
その1「入水」
水中に身を投げて自殺することを表した言葉です。水の中に入る、と書きます。「身を投げる」の1の意味との類義語ですね。ただ水遊びをするのとは違いますので、意味に注意して使いましょうね。
1.上司が失意の上入水した。
2.彼は入水して果てた。
3.彼女は橋から入水した。
2の例文のように、入水して~した、という使い方もできます。
その2「没頭」
一つのことに熱中して他を顧みないことを表した言葉です。頭を没すると書きます。物事に熱中している状態というのは、頭をそのために使っていることになるのでこの表現になるのでしょう。
1.彼は余分な脂肪を落とすため、フィットネスジムのランニングマシンで体を動かすことに没頭する。
2.彼女は試験に向けて、韓国語の勉強に没頭して取り組んでいる。
3.彼は学校を欠席してまで、太古の遺跡の研究に没頭している。
1の例文のように〇〇に没頭する、という使い方が一般的です。よく覚えておきましょう!
その3「ハマる」
こちらはよく使う表現ではないでしょうか。近年ではのめり込んでいる様子を肯定的にとらえた意味でも使います。ほかにも「はまる」という言葉には多く意味がありますが、「身を投げる」の3の意味と類似するのはこちらです。この意味で使い、「ハマる」と片仮名を使う言い方は俗語になります。
1.彼女はあるYouTuberの配信動画にハマっている。
2.息子は昆虫観察のハマりだした。
3.私が将棋にハマったきっかけは祖父です。
1の例文のように〇〇にハマる、ハマっている、といった使い方が一般的です。
その4「明け暮れる」
熱中して終始そのことをする、ある物事に没頭する、という意味の言葉です。他に、夜が明け、日が暮れることや月日が過ぎることも表します。
1.数学の勉強に明け暮れる。
2.研究に明け暮れた結果、世界に衝撃を与える発明をした。
動詞です。もう一つの意味で使うと、毎日無事に明け暮れる、などといった言い方ができます。
「身を投げる」の対義語は?
「身を投げる」の対義語にはどんなものがあるでしょうか。見ていきましょう!
その1「他殺」
他の人に殺されることという意味の言葉です。「身を投げる」の1の意味との対義語になります。
1.我々のサービスのプレミアム会員だった方が亡くなったのだが他殺だったようだ。
2.僕にとって大切な存在が他殺され、その方法や動機を警察を通して犯人に問い詰めた。
3.警察は他殺の線で捜査をしているようだ。
「他殺」という単語だけで他の人に殺されることという意味があるので、名詞的に使われるのが一般的です。
その2「退屈」
することが無くて時間を持て余すことという意味の言葉です。「身を投げる」の3の意味の対義語ですね。時間も忘れて熱中するようなことがある状態とは真逆の言葉になります。
1.便利な機能を搭載したら今度は退屈してしまった。
2.連想ゲームをして退屈をまぎらす。
3.データの登録や、履歴を見返す作業は僕にとっては退屈以外の何物でもない。
名詞的にも動詞的にも使える言葉です。会話の中では「退屈。」とだけ言うこともありますよね。
その1「throw oneself」
throwは投げる、oneselfは〇〇自身なので、〇〇自身を投げる、で「身を投げる」となります。わかりやすいですね。throw oneselfの後にoff a bridge(橋から)やinto a river(川の中へ)などをつけることもできます。
1.She threw herself into a river.
(訳:彼女は川に身を投げた。)
2.He threw himself overboard.
(訳:彼は船から身を投げた。)
overboardで船外に、船から水中に、という意味になります。
その2「become enthusiastic 」
enthusiasticで熱心な、熱狂的な、という意味になります。そこで、〇〇について熱心になる=熱中する、となるのです。「身を投げる」の3の意味の英訳ですね。
1.He becomes enthusiastic about[over] studying of Latin.
(訳:彼はラテン語の勉強に身を投げている。)
2.She becomes enthusiastic about[over] this study.
(訳:彼女はこの研究に身を投げている。)
研究にはstudyが使えますよ!
「身を投げる」を使いこなそう
この記事では「身を投げる」の意味・使い方・類語などを説明しました。複数ある意味に気をつけながら使いましょう!皆さんもぜひ身を投げて国語の勉強をしてくださいね!