今回は「薄力粉 中力粉 強力粉」の違いについて解説していきます。

まず大前提ですが「薄力粉 中力粉 強力粉」は全て小麦粉のこと。小麦粉料理によってもパンや麺、それぞれ食感が異なるよな。「薄力粉 中力粉 強力粉」の違いはそこにヒントがあると言いても過言ではないぞ。そこで今回は「薄力粉 中力粉 強力粉」の違いに加えそれぞれの特徴と用途を雑学大好き現役大学生ライターmmQnと一緒に解説していきます。

ライター/mmQn

雑学大好きの現役大学生mmQn。普段から料理をするのが大好きで、食に関する雑学は得意分野。料理経験も活かしわかりやすく解説する。

薄力粉・中力粉・強力粉の違いはグルテン含有量!

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小麦粉は特性の違いによって「薄力粉 中力粉 強力粉」に分類されており、料理によってその使い分けがなされています。例えば、パンやピザのように弾力のある仕上がりを求めるような場合は「強力粉」。スポンジケーキのようなふんわりとした柔らかい仕上がりを求める場合は「薄力粉」を一般的に使用します。

結論を申しますと、「薄力粉 中力粉 強力粉」の違いは「グルテン含有量」にあり、それぞれのグルテン含有量は多い順に「強力粉>中力粉>薄力粉」です。

グルテンとは?

グルテンとは小麦に含まれるタンパク質のこと。「グルテニン」と「グリアジン」という2種のタンパク質が水を含んで絡み合うことでグルテンが生み出されます。私たちが普段食べているうどんやパスタ、パンにあるもちもちとした弾力性や粘り気はこの「グルテン」によるものです。

一方、グルテンは体質によって消化不良や便秘を引き起こす可能性があるという側面も持っており「グルテンフリー(グルテンを取り入れない)」な食事によって得られる健康効果も注目されています。

グルテンフリーは健康効果あり!?

上述した通り、グルテンはもちもちとした弾力性を生み出す一方で消化不良や便秘など悪影響を及ぼす可能性も指摘されており、近年ではグルテンフリーな食事を心がける人も増えています。グルテンフリーな食事をすることで得られるメリットとしては、ダイエット効果便秘や下痢の解消肌トラブルの改善などです。

ただダイエット効果に関してはグルテンとの直接的な関係はなく、糖質や脂質を多く含む小麦の摂取を控えることによるカロリー制限から期待される効果になります。また、グルテンによる影響は個々人の体質によるため、グルテンフリーがもたらす効果には個人差があることを把握しておきましょう。

それぞれの特徴と見分け方

では、グルテン含有量が異なる「薄力粉 中力粉 強力粉」はそれぞれどんな特徴があり、どんな料理に適するのかその用途、代表的な料理について解説していきます。

1. 薄力粉

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まず薄力粉についてです。薄力粉は中力粉や強力粉と比較して店頭で見受けられることが多く、料理に使用する頻度が一番に多いと言っても過言ではありません。なので以下の薄力粉の特徴と用途をしっかり把握し料理に活かしていきましょう。

\次のページで「特徴:ふんわり柔らかい仕上がり」を解説!/

特徴:ふんわり柔らかい仕上がり

薄力粉は3種の中でグルテンの含有量が最も少ない小麦粉。そのグルテン含有量は約7%で、中力粉、強力粉と比較して粘り気ができにくく、ふんわりと柔らかく軽い仕上がりになるのが大きな特徴です。また、薄力粉は粒子が細かいためダマになりやすく、使用する際はふるいをかけるのが調理のポイントになります。

用途:洋菓子類や天ぷらの衣

ふんわりと柔らかい仕上がりが得意な薄力粉は、洋菓子類や天ぷらの衣に使用するのが適しています。洋菓子類のレシピで小麦粉と記載されている場合は薄力粉を使用すれば問題ありません。天ぷらを作る際も同様に、天ぷら粉を切らしていた場合は薄力粉で代用しましょう。

薄力粉を使う代表的な料理は?

薄力粉の代表料理は下記の通りですが、確かにどれも「ふんわり」もしくは「サクッ」とした食感の料理が多いですね。ちなみに薄力粉は英語で「Cake flour」と表記されることもありお菓子類で使用するのに適しているのが良くわかります。

・ケーキ

・クッキー

・ムニエル

・お好み焼き

・天ぷらの衣

2. 中力粉

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続いて中力粉についてです。中力粉は英語で「medium‐strength flour」と表記されることもあり、薄力粉と強力粉の中間の性質をもつ小麦粉になります。以下、その特徴と用途を見ていきましょう。

特徴:適度なもちもち食感/コシを生み出す

中力粉のグルテン含有量は約9%と薄力粉、強力粉の中間の値。ふんわりとした食感だけでなく、適度にもちもちとした食感・コシを生み出すのが特徴です。

\次のページで「用途:うどん」を解説!/

用途:うどん

主な用途例としてはうどんが挙げられます。適度なもちもち食感やコシを生み出す中力粉はうどん作りに最適。現在では「うどん粉」というのも販売されおり、中力粉とほぼ同様の小麦粉の配合、特徴を生み出します。

中力粉を使う代表的な料理は?

中力粉を使う代表的な料理は下記の通り。上述したようにもちもちとコシのある食感が必要なうどんをはじめ、食べ応えのあるお菓子類を作るのに適していると言えます。またパン類の中でも、蒸しパンのような「しっとり」しつつ「もちもち」とした食感を必要とするパンは中力粉を使用するのがおすすめです。

・うどん

・ドーナツ

・かりんとう

・クラッカー

・蒸しパン

3. 強力粉

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最後に強力粉についてです。強力粉は、かなりの料理通もしくは料理が大好きな方でないと使用する頻度が少ない小麦粉と言えるでしょう。ぜひ以下で解説する特徴や用途を理解し、強力粉を使用する料理にも挑戦してみてください。

特徴:もちもちとした食感と粘り気を生み出す

強力粉のグルテン含有量は約12%と、小麦粉の中一番多く含まれておりもちもちとした食感を生み出すのが大きな特徴です。

用途:パン類

強力粉の用途としては、主にパン類やたんぱく質量の多い中華麺にも用いられることが多いです。ちなみに強力粉は英語で「Bread flour」と表記されることもあり、パン類の調理に向いていることがよくわかります。

強力粉を使う代表的な料理は?

強力粉を使う代表的な料理は下記の通り。麺類やパン類、ピザなどガッツリとした腹持ちの良い主食系に使用されるているのが多く、ご家庭で一からつくるのには難易度が高いのがよくわかりますね。

\次のページで「代用はできる?」を解説!/

・麺

・パン

・ピザ

・打ち粉

・スコーン

代用はできる?

基本的に薄力粉、中力粉、強力粉はそれぞれ代用し合うことが可能。ですが、料理によって求める食感や仕上がりが異なるので上述した「薄力粉、中力粉、強力粉」それぞれの特徴をしっかり把握しておきましょう。以下では、米粉や天ぷら粉などその他粉類を紹介しながらおすすめの代用品について解説していきます。

薄力粉と代用できるのは「天ぷら粉」

薄力粉を使用する料理の特徴としては、ふんわりとした軽い仕上がり。グルテンによるもちもち食感や粘り気は好みません。なので、グルテン含有量が少ない「天ぷら粉」を代用するのがおすすめです。天ぷら粉は小麦粉をベースに卵粉やベーキングパウダーなどが配合されている点で薄力粉と異なりますが、グルテン含有量が少ないので天ぷらのみならず菓子類の代用にも適しています。

中力粉と代用できるのは「うどん粉」「薄力粉と強力粉のブレンド」

そもそも中力粉は強力粉や薄力粉と比較して店頭で見受けられないことも多いです。そんな時は薄力粉と強力粉を購入し、それらをブレンドすることで中力粉として代用できます。ただし、配合時にはグルテン含有量に気をつけながら調整しましょう。また、うどん作りに用いられる「うどん粉」を中力粉として代用しても問題ありません。

強力粉と代用できるのは「米粉」

強力粉を使用する料理の特徴は「もちもち」食感。代用するにはその食感を再現する必要があります。以上を考慮した上でおすすめの代用品は「米粉」です。米粉はそもそも小麦ではないのでグルテンは含まれていませんが、お米特有の「もちもち」感は強力粉を使用した際の食感を一番に再現することができるでしょう。

「薄力粉 中力粉 強力粉」それぞれの特徴・仕上がりを理解して料理に活用しよう!

結論、「薄力粉 中力粉 強力粉」の違いは「グルテン含有量」にあります。グルテンとは、小麦粉に含まれるタンパク質「グルテニン」と「グリアジン」が水を含んで絡み合ってできるもので、その含有量の大小は「強力粉>中力粉>薄力粉」です。私たちが普段食べているパンや麺のコシやもちもちの食感はこの「グルテン」によってもたらされており、料理によって「薄力粉 中力粉 強力粉」の使い分けがなされます。

ぜひこの記事を通じて「薄力粉 中力粉 強力粉」の違いや仕上がりの特徴を把握し料理に活かしましょう。

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雑学食べ物・飲み物

薄力粉・中力粉・強力粉の違いはグルテン含有量!特徴や用途・代用について雑学大好き現役大学生がわかりやすく解説

今回は「薄力粉 中力粉 強力粉」の違いについて解説していきます。

まず大前提ですが「薄力粉 中力粉 強力粉」は全て小麦粉のこと。小麦粉料理によってもパンや麺、それぞれ食感が異なるよな。「薄力粉 中力粉 強力粉」の違いはそこにヒントがあると言いても過言ではないぞ。そこで今回は「薄力粉 中力粉 強力粉」の違いに加えそれぞれの特徴と用途を雑学大好き現役大学生ライターmmQnと一緒に解説していきます。

ライター/mmQn

雑学大好きの現役大学生mmQn。普段から料理をするのが大好きで、食に関する雑学は得意分野。料理経験も活かしわかりやすく解説する。

薄力粉・中力粉・強力粉の違いはグルテン含有量!

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小麦粉は特性の違いによって「薄力粉 中力粉 強力粉」に分類されており、料理によってその使い分けがなされています。例えば、パンやピザのように弾力のある仕上がりを求めるような場合は「強力粉」。スポンジケーキのようなふんわりとした柔らかい仕上がりを求める場合は「薄力粉」を一般的に使用します。

結論を申しますと、「薄力粉 中力粉 強力粉」の違いは「グルテン含有量」にあり、それぞれのグルテン含有量は多い順に「強力粉>中力粉>薄力粉」です。

グルテンとは?

グルテンとは小麦に含まれるタンパク質のこと。「グルテニン」と「グリアジン」という2種のタンパク質が水を含んで絡み合うことでグルテンが生み出されます。私たちが普段食べているうどんやパスタ、パンにあるもちもちとした弾力性や粘り気はこの「グルテン」によるものです。

一方、グルテンは体質によって消化不良や便秘を引き起こす可能性があるという側面も持っており「グルテンフリー(グルテンを取り入れない)」な食事によって得られる健康効果も注目されています。

グルテンフリーは健康効果あり!?

上述した通り、グルテンはもちもちとした弾力性を生み出す一方で消化不良や便秘など悪影響を及ぼす可能性も指摘されており、近年ではグルテンフリーな食事を心がける人も増えています。グルテンフリーな食事をすることで得られるメリットとしては、ダイエット効果便秘や下痢の解消肌トラブルの改善などです。

ただダイエット効果に関してはグルテンとの直接的な関係はなく、糖質や脂質を多く含む小麦の摂取を控えることによるカロリー制限から期待される効果になります。また、グルテンによる影響は個々人の体質によるため、グルテンフリーがもたらす効果には個人差があることを把握しておきましょう。

それぞれの特徴と見分け方

では、グルテン含有量が異なる「薄力粉 中力粉 強力粉」はそれぞれどんな特徴があり、どんな料理に適するのかその用途、代表的な料理について解説していきます。

1. 薄力粉

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まず薄力粉についてです。薄力粉は中力粉や強力粉と比較して店頭で見受けられることが多く、料理に使用する頻度が一番に多いと言っても過言ではありません。なので以下の薄力粉の特徴と用途をしっかり把握し料理に活かしていきましょう。

\次のページで「特徴:ふんわり柔らかい仕上がり」を解説!/

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