

端的に言えば雑魚の魚交じりの意味は「大物の中に小物が混じっていること」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
漢検準一級を保有しており言葉に詳しいたきじを呼んだ。一緒に「雑魚の魚交じり」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/たきじ
国立大学卒、漢検準一級保有のライター。高校時代の得意科目は国語と英語。漢字の意味やことわざ、熟語が好きで、新しい言葉を覚えるのが得意。
「雑魚の魚交じり」の意味や語源・使い方まとめ

「雑魚の魚交じり」ということわざをご存知でしょうか。「魚」の漢字が2つ入っていてなんともおもしろそうな言葉ですね。「雑魚」という言葉は日常でもよく使われますが、ことわざ全体ではどのような意味になるのでしょうか。
それでは早速「雑魚の魚交じり」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。
「雑魚の魚交じり」の意味は?
「雑魚の魚交じり」には、次のような意味があります。
1.小物が大物の中に交じっていること。
2.能力にふさわしくない地位にいることなどのたとえ。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「雑魚の魚交じり」
「雑魚の魚交じり」の読み方は「ざこのととまじり」です。「雑魚」(ざこ)は小魚、「魚」(とと)は大きな魚を表していることから小物が大物の中に交じっていることをたとえたことわざになります。「とと」という読み方はさかなをいう幼児語から来ており特殊な読み方ですが、このことわざに限って言えば「魚」を「うお」や「ぎょ」とは読まないため注意が必要です。
また転じて能力にふさわしくない地位にいることのたとえとしても使われるので合わせて覚えておきましょう。
「雑魚の魚交じり」の語源は?
次に「雑魚の魚交じり」の語源を確認しておきましょう。
「雑魚の魚交じり」は江戸時代の滑稽本、『飛花落葉』(ひからくよう)の中の一節で使われたことが由来です。のちに類義語は紹介しますが、「海老の鯛交じり」(えびのたいまじり)や「ちりめんじゃこも魚交じり」(ちりめんじゃこもととまじり)など似たような表現で同じ意味のことわざも複数存在しています。
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