この記事ではアコースティックギターとクラシックギターの違いについてみていきます。両方とも似たような形をしていて、楽器初心者には違いが分かりにくいよな。

音楽通の間では、アコースティックギターは略して「アコギ」、クラシックギターは略して「クラギ」と呼ばれているらしいのです。まずはここから押さえておくと、初心者脱却の一歩になりそうです。

他にも弦の材質や音色、使用されるジャンルにも違いがあるようだから、アコギとクラギ両方の演奏経験がある音楽クリエイターのishkaと一緒に勉強していきます。

ライター/ishka

会社員兼WEBライター兼音楽クリエイター。高校生の頃はバンド活動に専念し、大学生からはDAWを使ったソロの音楽制作を始める。現在は「あなたの人生にBGMを。」をテーマに、日々楽曲制作に奮闘中。

アコギとクラギの違いはざっくりコレ

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まずは、ざっくりとアコースティックギタークラシックギターの違いについて解説です。桜木先生が仰っていたように、アコースティックギターとクラシックギターはそれぞれ「アコギ」、「クラギ」と呼ばれています。この記事でもその略称を使っていくので、この機会にぜひ覚えましょう!

アコギとクラギの違いをまとめると、以下のようになります。

◆アコースティックギター
・弦がスチール製
・クラギに比べ、ネックが細い
・クラギに比べ、音がシャープで硬い
・弾き語りでよく使われている
・ポップスを中心に幅広いジャンルで使われている
・初心者向け

◆クラシックギター
・弦がナイロン製
・アコギに比べ、ネックが太い
・アコギに比べ、音が柔らかい
・ソロ弾きや合奏でよく使われている
・クラシック音楽やラテン系の音楽でよく使われる
・中級者向け

アコギとクラギの弦の違い

では詳細に入っていきます。まずはアコギとクラギの弦の材質についてです。アコギの弦は硬いスチール製、クラギの弦は柔らかなナイロン製となっております。

アコギの弦はスチール製

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アコギの弦はスチールで出来ております。硬い弦のため、シャープでキレのある音色を奏でるのが特徴です。弦を弾くときは、ピックと呼ばれる道具を使うことが多いですが、弦を1本ずつ滑らかに奏でるアルペジオという奏法をする場合は、指で弾くこともあります。

クラギの弦はナイロン製

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クラギの弦はナイロンで出来ております。そのため、アコギに比べて、柔らかな音色を出すのが特徴です。弦が柔らかいと弾いたときの弦の振れ幅が大きいため、ネックと呼ばれるギターの棹が太めに設計されております。

また、アコギはピックを使って弾くことが多いのに対し、クラギは指で演奏するケースが多いです。

\次のページで「弦の交換方法も異なる」を解説!/

弦の交換方法も異なる

アコギとクラギでは弦の交換方法も少し異なり、アコギよりもクラギの方が少し難しいです。アコギはボディにブリッジピンという弦を抑えるパーツが付いているので、そこに弦を引っ掛ける取り付け方となります。対してクラギは、ボディにブリッジピンがないため、弦をブリッジに直接巻きつける取り付け方です。

またヘッドについているペグ(糸巻き)の向きの違いで、アコギとクラギを見分けることが可能で、ペグがヘッドに対して横についているのがアコギで、縦についているのがクラギになります。

アコギとクラギが使われる場面

続いて、アコギとクラギがそれぞれどのような場面で使われているのか解説していきます。

アコギがよく使われる場面は、弾き語りやバンド演奏などです。対してクラギは、ソロ弾きや合奏で使われることが多いですね。それぞれ見ていきましょう。

アコギは弾き語りに使われることが多い

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アコギが多く使われる場面として、弾き語りがあります。音楽はコード(和音)の繋がりで構成されていますが、アコギはそのコードを奏でるのピッタリな楽器だからです。よって歌の伴奏として、アコギを使うケースがよく見られます。YouTubeなどにある「歌ってみた」などの動画でも、よく使われていますね。

また、シンガーソングライターと呼ばれるアーティストの中にも、アコギを弾きながら歌っている方が多くいらっしゃいます。

クラギはソロ弾きや合奏に使われることが多い

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クラギはソロ弾きや合奏で使われることが多いです。ソロ弾きはソロギターとも呼ばれ、曲のメロディパートと伴奏パートをギター1本で1人演奏することを指します。1人で全て簡潔させるため、上級者向けの演奏手法となりますね。

クラギを使用して合奏をすることもあり、これはメロディパートと伴奏パートで役割を分けて、複数名で演奏するスタイルです。小中学校の音楽の授業などで取り入れられることも多いようですね。

\次のページで「音楽ジャンルの違い」を解説!/

音楽ジャンルの違い

次に、アコギとクラギはそれぞれどのような音楽ジャンルでよく使用されているのか見ていきます。アコギは汎用性が高く、幅広いジャンルで使用されているギターです。対してクラギは、王道としてクラシック音楽でよく用いられるギターになります。他にもボサノバタンゴフラメンコといったラテン音楽にもよく使用されているんですよ。

アコギは幅広いジャンルで使われている

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アコギはその汎用性の高さから、ポップスロックブルースフォークといった幅広いジャンルの音楽で使用されています。その中でも特に、フォークソングとの相性が高いことで有名です。アコースティックギターはフォークギターとも呼ばれており、これは1960年代後半から始まったフォークソングブームが関係しています。この時代から、シンガーソングライターがアコギを片手に弾き語りをするスタイルが流行しました。そんなフォークソングから進化を遂げ、様々なジャンルでアコギを使用した弾き語りが行われるようになりました。

クラギの王道はクラシック

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クラギはクラシックギターの略である通り、王道のジャンルはクラシック音楽です。しかしその他にもラテン系の音楽によく使用されており、ボサノバタンゴフラメンコの音楽でよく耳にします。また日本では、演歌でクラギを取り入れることが多いんです。

クラギはアコギに比べて得意なジャンルに偏りがありますが、時代の変化とともにクラギの使われ方も変化しており、クラギを取り入れたポップスやロックも誕生しています。

初心者向けなのはどっち?

最後に、どちらが初心者に向いているのか見ていきしょう。楽器初心者で、とりあえずギターを始めてみたいという方はアコースティックギターがオススメ!その理由を解説していきます。

初心者向けなのはアコギ

全くのギター初心者の方は、アコギから始めることをおすすめします。理由としては以下の3つです。

・アコギはネックが細く、握りやすい
・アコギは基本的なコード弾きに向いている
・アコギは幅広いジャンルの音楽に適しているので、自分の嗜好に合いやすい

アコギはクラギに比べ、ネックが細くなっています。始めのうちは、コードを弾くための手先の動かし方に慣れる必要があるので、握りやすいアコギがオススメです。またアコギは弾き語りで多く使われているように、コードを弾いて伴奏するスタイルにうってつけの楽器ですので、まずはコードの押さえ方を覚えることが上達への近道ですよ!さらに幅広いジャンルに合わせられるギターなので、自分の好きな楽曲を見つけやすいのも良い点ですね。

なぜクラギは初心者向けではないのか

クラギがアコギより初心者向けでない理由は以下の2つです。

・ネックが太いため、コードが押さえにくい
・弦の交換が難しく面倒

クラギはアコギに比べて、ネックが太く設計されています。よって初心者の場合は、弦をうまく押さえられず綺麗な音色を出しにくいことも。またギターは長く使っていると、弦の交換をすることがあります。クラギは弦の交換方法が少し複雑なため、それが面倒に感じてしまい、そのまま弾かなくなってしまうケースもあるようです。

しかし「クラギでソロ弾きをしたい!」という方は、もちろんクラギから始めてもOKですよ!

アコギとクラギの境界は無くなってきている

アコースティックギターとクラシックギターの違いについて話してきましたが、実は昔に比べて、アコギとクラギが使用される場面の境界線は無くなってきています。

ポップスやロック、ブルースでもクラギを使うアーティストが増えてきており、音楽も多様化してきているんですね。

初心者の方がアコギやクラギを始める際には、自分にはどちらのギターが合うのかを考え、間違えて購入しないように注意をしていただければと思います。

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3分でわかるアコースティックギターとクラシックギターの違い!初心者向けなのは?見分け方は?役割は一緒?音楽クリエイターが分かりやすくわかりやすく解説!

この記事ではアコースティックギターとクラシックギターの違いについてみていきます。両方とも似たような形をしていて、楽器初心者には違いが分かりにくいよな。

音楽通の間では、アコースティックギターは略して「アコギ」、クラシックギターは略して「クラギ」と呼ばれているらしいのです。まずはここから押さえておくと、初心者脱却の一歩になりそうです。

他にも弦の材質や音色、使用されるジャンルにも違いがあるようだから、アコギとクラギ両方の演奏経験がある音楽クリエイターのishkaと一緒に勉強していきます。

ライター/ishka

会社員兼WEBライター兼音楽クリエイター。高校生の頃はバンド活動に専念し、大学生からはDAWを使ったソロの音楽制作を始める。現在は「あなたの人生にBGMを。」をテーマに、日々楽曲制作に奮闘中。

アコギとクラギの違いはざっくりコレ

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まずは、ざっくりとアコースティックギタークラシックギターの違いについて解説です。桜木先生が仰っていたように、アコースティックギターとクラシックギターはそれぞれ「アコギ」、「クラギ」と呼ばれています。この記事でもその略称を使っていくので、この機会にぜひ覚えましょう!

アコギとクラギの違いをまとめると、以下のようになります。

◆アコースティックギター
・弦がスチール製
・クラギに比べ、ネックが細い
・クラギに比べ、音がシャープで硬い
・弾き語りでよく使われている
・ポップスを中心に幅広いジャンルで使われている
・初心者向け

◆クラシックギター
・弦がナイロン製
・アコギに比べ、ネックが太い
・アコギに比べ、音が柔らかい
・ソロ弾きや合奏でよく使われている
・クラシック音楽やラテン系の音楽でよく使われる
・中級者向け

アコギとクラギの弦の違い

では詳細に入っていきます。まずはアコギとクラギの弦の材質についてです。アコギの弦は硬いスチール製、クラギの弦は柔らかなナイロン製となっております。

アコギの弦はスチール製

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アコギの弦はスチールで出来ております。硬い弦のため、シャープでキレのある音色を奏でるのが特徴です。弦を弾くときは、ピックと呼ばれる道具を使うことが多いですが、弦を1本ずつ滑らかに奏でるアルペジオという奏法をする場合は、指で弾くこともあります。

クラギの弦はナイロン製

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クラギの弦はナイロンで出来ております。そのため、アコギに比べて、柔らかな音色を出すのが特徴です。弦が柔らかいと弾いたときの弦の振れ幅が大きいため、ネックと呼ばれるギターの棹が太めに設計されております。

また、アコギはピックを使って弾くことが多いのに対し、クラギは指で演奏するケースが多いです。

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