この記事では「弊社」と「当社」の違いについてみていきます。

2つともビジネスシーンでよく使う言葉です。端的に言えばどちらも「自分の会社」を意味する言葉のようですが、状況や相手によって使い方などが違うなど調べてみるといろいろと違いがあるみたいです。

今回は、そんなビジネスシーンでは欠かせない言葉の違いを、それぞれの意味から確認しつつ、大手インフラ企業で現役営業マンのTAKAHIROと一緒に解説していきます。

ライター/TAKAHIRO

大手インフラ企業に勤めている現役営業マンで、現在はライターとしても活動している。8年間の営業経験をもとにビジネス関連の解説が得意。

「弊社」と「当社」の意味の違いは?

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「弊社」「当社」という言葉の正しい意味を知っていますか?ビジネスシーンでは必ず使われる言葉ですよね。もしかすると意味を勘違いして使っている方もいるのではないでしょうか。それでは早速「弊社」「当社」の意味をみていきましょう。

「弊社」と「当社」の意味はどちらも「自分の会社」

ビジネスの場において、「弊社」と「当社」はどちらも「自分の会社」を指すときに使う言葉です。ニュアンスや使用シーンが大きく異なるため、使い方を間違わないためにも「弊社」「当社」のそれぞれの意味の違いをみていきましょう。

「弊社」は謙譲語で「当社」は丁寧語

「弊社」という言葉は謙譲語です。謙遜の意味を持っており、社外の相手に対して「自分の会社」のことをへりくだって表現する言葉になります。

また、「当社」という言葉は丁寧語です。「弊社」と同様に「自分の会社」を表す言葉ですが、社内もしくは競合他社などで相手との関係に上下関係がなく対等である場合に使用します。

もし、社外に対してどちらを使えば良いか迷った場合は、「弊社」を使っておけば無難でしょう。

「弊社」と「当社」の使い分け方

それぞれの言葉の意味が理解できたところで、次に「弊社」と「当社」のより具体的な使い分け方についてみていきましょう。

\次のページで「社内の会話で使う場合は?」を解説!/

社内の会話で使う場合は?

社内の人との会話では、「自分の会社」のことをへりくだって話す必要がないため、基本的には「当社」を使います。ですので、社内の人に対して「弊社」という言葉を使うことはありません。意外と混同して使っている方が多いですが、「弊社」は社外に対してのみ使用する言葉と覚えておきましょう。

社外の会話で使う場合は?

社外の方との会話では、基本的には「弊社」を使います。特に謝罪などの場面においては、へりくだった表現の「弊社」を使わなければ失礼に受け取られる可能性があるかもしれません。ただし、プレゼンテーションのように競合他社と競うような場面やホームページ、会社案内などで自社の会社のことを説明するような場面では、「当社」を使うことが多いです。

メールなどの文書で使う場合は?

メールなどの文書での「弊社」と「当社」の使い分けは、社内の人に対して送るのか、社外の人に対して送るのかによって変わってきます。基本的には社内でのメールのやりとりでは「当社」を使い、他社とのやりとりでは「弊社」を使うのが一般的です。ですが、たとえば抗議文や督促文など、「相手と自分の会社の立ち位置が対等である」というニュアンスをアピールする必要がある場合は、社外への文書であっても「当社」を使うことがあります。また、「当社」は書き言葉で「弊社」は話し言葉と勘違いしている方がいますが、そのような決まりは特にありません。

「弊社」と「当社」を使ったビジネス例文とは?

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次に「弊社」と「当社」を使ったビジネス例文をいくつかご紹介します。

「弊社」を使ったビジネス例文

ビジネスシーンでは必ず使うことがあるので、誰に対してどのようなシチュエーションで使っているのかに注目しましょう。

・先日はお忙しい中、弊社主催のイベントにお越しいただき誠にありがとうございます。
・今後とも、弊社への変わらぬご愛顧をいただけますよう、お願い申し上げます。
・弊社の不手際により、お客様に多大なご迷惑をおかけし、誠に申し訳ありません。

\次のページで「「当社」を使ったビジネス例文」を解説!/

「当社」を使ったビジネス例文

次に「当社」を使ったビジネス例文をご紹介します。主に社内に対して使うことが多い言葉ですが、社外に対して使う場面についてもしっかり覚えておきましょう。

・当社の上半期の売上目標まであと少しです。皆さんで目標達成に向けて頑張りましょう。
・当社は、日本で業界第2位のシェアを占めております。
・そちらのご意見については、事実と相違がございましたので、当社としては同意いたしかねます。

他にも覚えておこう!「自分の会社」を表す類語

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最後に「弊社」や「当社」と同じく、「自分の会社」という意味の類語をご紹介します。

その1.「自社」:上司や目上の人に使用

同じ会社に所属している社員同士で、自分の会社の話をする場合に使用します。ただし、「自社」という言葉もへりくだった意味を持つので、基本的には上司や目上の人に対しての会話などで使うようにしましょう。たとえば、上司に対して「自社の製品は他の競合他社に比べて〜」のような使い方をします。

その2.「わが社」:社長や役員が自分の会社を表すときに使用

一般的には社長や役員などが社内に向けて発する際に多く使用される言葉です。たとえば、自分の会社の社長が「わが社の来期の方針は〜」のように使います。「当社」と同様に敬語のニュアンスは含まない言葉ですが、一般的には目上の人が目下の人に使うことが多いので普通の会社員は使わない方がよいでしょう。

その3.「小社」:「弊社」よりも強くへりくだるときに使用

「弊社」と同様に、自分の会社を謙遜する言葉で、「弊社」よりもさらに強くへりくだる表現ですが、「小社」は「商社」と聞き間違えやすいため、現在はあまり使われなくなってきています。もし使う場合は書き言葉として使用しましょう。

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その4. 「私ども」:「小社」よりもさらにへりくだるときに使用

「弊社」の代わりに「私ども」という言葉を使う場合があります。「ども」は立場の低い者の意味で、「小社」よりもさらにへりくだる度合いが強いため、社外の年配の方などに対して自分を含めた複数人でへりくだる場合に使用しましょう。

「弊社」と「当社」は状況によって使い分けよう

この記事では「弊社」と「当社」の意味・使い方についてご紹介しました。簡単に復習しておきましょう。「弊社」とは謙譲語で、社外での会話で使用し、「当社」とは丁寧語で主に社内での会話で使用すると覚えておきましょう。今後のあらゆるビジネスシーンで、相手や場面に応じてふさわしい方を選択していきましょう。この記事がみなさんの参考になれば幸甚です。

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ビジネス雑学

「弊社」「当社」同じじゃないの?意味の違いや使い分け方・類語の使い方を大手インフラ企業現役営業マンのライターがわかりやすく解説!

この記事では「弊社」と「当社」の違いについてみていきます。

2つともビジネスシーンでよく使う言葉です。端的に言えばどちらも「自分の会社」を意味する言葉のようですが、状況や相手によって使い方などが違うなど調べてみるといろいろと違いがあるみたいです。

今回は、そんなビジネスシーンでは欠かせない言葉の違いを、それぞれの意味から確認しつつ、大手インフラ企業で現役営業マンのTAKAHIROと一緒に解説していきます。

ライター/TAKAHIRO

大手インフラ企業に勤めている現役営業マンで、現在はライターとしても活動している。8年間の営業経験をもとにビジネス関連の解説が得意。

「弊社」と「当社」の意味の違いは?

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「弊社」「当社」という言葉の正しい意味を知っていますか?ビジネスシーンでは必ず使われる言葉ですよね。もしかすると意味を勘違いして使っている方もいるのではないでしょうか。それでは早速「弊社」「当社」の意味をみていきましょう。

「弊社」と「当社」の意味はどちらも「自分の会社」

ビジネスの場において、「弊社」と「当社」はどちらも「自分の会社」を指すときに使う言葉です。ニュアンスや使用シーンが大きく異なるため、使い方を間違わないためにも「弊社」「当社」のそれぞれの意味の違いをみていきましょう。

「弊社」は謙譲語で「当社」は丁寧語

「弊社」という言葉は謙譲語です。謙遜の意味を持っており、社外の相手に対して「自分の会社」のことをへりくだって表現する言葉になります。

また、「当社」という言葉は丁寧語です。「弊社」と同様に「自分の会社」を表す言葉ですが、社内もしくは競合他社などで相手との関係に上下関係がなく対等である場合に使用します。

もし、社外に対してどちらを使えば良いか迷った場合は、「弊社」を使っておけば無難でしょう。

「弊社」と「当社」の使い分け方

それぞれの言葉の意味が理解できたところで、次に「弊社」と「当社」のより具体的な使い分け方についてみていきましょう。

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