この記事では修士と博士の違いについてみていきます。

どちらも大学に携わる人だったり、名誉ある称号だったりというイメージがあるよな。違いはずばり大学院での課程の量のようですが、目指すものによって勉強内容・就職先が違うなど調べてみるといろいろ違いがあるみたいです。

今回はそんな大学院進学を目指す者には欠かせない称号の違いを、選択の仕方から確認しつつ、雑学好きライターの熊家と一緒に解説していきます。

ライター/熊家

現在ライターとして、さまざま分野で活動している。文学や歴史などのジャンルが得意で、これまで多くの記事を執筆してきた。この経験を生かし文学や歴史、雑学などの知識をわかりやすく解説していく。

ざっくり修士と博士の違いって何?

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「修士」と「博士」は大学院を目指している方は知っていると思いますが、中高生や短大・専門学校を在学の方は、知らない方も多いはずです。また、名前を聞いたことがあっても、詳しく説明できないという方も少なくないでしょう。

そこで今回は「修士」と「博士」の違いについて、詳しくご紹介いたします。

修士は大学院を卒業した際に得られる称号

修士は2年間大学院で専門性のある研究や、一定の実績をあげて修了すると取得できます。また、大学生のうちに自分が学びたい分野を絞り、教授に推薦をもらうと修士に進めるケースが多いです。

博士は大学院の過程を終えた人が得られる称号

博士は大学院で高度な研究や論文を発表し、5年の課程を修了すると取得できます。医学部や獣医学部を卒業した人は、博士課程に直接進むのが一般的です。また、博士課程を修了し、大学院で研究員として働く人を「ポストドクター」と呼びます。

違いその1:就職の違いは?

ざっくり修士と博士の違いをご紹介してきました。博士の方が高度な知識と技術が必要だとわかりましたね。ただ、気になるのが博士と修士では、就職に大きな違いがあるのでしょうか。次は称号によって違う就職についてご紹介いたします。

専門職では修士が有利

修士は企業の研究や開発、シンクタンクのコンサルティング業務のような専門職では有利となります。1つのことを極めてきた経験があるため、即戦力として企業に貢献できるとみなされるためです。応募する際は、専門分野の研究に関する実績をアピールしましょう。

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研究職や教授職を目指すなら博士が有利

博士は大学院教員を目指すケースが大半です。修了後はポストドクターからはじまり、助教・講師・准教授・教授の順でランクアップしていきます。また、民間企業を目指す場合でも、研究職のように高度な能力を生かせる企業で採用されることが多いでしょう。

違いその2:理系か文系かで大きく違う!

いままで修士と博士の違いをご紹介してきましたが、全体的に理系のイメージがありませんか?実は理系と文系の両方あり、2つは大きな違いがあります。そこで、つづいては理系と文系の違いについてのご紹介です。

理系の就職先は専門分野の仕事が多い

理系の修士・博士の大学院卒業後は、研究していた専門分野に関係する企業に就職するケースが大半です。例えば、化学メーカーの研究職やエンジニアなど。ただし、専門外の職種に就職するハードルは高くなります。

文系は専門性より基礎教養を重視

文系の修士・博士は個人のスキルや実力が重視されます。例えば、さまざまな経歴の人とコミュニケーションがとれるか、生産管理や品質管理の改善を行えるかなどです。その理由は、研究の専門性がビジネスに直結しにくいため、能力や基礎教養で判断するようになったといわれています。

その他の理系・文系に違い

・研究テーマの選定
⇒理系:研究室で与えられる
⇒文系:自分で選定

・重要なもの
⇒理系:データ
⇒文系:論点

・論文の執筆期間
⇒理系:約3ヶ月
⇒文系:約8ヶ月

違いその3:勉強内容の違い

修士と博士の最後の違いは、勉強内容です。どういったことを勉強するのか詳しくお伝えいたします。修士と博士に興味のある方や、いずれ大学院に行こうと思っている方は必見ですよ。

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修士は自発的に研究に取り組み論文をまとめている

修士は実験・論文作成・講義などを日々取り組んでいます。決められた課程がありますが、少しでも多くの実績を残しておくとその後有利です。ただし、研究の合間にデータをまとめゼミの準備をし、講義の後はレポートを作成するなど、忙しい日々を送ることになります。

博士は修士よりも多くの時間をかけて研究している

博士も修士と同じく実験・論文作成・講義などを日々取り組みますが、テーマ量が多かったり内容がより高度なものであったりします。実験・解析・計算を繰り返し、研究の他にもゼミ・ディスカッション・セミナーへの参加・文献調査など、圧倒的に時間が足りないので、スケジュール管理が必須です。

修士の勉強内容
・研究中心
・授業は少ない
・修士論文を出すと修士号を得られる

博士の勉強内容
・研究中心
・授業はほとんどない
・博士論文以外に、論文・学会発表などが必要

修士・博士になるには

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修士と博士の違いをご紹介してきましたが、さらに興味が沸いてきましたか?ここで、大学院生活を送ってみたいと思われたり、どちらかを目指そうと思われたりした方に向けて、修士・博士になる手順をご紹介いたします。

情報収集や指導教員を探す

はじめに、志望する大学院の入試情報収集が必要です。それぞれの大学院の募集要項に指導可能な教員リストが掲載されているので、指導教員と指導内容を確認しましょう。5月頃行われる進学相談会や、7~11月頃に開催されるオープンキャンパスで、研究計画について相談するのもよい方法です。

研究計画をたて必要書類を揃える

つづいては、入試案内を見て研究計画を立てましょう。大学院や年度によってはTOEICのようなスコアが必要な場合があり、条件がそれぞれ違うので最新の入試案内が必要です。また、費用に関しては奨学金や授業料免除制度活用の検討する場合、ホームページや案内のパンフレットを確認してください。

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修士・博士の素晴らしさ

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ここまでで修士・博士の違いや、目指す方法などをお伝えしてきました。最後にそれぞれのメリットや素晴らしさをご紹介いたします。修士・博士になることは大変な部分が多いかと思いますが、それ以上に得るものは多いはずです。

修士は研究に専念でき高い専門性が身につく

修士は大学生時代よりも研究に時間を費やすので、高い専門性を身につけられます。また、研究の結果を学会で発表する機会があり、その分野の有識者と知り合えるでしょう。誰もが通る就職の問題については、就職先の可能性が広がります。

博士は研究で得た知識によって世界を見通す視野が広がる

博士は海外でも通用するので、自国だけにとどまらずチャンスがあればどこにでも行けます。企業へ就職の道だけではなく、研究を通して得た知識や幅広い視野を生かし、新たなビジネスを立ち上げることも可能です。

修士と博士の違いは「課程の量」や「審査の厳しさ」に違いがある

修士と博士は課程における研究・論文などの「量」や、いかに高度な実績を残すかの「審査の厳しさ」に違いがありました。自身が何を深め、どこを目指すかによって修士と博士のどちらを選ぶかが決まります。

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学問雑学

3分でわかる修士と博士の違い!就職や生涯年収への影響・勉強内容・目的などを雑学好きライターが詳しくわかりやすく解説

この記事では修士と博士の違いについてみていきます。

どちらも大学に携わる人だったり、名誉ある称号だったりというイメージがあるよな。違いはずばり大学院での課程の量のようですが、目指すものによって勉強内容・就職先が違うなど調べてみるといろいろ違いがあるみたいです。

今回はそんな大学院進学を目指す者には欠かせない称号の違いを、選択の仕方から確認しつつ、雑学好きライターの熊家と一緒に解説していきます。

ライター/熊家

現在ライターとして、さまざま分野で活動している。文学や歴史などのジャンルが得意で、これまで多くの記事を執筆してきた。この経験を生かし文学や歴史、雑学などの知識をわかりやすく解説していく。

ざっくり修士と博士の違いって何?

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「修士」と「博士」は大学院を目指している方は知っていると思いますが、中高生や短大・専門学校を在学の方は、知らない方も多いはずです。また、名前を聞いたことがあっても、詳しく説明できないという方も少なくないでしょう。

そこで今回は「修士」と「博士」の違いについて、詳しくご紹介いたします。

修士は大学院を卒業した際に得られる称号

修士は2年間大学院で専門性のある研究や、一定の実績をあげて修了すると取得できます。また、大学生のうちに自分が学びたい分野を絞り、教授に推薦をもらうと修士に進めるケースが多いです。

博士は大学院の過程を終えた人が得られる称号

博士は大学院で高度な研究や論文を発表し、5年の課程を修了すると取得できます。医学部や獣医学部を卒業した人は、博士課程に直接進むのが一般的です。また、博士課程を修了し、大学院で研究員として働く人を「ポストドクター」と呼びます。

違いその1:就職の違いは?

ざっくり修士と博士の違いをご紹介してきました。博士の方が高度な知識と技術が必要だとわかりましたね。ただ、気になるのが博士と修士では、就職に大きな違いがあるのでしょうか。次は称号によって違う就職についてご紹介いたします。

専門職では修士が有利

修士は企業の研究や開発、シンクタンクのコンサルティング業務のような専門職では有利となります。1つのことを極めてきた経験があるため、即戦力として企業に貢献できるとみなされるためです。応募する際は、専門分野の研究に関する実績をアピールしましょう。

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