます。社会人になると、「プロジェクトの目的」や「今期の目標」といったワードをよく耳にするよな。

また、上司から「目的と目標を明確にしよう」と言われたことのある若手の社会人も多いでしょう。しかし、いまいち2つの違いがわからないこともある。

そこでこの記事では、ビジネスや自分のキャリアプランを円滑に進めるために、目的と目標の違いを理解し、さらにその定め方まで勉強していきます。教えてくれるのは現役営業マンのishkaです。

ライター/ishka

気ままな複業家。営業会社員、Webライター、音楽クリエイター、ブロガーなど、様々な仕事を通して得た知見を発信している。明日はまた違う仕事に手を出しているかもしれない。

目的と目標の意味の違いは?

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まずは目的と目標の「言葉の意味」について解説していきますね。目的は「的(まと)」と字があるように、1つのゴールを指します。目標は「標(しるし)」という字があるように、ゴールに向かうための指標・道標です。それぞれ見ていきましょう!

目的はゴール

「目的」を辞書で引いてみると、以下のような説明があります。

 実現ようとしてめざす事柄行動のねらい。めあて。「当初の目的を達成する」「目的にかなう」「旅行の目的」

 倫理学で、理性ないし意志が、行為に先だって行為規定し、方向づけるもの。

(出典:デジタル大辞泉/小学館)

目的の意味は、ずばり「ゴール」です。最終的に会社や自分がどういう状態でありたいのかというものになります。ここで重要なのが、「〜したい」という気持ちです。このような願望こそが、まさに目的になります。

例えば、「痩せたい」「事業を拡大したい」「収入を増やしたい」などが目的にあたりますね。企業の経営理念なども、その会社が存在する目的といえるでしょう。

◆例文

・好きな彼に振り向いてもらうために、今より痩せたい

・さらなる売上増加のために、事業を拡大したい

・子供の教育費を貯めるために、さらに収入を増やしたい

\次のページで「目標は目的に向かうための道標」を解説!/

目標は目的に向かうための道標

「目標」を辞書で引いてみると、以下の説明があります。

 そこに行き着くように、またそこから外れないよう目印とするもの。「島を目標にして東へ進む」

 射撃攻撃などの対象。まと。「砲撃の目標になる」

 行動を進めるにあたって実現達成をめざす水準。「目標を達成する」「月産五千台を目標とする」「目標額」

(出典:デジタル大辞泉/小学館)

目標は、目的に到達するための道標です。通過点と解釈してもいいでしょう。つまり、先に説明した「目的」が1つあるとして、この目的を達成するために取り組む具体的な行動こそが、目標になるということです。

例えば、「痩せたい」という目的がある人がいるとします。その人は痩せるために、「30分ウォーキングを毎日実施」「食事は1日2食まで」という行動をとることにしました。すると、この行動が目標になります。

目的は最終到達点なので、1つであることが多いですが、目標は目的達成のための行動なので、複数ある場合がほとんどです。企業などで目的を達成するためには、いくつもの具体的な目標を設定する必要がありますね。

◆例文

・痩せるために、毎日30分ウォーキングをする。

・事業拡大のために、AIに詳しいエンジニアを10名採用する。

・収入をあげるために、ネットワークに関する資格を取得する。

なぜ目的や目標を定めるのが重要なのか

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目的と目標の意味の違いが、お分かりいただけたかと思います。続いて、「なぜ目的や目標を定めるのが重要なのか」を説明していきますね。上司に「目的と目標をまとめておいて」と言われても、その重要性がわからないと、やる気が起きないですよね。


目的は自分のモチベーションに繋がり、目標は目的達成のための具体的な行動を明確にできるんです。

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目的があるとモチベーションが上がる

目的を設定することで、モチベーションを高めることができます。何のために取り組んでいるのかわからない仕事は、やはりやる気が起きませんよね。しっかりとゴールを見据えることで、そのゴールまでの距離感がわかるようになり、士気も高まってくるのです。

これを、マラソンの授業に例えてみましょう。体育の授業でマラソンをすることになったとして、「先生が終了の合図を出すまで、校庭を走り続けてください。」と言われると、マラソン中も終わりが見えず、辛いですよね。それが「今日は校庭を10周走ってください。」であれば、ゴールが見えてくるにつれてモチベーションも上がります。最後の1周で全力疾走しちゃう人もいるかもしれません。

このように、目的(ゴール)が見えることで、自分のやる気を高めることができるのです。

目標があると具体的な行動が明確になる

目的はモチベーションにつながることが分かりました。では次に、目標の設定がなぜ重要かについてお話ししていきます。目標設定が重要な理由は、具体的にどのような行動をすべきか明確にできるからです。ゴールだけを決めても、そこに行くまでの道のりがわからないと、なかなかゴールには到達できないですよね。効率よくゴールに向かうためにも、目標設定をすることが大事なんです。

これは受験に例えるとイメージしやすいですね。「〇〇大学に受かりたい!」という目的があるとき、合格するためにはどの科目を何点取れればいいのかを、把握する必要があります。この点数こそがまさに目標になるんです。

この例で、仮に「数学は7割以上の点数を取る」を目標にしたとしましょう。すると「数学の問題の中でも、図形の問題は9割以上取る」などの、さらに細かな目標も立てられます。このようにすることで、目標をより明確にできるんです。

目的や目標の決め方

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目的と目標の重要性が分かったところで、具体的にどのように設定していけばいいのかを解説していきます。目的設定のコツは「理想の姿」を描くこと、目標設定のコツは「具体的な数値」にすることです。

目的を決めるコツは理想の姿を描くこと

目的を決めるコツはずばり、「理想の姿」を描くこと。先にも解説したように、目的は「〜したい」という願望です。自分が最終的にどのような状態であれば幸せなのかをイメージすると、目的を決めやすくなります。

また、目的を考えていくときに「なぜ?」を自分に問いかけてみるのもオススメです。この「なぜ」を繰り返していくうちに、本当の目的が浮き彫りになったりするんですよ。

例えば、「お笑い芸人になりたい」という人がいたとします。「なぜ?」と聞いてみると、「大勢の人前で話をするのが好きだから」だとわかりました。「なぜ人前で話をするのが好きなの?」と重ねて聞いてみると、「人前で話をするとやりがいを感じることができるから」とのことです。このことからこの人は、「人前で話をしてやりがいを感じたい」が目的になりそうですよね。そうすると、選択肢はお笑い芸人以外にも、学校の先生やコンサルタントなどの仕事も合っているかもしれません。

目標を決めるコツは具体的な数値にすること

目標を決めるコツは「具体的な数値」にすることです。目標を数値化すると、目標の進捗度を可視化できるため、管理もしやすくなります。そして目標の進捗管理しっかり行うことで見えてくるのが、目標と現状とのギャップ。すると、このギャップを埋めるための次の行動がわかってくるというわけです。

例えとしては、先の受験の話がわかりやすいですね。「数学は7割以上の点数を取る」という目標を設定していて、現状5割しか取れていないとします。となると、残り2割分をどのように取るかを考える必要がありますよね。問題ごとに分析すると、図形の問題は満点に近いが、関数の問題が半分しか取れていないことに気がつきました。このことから、関数の問題を取れるようにすることで、全体の点数も上がると考えられます。ここで新たに、「関数の問題を7割とる」という目標ができ、そのための勉強をこなせば良いわけです。

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正しく目標を設定して、モチベーション高く目的を達成しよう!

目的と目標を正しく設定することで、自分のを叶えることにもつながります。日頃から、いま自分は何を目指して頑張っているのかを意識することで、生きがいを感じることもできますよね。

また会社員の方は、人事部や上司から目標設定をするように言われることもあると思います。このとき意識してほしいのが、能動的に取り組むということです。他人に言われたから目標を立てるのではなく、「自分がなりたい姿があるから、この目標を立てるんだ」という気持ちで考えてみてください。

受け身から能動的へと、少し意識を変えるだけでも、モチベーションが上がりますよ!

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【3分わかりやすく解説】今さら聞けない目的と目標の違い!なぜ重要?決め方は?現役営業マンが分かりやすくわかりやすく解説!

目標は目的に向かうための道標

「目標」を辞書で引いてみると、以下の説明があります。

 そこに行き着くように、またそこから外れないよう目印とするもの。「島を目標にして東へ進む」

 射撃攻撃などの対象。まと。「砲撃の目標になる」

 行動を進めるにあたって実現達成をめざす水準。「目標を達成する」「月産五千台を目標とする」「目標額」

(出典:デジタル大辞泉/小学館)

目標は、目的に到達するための道標です。通過点と解釈してもいいでしょう。つまり、先に説明した「目的」が1つあるとして、この目的を達成するために取り組む具体的な行動こそが、目標になるということです。

例えば、「痩せたい」という目的がある人がいるとします。その人は痩せるために、「30分ウォーキングを毎日実施」「食事は1日2食まで」という行動をとることにしました。すると、この行動が目標になります。

目的は最終到達点なので、1つであることが多いですが、目標は目的達成のための行動なので、複数ある場合がほとんどです。企業などで目的を達成するためには、いくつもの具体的な目標を設定する必要がありますね。

◆例文

・痩せるために、毎日30分ウォーキングをする。

・事業拡大のために、AIに詳しいエンジニアを10名採用する。

・収入をあげるために、ネットワークに関する資格を取得する。

なぜ目的や目標を定めるのが重要なのか

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目的と目標の意味の違いが、お分かりいただけたかと思います。続いて、「なぜ目的や目標を定めるのが重要なのか」を説明していきますね。上司に「目的と目標をまとめておいて」と言われても、その重要性がわからないと、やる気が起きないですよね。


目的は自分のモチベーションに繋がり、目標は目的達成のための具体的な行動を明確にできるんです。

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