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【ことわざ】「山中の賊を破るは易く心中の賊を破るは難し」の意味や使い方は?例文や類語を元予備校校舎長がわかりやすく解説!

よお、ドラゴン桜の桜木建二だ。この記事では「山中の賊を破るは易く心中の賊を破るは難し」について解説する。

端的に言えば「山中の賊を破るは易く心中の賊を破るは難し」の意味は「自分自身の心を律することは難しい」だが、もっと幅広い意味やニュアンス、由来を理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

元予備校校舎長で国語指導歴が長く、現在は教育系ライターのみゆなを呼んだ。一緒に「山中の賊を破るは易く心中の賊を破るは難し」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/みゆな

元大手予備校校舎長、現在は教育系のライター。国語、特に現代文の指導経験が豊富。難解な言葉や表現を中高生がスラスラ理解できるように解説するのが大得意。

「山中の賊を破るは易く心中の賊を破るは難し」の意味や語源・使い方まとめ

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山中の賊を破るは易く心中の賊を破るは難し」、ストイックでカッコいい印象もあることわざですね。やや長めですが、ここぞという場面でさりげなく口にすることができると、周囲から一目置かれることまちがいなし!語彙力アップのチャンスです。

そのためにも正しい意味や使い方をきちんと押さえておきましょう。早速「山中の賊を破るは易く心中の賊を破るは難し」の意味や由来・使い方を見ていきます。

「山中の賊を破るは易く心中の賊を破るは難し」の意味は?

「山中の賊を破るは易く心中の賊を破るは難し」には、次のような意味があります。

山中に立てこもっている賊を討伐するのはやさしいが、心の中の邪念に打ち勝つことはむずかしい。自分の心を律することは困難であるというたとえ。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「山中の賊を破るは易く心中の賊を破るは難し」

「山中の賊」とは、昔は山によくいたと言われる賊(山賊)のこと。「心中の賊」とは、自分の心の中の賊、つまり邪念やよこしまな思い、間違った考えなどのことを指します。

自分の心に巣食うよこしまな心を律するのは、山賊を討伐するという本来とても危険なことをするよりも、もっと難しい。山賊の討伐と自分の心の制御を比較し、自分の心というのは律しがたいものだ、とたとえていることわざです。

「山中の賊を破るは易く心中の賊を破るは難し」の由来は?

次に「山中の賊を破るは易く心中の賊を破るは難し」の由来を確認しておきましょう。

このことわざは、中国・明の時代の儒学者であった王陽明(おうようめい)が著した『与楊仕徳薛尚誠書』に記載されています。該当部分を原文で見てみましょう。

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