
「同じ轍を踏む」「馬鹿の一つ覚え」
今回対義語として挙げるのは、「同じ轍を踏む」です。「轍」とは\地面などに刻まれた車輪の溝のことで、後続の車はこれに車輪を捉われやすくなります。つまりこの言葉の意味は「同じ失敗を繰り返す」です。
対義語は数学で言うところの逆、裏、対偶のような考え方や、部分否定や全否定といった考え方のどれを適用するかによって広い幅を持ちます。今回は「失敗から学ばない」という視点で「同じ轍を踏む」という言葉を紹介しました。
別の例としては、「同じことを繰り返すばかりでは上手にならない」と言う意味の言葉として、「馬鹿の一つ覚え」という言葉も対義語と見ることができるでしょう。いずれにしてもどのような視点で言葉と向き合うかによって様々な発見がありますよ。
「下手は上手のもと」の英訳は?

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下手は上手のもとの英訳は何でしょうか。実はこの言葉の英語をご存じの方は多いと思われます。と言うのもこの言葉の英訳はとある偉人の言葉と共に目にする機会が多いからです。
それでは早速英訳を確認しましょう。
「Failure teaches success.」
「Failure teaches success.」は直訳すると「失敗は成功を教えてくれる」です。とってもシンプルで覚えやすいですね。
失敗と成功という言葉に関連する偉人として有名な方はエジソンでしょう。エジソンは多くの失敗をしましたが、それはすなわち多くの挑戦を実践し、失敗にめげることなく成功まで漕ぎ着けたということを意味しています。その為、エジソンが残したとされる言葉の多くに失敗との向き合い方が登場するのも納得ですね。
一例としては「I have not failed. I’ve just found 10,000 ways that won’t work.」などは耳にしたこともある方も多いのではないでしょうか。エジソンにかかわらず失敗と成功に関する格言には格好良いものや深みがあり思わず唸ってしまうものが多数ありますから、この機会にいくつか憶えてみてください。
「下手は上手のもと」を使いこなそう
この記事では「下手は上手のもと」の意味・使い方・類語などを説明しました。
ことわざは得てして当たり前のことを表すものです。それをシンプルに表現するか、比喩的に表現するか、はたまた故事や物語から成り立ったかによって全く違った様相を呈します。
また、今回の「下手は上手のもと」は世界的に不変の事実ともいえるので、英語での類義語を調べるのも面白いですよ。更にはドイツ語で「Übung macht den Meister.」という言葉があります。直訳すると「練習が名人を作る」であり、シンプルに下手は上手のもとのドイツ語バージョンですね。英訳も有名な場合にはこのような変化球を使ってみてはいかがでしょうか。
それでは良い言葉の日々を。