この記事では確定申告の青色申告と白色申告の違いについてみていきます。

聞いただけでは色の違いで、内容がどう違うかはイメージがつかないよな。違いはずばりメリットの多さのようですが、青色か白色かによって作業内容や対象者など調べてみるといろいろ違いがあるみたいです。

今回はそんな確定申告に欠かせない青色申告と白色申告の違いを、基本から確認しつつ、文学好きのフリーランスライター熊家と一緒に解説していきます。

ライター/熊家

現在ライターとして、さまざま分野で活動している。文学や歴史などのジャンルが得意で、これまで多くの記事を執筆してきた。この経験を生かし、文学や歴史、雑学などの知識をわかりやすく解説していく。

ざっくり青色申告と白色申告の違いって何?

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副業をはじめた方やフリーランス1~2年目の方は、必ず通る確定申告。確定申告といえばややこしいイメージがありますよね。まず、押さえておくポイントは青色申告と白色申告の違いです。一緒に違いを知っていきましょう。

青色申告は手間がかかるけどメリットがいっぱい

はじめに、青色申告についてご紹介いたします。青色申告は事前に届出の必要があるうえに、帳簿が大変です。はじめてやるには、なかなか骨の折れる作業になります。しかし、特別控除で10万円か55万円、65万円を引くことができ、他にもさまざまなメリットがありますよ。

白色申告はシンプルだけどメリットは少なめ

続いて白色申告についてご紹介いたします。白色申告は事前に届出を出す必要はなく、帳簿の付け方がシンプルです。はじめて確定申告をする場合には、取り組みやすいでしょう。しかし、受けられる控除が0円でメリットは少なめです。

基本その1:控除の違いは?

ざっくりとした青色申告と白色申告の違いがわかったところで、基本的な知識として控除の違いをご紹介いたします。青か白かでお得な控除を受けられるかが決まりますよ。節税に大きく関係するので、違いをしっかりと覚えておきましょう。

青色申告には「受けられる控除がある」

青色申告は10万円・55万円・65万円のどれかの控除を受けられます(65万円控除の条件は電子申告)。65万円控除の場合、15%の税金が減りますよ。

さらに、特別控除以外にも「身内への給料を経費にでる」「10万円以上30万円未満の高額なものを経費にできる」「赤字を3年間繰り越せる」などメリットが盛りだくさんです。

\次のページで「白色申告は「受けられる控除がない」」を解説!/

白色申告は「受けられる控除がない」

青色申告と反対に、白色申告は受けられる控除がありません。以前は所得300万円未満の白色申告は帳簿をつけなくても大丈夫でしたが、平成26年からは帳簿の付け方が青色申告の10万円控除とほぼ同じになりました。ですので、控除が0円なうえに帳簿の手間はほぼ同じとなるので、青色申告がお得ですね。

・白色申告(届出必要なし)控除0円⇒帳簿が簡単
・青色申告10万円控除(届出必要あり)⇒帳簿が簡単
・青色申告55万円控除(届出必要あり)⇒帳簿が大変
・青色申告65万円控除(届出必要あり)⇒帳簿&電子申告が大変

基本その2:提出する書類の違い

続いての基本的な知識は、提出する書類の違いです。青色申告・白色申告のどちらを申告するにも書類が必要ですが、書類の種類が違います。「うっかり間違えて1からやり直し」なんてことにならないよう覚えておきましょう。

青色申告「青色申告決済書&確定申告書B」

青色申告は「青色申告決済書」「確定申告書B」の2つの書類を提出します。この2つは税務署の窓口で貰うか、国税庁のHPからダウンロードできますよ。また、確定申告書Bは国税庁のHPにある「確定申告書等作成コーナー」で入力して作る方法もあります。

白色申告「確定申告書Aor確定申告書B」

白色申告は「確定申告書A」「確定申告書B」のどちらかの書類を提出します。確定申告書Aは会社員やパート勤務の方が使用し、確定申告書Bを使用するのは個人事業主です。つまり、副業かフリーランスかで書類が分けられています。

基本その3:提出方法の違い

最後の基本的な知識として、提出方法の違いをご紹介いたします。書類の作成が完成しましたら、あとは提出するだけですね。提出方法は3つあるので、やりやすい方法をお選びいただけたらと思います。一緒に見ていきましょう。

\次のページで「これは青色も白色も同じ!「税務署に電子申告or持参or郵送」」を解説!/

これは青色も白色も同じ!「税務署に電子申告or持参or郵送」

実は、提出方法は青色申告も白色申告も同じです。方法はすべて税務署へ「電子申告」「持参」「郵送」となります。電子申告は65万円控除ができ一番お得で、持参は手渡しなので不備があればその場で指摘してもらえますよ。郵送の場合は、混雑の心配がありません。お好みの方法をお選びいただけます。

副業するときに気をつけることは?

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副業の方も確定申告をしなければ、ペナルティが発生します。会社にバレたくない方や、そこまで金額をまだ稼げていないという方もいるでしょう。ここでは、副業での確定申告で、気をつけることをご紹介いたします。

年収20万円以上になる場合は注意!

副業で得られる所得が20万円以上になる場合は、年末調整を受けられる会社員であっても確定申告をしなければなりません。副業とはブログ・株式投資・FX・アルバイトなどです。自分は大丈夫と思い込まず、年収を確認し必要な場合は確定申告をしましょう。

副業が会社にバレる一番の原因は住民税!

副業が会社にバレたくないという方も少なくありません。言わなければ大丈夫と思っていると危険です。確定申告を行うと、前年の所得合計額をもとに決定された住民税額が会社に通知されます。

バレないためには、確定申告書の「住民税に関する事項」において、徴収方法を「自分で納付」にすればOKです。

自分はどっち?青色申告・白色申告の対象者ってどういう人?

青色申告と白色申告について、詳しく知っていただけたかと思います。あとは自分がどちらを選べばよいのか、対象者は決まっているのかが気になりますよね。わかりやすく分けられているので、一緒に知っていきましょう。

\次のページで「青色申告対象者は「規定の所得があり青色申告の承認を受けた人」」を解説!/

青色申告対象者は「規定の所得があり青色申告の承認を受けた人」

青色申告の対象者は、「不動産所得・事業所得・山林所得があり、青色申告の承認を受けた人」です。自身がどの所得に当てはまるのか、事前に知っておく必要があります。また、事前の届け出として「開業届」と「青色申告承認申請書」を提出が必要です。

白色申告対象者は「青色申告の承認を受けていない人」

白色申告の対象者は、シンプルに「青色申告の承認を受けていない人」です。はじめて確定申告をする方や、帳簿付けが苦手な方、または青色申告の承認が間に合わなかった方などが当てはまります。最初は白色申告で慣れてから、翌年は青色申告するという方法もよいですね。

「不動産所得」は所有する不動産を活かした事業によって発生する収入で、「事業所得」は、農業・漁業・製造業・卸売業・小売業・サービス業・その他の事業によって発生する収入のことです。また、「山林所得」は所有している山林や木を伐採して譲渡、または伐採せず木が立ったままで譲渡して得た収入となります。

確定申告がわからないとき

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ネットや書籍を使って確定申告を勉強していても、わからないことが多いと思います。そんなとき誰を頼ればよいのでしょうか。

最後に確定申告についての質問・相談場所についてご紹介いたします。すべて1人で抱え込まなくても大丈夫ですよ。

税理士に相談しよう!

相談できる心強い味方といえば税理士です。有料になりますが相談に乗ってもらえて、細々とした部分のチェックが入ります。また、税理士の見つけ方はHP検索や知人の紹介などさまざまですが、最近ではtwitterやFacebookなどSNSをしている税理士もいるので参考にしてみてください。

相談会に参加しよう!

確定申告初心者にとって、さらに嬉しいサポートは無料の相談会です。2月以降、税理士と税務署が組んで「確定申告相談会」を行います。開催日については、最寄りの税務署に問い合わせてみましょう。事前予約が必要な場合があります。

青色申告・白色どちらも手間はほぼ同じなので、メリットの多い青色申告がおすすめ!

青色申告・白色申告どちらも手間はほぼ同じなので、メリットの多い青色申告がおすすめです。さらに言えば、特別控除65万円の電子申告をしてください。

青色申告は難しいと思われるかもしれませんが、会計ソフトがあれば自動で計算してくれますし、わからないときは相談場所もあります。難しく考えすぎず、青色申告で節税対策をしましょう。

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社会雑学

3分でわかる青色申告と白色申告の違い!確定申告の基本や副業・年収で気を付けることなどフリーランスライターがわかりやすく解説

この記事では確定申告の青色申告と白色申告の違いについてみていきます。

聞いただけでは色の違いで、内容がどう違うかはイメージがつかないよな。違いはずばりメリットの多さのようですが、青色か白色かによって作業内容や対象者など調べてみるといろいろ違いがあるみたいです。

今回はそんな確定申告に欠かせない青色申告と白色申告の違いを、基本から確認しつつ、文学好きのフリーランスライター熊家と一緒に解説していきます。

ライター/熊家

現在ライターとして、さまざま分野で活動している。文学や歴史などのジャンルが得意で、これまで多くの記事を執筆してきた。この経験を生かし、文学や歴史、雑学などの知識をわかりやすく解説していく。

ざっくり青色申告と白色申告の違いって何?

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副業をはじめた方やフリーランス1~2年目の方は、必ず通る確定申告。確定申告といえばややこしいイメージがありますよね。まず、押さえておくポイントは青色申告と白色申告の違いです。一緒に違いを知っていきましょう。

青色申告は手間がかかるけどメリットがいっぱい

はじめに、青色申告についてご紹介いたします。青色申告は事前に届出の必要があるうえに、帳簿が大変です。はじめてやるには、なかなか骨の折れる作業になります。しかし、特別控除で10万円か55万円、65万円を引くことができ、他にもさまざまなメリットがありますよ。

白色申告はシンプルだけどメリットは少なめ

続いて白色申告についてご紹介いたします。白色申告は事前に届出を出す必要はなく、帳簿の付け方がシンプルです。はじめて確定申告をする場合には、取り組みやすいでしょう。しかし、受けられる控除が0円でメリットは少なめです。

基本その1:控除の違いは?

ざっくりとした青色申告と白色申告の違いがわかったところで、基本的な知識として控除の違いをご紹介いたします。青か白かでお得な控除を受けられるかが決まりますよ。節税に大きく関係するので、違いをしっかりと覚えておきましょう。

青色申告には「受けられる控除がある」

青色申告は10万円・55万円・65万円のどれかの控除を受けられます(65万円控除の条件は電子申告)。65万円控除の場合、15%の税金が減りますよ。

さらに、特別控除以外にも「身内への給料を経費にでる」「10万円以上30万円未満の高額なものを経費にできる」「赤字を3年間繰り越せる」などメリットが盛りだくさんです。

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